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竜野 翔太
◆026KW/ll/c
:2013/02/16(土) 20:21:35 HOST:p4092-ipbfp3303osakakita.osaka.ocn.ne.jp
第一章 噂の少女-Urban myth-
枕元の目覚まし時計が鳴り響き、朝の訪れを告げていた。
その目覚まし時計を叩くように音を止め、少年は布団をずっぽりと被ってしまう。あと五分、などと思っていると何の前触れもなく部屋のドアが開けられた。
部屋を開けたと思われる人物が、ぱたぱたという足音を鳴らしながら近づいてくる。
「起きなよ、おにーちゃん! もう朝だよー! 早く起きないと遅刻さんだよー!」
明るい声の少女が大声で少年を揺すり始める。
少年はうーん、と呻きながら布団から顔を出す。
起こしにきた少女は黒髪をツインテールにした可愛らしい容姿の少女だ。彼女の手にはお玉がある。朝食の準備中に起こしに来たらしい。
「……起きるから、お前は出てろって……」
「ダメだよー! それしたら絶対おにーちゃん二度ねするでしょ? 今日こそはその手に乗らないよ! 学習したもん!」
少年はむー、と唸りながら上体を起こす。
身体を起こした少年の頭を、妹と思しき少女がお玉でこんこん、と叩き続けている。対して痛くはないが、少し鬱陶しい。ずっとやられるのも面倒なので、起きることにした。
兄が起きると理解した少女はぱあっと表情を明るくすると、楽しそうに台所へと戻っていった。少年、澤木霊介(さわきりょうすけ)も欠伸をしながらそれに続く。
食卓にはトーストとサラダとコーヒーが用意されていた。持っていたお玉は何に使ったんだろう、というメニューである。少年は椅子に座ると、コーヒーを啜りながらテレビでやっているニュースに目を通す。
丁度占いのコーナーである。占いの類が大好きな妹、澤木亜澄(さわきあすみ)は興味津々でテレビを見つめている。
『今日の運勢第一位は、うお座のあなたー! 最下位はごめんなさい、かに座のあなたです』
「ありゃりゃ、おにーちゃん今日運勢最悪だね。ラッキーアイテム持って行く?」
ラッキーアイテムは狸のキーホルダー。それをつけるものもないので、別にいいよ、と返す。
「そういうお前だっていい順位じゃないだろ。九位なんだから。ラッキーアイテム持って行くか?」
彼女のラッキーアイテムは青いハンカチ。あるから大丈夫だよ、と亜澄が返す。
霊介が朝食を食べ終えると、自分の部屋に戻り制服に着替えて鞄を持って玄関へと向かう。
「おにーちゃん、忘れ物ない? ちゃんとラッキーアイテムさんも持った?」
「だからそれはいらねーって。じゃあ行ってくるよ」
霊介はそういいながら家を出る。
今日も朝食を食べきってくれたことを嬉しく思いながら、亜澄がふと台所へと視線を向けると霊介が弁当を忘れていることに気付く。
亜澄は溜息をつきながら、
「もう、本当に困ったさんだね。私が妹じゃなかったら、おにーちゃんお昼抜きで過ごすことになってたよ」
亜澄は兄の分の弁当を鞄に入れ、学校へと向かう。昼休みに届けてやろうと思っているのだ。
世話がかかる、と思いながら亜澄の表情は僅かに綻んでいた。
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