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( ^ω^)ヴィップワースのようです
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モララーの背中が見えなくなったのを確認して、抱えていた魔道書を傍らへと置き、静かに歩き出す。
一度興味が沸くと確かめるまでは抑える事が出来ない性分だとは、彼自身も解っていた。
それだけにその好奇心こそが、今日までの彼を形作ったのかも知れない。
決して尾けているとは気取られぬ程度に、一定の歩調で彼の後を追う。
専用の研究室まで与えられているモララーという魔術師の存在は、以前から気にはなっていた。
自分が魔術研究者として招き入れられるよりも以前から、彼は既に大陸全土の魔術師ギルドから
一目を置かれている存在であったからだ。自分とさほど変わらぬ若輩が、だ。
確かに、自分は常人が数年頑張っても習得できない高等魔術を、難なくこなすことができる。
だだ、それらは決して自分一人の研究によって得られた成果ではないのだ。
尤も成功の可能性が高いその道を模倣し、必要とあらばそれらの修正点を洗い出す。
それが出来れば、後は自分なりの解釈を添えて必要であろう行動をこなすだけ。
たったそれだけの事で、自分より遥かに長く魔術に携わる人間達の頭上を、何度も越えてきた。
これまでの間、大きな壁にぶつかったことすらなかった。
決して自分の口から周囲へと放つ事はない、が、恐らくは自分が魔術師として
一流の部類に入る人間なのであろうという事も、自覚している。
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