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( ^ω^)ヴィップワースのようです
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やがて、フォックスがデルタに呟いた。
『もう……いやだ」
それに、相槌を打つデルタ。
『……うん』
ろくに食料も持たず、ましてや薄布一枚ほどの軽装で、人里まで
辿り着ける根拠など何一つなかった。だが、フォックスはこの時決意していた。
『デルタ……逃げよう、ここから』
涙を拭ってフォックスの横顔を覗き込み、自分達に出来る事は何一つないという事を確信したデルタ、
彼もフォックスの提案に賛同すると、無我夢中の逃避行に同行する事となった。
『………うん』
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それから、フォックスとデルタはほの暗い山間部の森を三日三晩駆け抜けて、人里を目指した。
そして辿り着いたこのリュメで力尽き、衰弱していた所を盗賊ギルドの人間に拾われたのだ。
盗みやナイフの技術をギルドの人間から教わると、幼少から聡明な子であったフォックスは
めきめきとその才能を開花させ、その人を惹き付ける”天性”で、多数の人間からも好かれていった。
一方で、心優しいだけでなく、努力家という一面を発揮するようになったデルタもまた、
山間部で培った身体能力をフォックス同様に如何なく発揮し、少しずつ技術を身につけていった。
貧民窟にいた頃から目を患っていた彼だが、暗闇では常人以上に夜目が利き、それが助けとなった。
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