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負ケ戌共 −マケイヌドモ−
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:
ムツ
:2013/01/01(火) 22:51:49 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
負ケ戌共 −マケイヌドモ− 【参】
村長の依頼というものは、鋼獅郎の思ったとおり‘負け戌’と、村で化け物扱いされている少年をどうにかしてもらえないかというものだった。
「…村長さんよぉ〜。どうにかってのは具体的にどんなもんなんだい?大人しくされる為にお仕置き喰らわせるのか…一生大人しくさせる為に――」
――殺すのか…。
偉三郎が目をぎらりと鈍く光らせて聞くと、
「そもそも、その‘負け戌’と言う者は村にどのような損害を与えたのですか…?それによって、罰し方を考えなくてはなりません……」
清玄が食らいつくような目で言った。
「…………………」
「……村長さんよぉ…。話してもらわねぇと、俺らも手の打ち様がないんだよ……。頼む…。話してくれねぇか…」
黙り込む村長に幸獅郎が頼み込むように言うと、村長は重たい口を開いた。
「……あの者は……‘負け戌’は……三月(みつき)ほど前…一人の村民を帰らぬ者としたんです……――」
村長の話では、その‘負け戌’に殺されたのは次期村長と労れていた青年らしい。殺されたと聞いて村民は全員、犯人は‘負け戌’と考えたらしい。何故なら、‘負け戌’の少年にその屈辱ともいえる二つ名を授けたのはその青年だったからだ。
「‘負け戌’はどこかで手に入れた刀を四本も所持して、あの森に住んでいます……。出来れば即急に解決して頂けたら良いのですが……」
村長がそう言いかけると、いち早く鋼獅郎は立ち上がり床に横になった赤い鞘の肩に手を起き、持ち上げた。
「………行くぞ。清玄、偉三郎……。村民の方々にご迷惑かけてる悪牙鬼(あくがき)をブン殴りに行くぞ……」
部屋の麩に手をかけ、音を立てずに開けた。そして横顔を二人に向け、無表情な顔立ちでそう言うのだった。
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