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鈴扇霊 二つ目の物語
9
:
ピーチ
:2013/07/11(木) 04:53:58 HOST:em114-51-3-85.pool.e-mobile.ne.jp
天神が左腕を軽く前に出す。
「―――行け」
直後。
―――天神の腕から、大量の『妖』が出てきたんだ。
「………え?」
「お、お兄ちゃんっ!」
女の子が悲鳴じみた声を上げる。
天神が苦笑した。
「これが一番手っ取り早いと思ってさ。あいつらとは契約済みだし、余計なことすればどうなるか、分かってるはずだから」
「でもっ」
「速やかに、密やかに。だろ?」
少女がぐっと言葉に詰まる。
「一葉」
「え?」
「奥平(おくだいら)さんに聞いてきてくれないか? あの件はどうなってるんですかって」
少女がしばらく記憶を手繰るような動作をし、うんと頷いた。
「なるべく早く頼むな」
「分かった」
言葉少なな会話が終わり、天神の腕から飛び出した妖たちが他の妖を喰らい尽くしたのを見計らって、天神が俺の周りの膜―――っていうか、結界を解く。
そして。
「どうしたの? 用事?」
最初に逢ったときと変わらない笑みを浮かべて、そいつは聞いた。
正直驚きながら、何とか首を横に振る。
「……お前が関わるなって言ったから、どういう意味かと思って」
「あ、それだけ?」
「…あぁ」
何だと呟いて、天神が言った。
「ここは、まぁ見ての通り俺の家だけど……」
そう言って、言葉を濁す。
「一葉が帰ってきたら、俺も行くところあるんだよねぇ」
苦笑気味に笑って。
「よかったら、一緒に来る?」
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