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( ^ω^)ヴィップワースのようです
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すぐに腰元からナイフを取り出し、それを片手で前方へと振りかざす。
腰を落とし、体勢を低く保つ。相手の攻撃がどこから来ても対応できる構えだ。
男もまた緩慢な動作で胸元から大きなナイフを取りだすと、逆手に掴んで
刃先をこちらへと突きつけた。鈍色に輝く刃が、大きく湾曲した刃物。
見る者を威圧するようなそれは、凶暴な威容を放つククリナイフだった。
地に落ちて燃え尽きようとしていた松明の明かりの残滓が、
もうすぐのところまで完全な闇が迫っていた室内を、ほのかに照らす。
互いの持つナイフの刃先はその光量を受けてか、輝きを放っていた。
だが、それは互いが殺気を放っている事による錯覚であるのかも知れない。
フォックスら盗賊が得手とする、投擲などの為の投げナイフとは大きく形状が異なる。
太く、重厚で、骨すらも断ち切る事が可能なほどに叩き斬る事、切り裂く事に特化した凶器。
だが、その異質な存在感とは対照的。まるでそこにいるのは幽霊なのではないかというほどに、
濃紺の外套を纏う男は、ただ静かな瞳で逆手でそれを構えている。
('A`)「随分とちんけなナイフだな」
表情を変える事も無く、幽霊がフォックスに言葉を投げかける。
手元にすっぽりと収まるほどの、心もとないナイフを見ての言葉だ。
それに、フォックスが内心に抱いている焦燥が悟られている様子はなかった。
フォックスもまた、完全なるポーカーフェイスを崩さぬままに
落ち着き払った声と、どこか間の抜けた表情で男の問いかけに答える。
爪'ー`)y-「大きければいい…ってもんでも、ないさ」
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