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おもらし千夜一夜4

89事例7「睦谷 姫香」と図書室。⑥:2014/07/21(月) 00:50:12
「あ、えっと、借出し申請証を出していただけますか?」

……え?

全く聞き覚えのない単語。
生徒手帳を出せばいい物だとばかり思っていたが、どうも妙なものが要るらしい。

「……えっと、ごめんなさい、私初めて利用するんだけど、その、申請証? って言うのは……」

「あ、えっとですね……こ、こちらで準備しますので少々、おまち…ください!」

睦谷さんは後ろを向いて、引き出しの中を漁り始める。
もじもじと足を摺り合わせ、少し腰を突き出すようにして……艶可愛い。
思わぬ収穫だけど、あっちは最悪の延長戦と言った所だと思う。
何か止む終えない事情でトイレに寄れずに此処まで来るのも、きっと睦谷さんにとって延長戦だったはずで……。
私のためにトイレに行かずにカウンターで必死に我慢してたと思うと、流石に悪い気がしてくる。

「うぅ……」

――わ、私が見てるのに腰を振って我慢……あれ? これって本当に不味いのでは?

私は口を開きかけて直ぐに閉じる。
もし直ぐに終わるような作業ならなにも言わずに帰った方が睦谷さんの為。
……一瞬そう考えたが、今までそうやって迷ってきて恥ずかしい失敗をさせてきた人も多い……。
幸い私以外人は居ないからそれでもいい気もするけど、私だけだからと言っても恥ずかしいものは恥ずかしいだろう。
そりゃ私はそんなところを見るのは好きだけど、助けれるものなら助けたいってのもある。

「……えっと、いいですよ先に行ってきても」

「え? あ……ち、違うんです私、我慢なんて……」

振り返りスカートの前を抑えている手が見えているにも関わらず、睦谷さんは強がる。

――というか、別に我慢がどうのって言ってないんだけど……。

「……いいから、そういうの!」

「うぅ……でも……あっ! んっ……ご、ごめんなさい!」
【挿絵:http://motenai.orz.hm/up/orz39225.jpg

真っ赤な顔をして迷っていたようだけど、急に身体を軽く跳ねさせて、険しい顔をしながらカウンターを飛び出す。
だけど、扉まで行くと扉に手を掛け体重を掛けるようにして、姿勢を屈めていく。

――え……うそ?


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