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( ^ω^)ヴィップワースのようです

220以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/07/15(金) 03:55:15 ID:cEOPo.UM0

そうしていくつか会話を交わしながら、やがて二人の足は、一つの建物の前で止まる。
白い外壁に、赤茶色の屋根の頂上に、大きな十字架が掲げられた、聖ラウンジ聖堂の前に。

この建物の周りだけ、何かを焼いたような、すえた臭いが鼻に付く事に、二人とも
少し顔をしかめた。そして、ミルナだけは感じ取っていた。

寂しげに佇むこの聖堂の締め切られた扉から既に、人の悪意のようなものが流れ出ているのを。

( ゚д゚ )「少し、うるさくなるぞ」

そう言って、こちらを見つめるクーの顔を見ながら、門扉の正面に立って片足を上げた。

そして、クーがミルナの言葉に頷くよりも少し早く、上げられた片足は、
門扉の裏側であてがわれていたであろう閂すらもへし折る程の力で、
次の瞬間には扉ごと蹴破り、門扉は勢いよく開け放たれる。

広い聖堂内に、轟音が鳴り響いた。
その音に、祭壇に祈りを捧げていた多数の黒衣の信者達が、全員こちらを振り向く。

( ▲)「何事だ!?」

全員が全員、ずかずかと中へ上がりこむミルナへ、視線を集中させた。
浮き足立つ者が殆どだが、数名は即座に走り出し、壁のラックにしまわれていた
鎖で鉄球を繋いでいる、フレイルの柄へと手を伸ばしていた。




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