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彷徨い人

6日陰:2012/11/11(日) 21:58:22 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 【第零話】【これが私の日常だ】

 「……ッハ、ッハ………」
 一人の少女が、猛ダッシュで廃校を掛けている。
 足を高く上げ、手を頭まで上げ、必死に走っている。今の速さで行けば、100m13秒台でいけそうだ。
 少女、龍ヶ崎・東は、薄汚い体育館に逃げ込む。それと同時に、東を追ってきた怪物、妖怪等も体育館の壁を物凄い音を立たせ、壊して入ってきた。
 (……ここなら…!)
 東はそう思いながら、妖怪との距離を開け、手を妖怪たちに向ける。
 「血を飲み、肉を喰らい、皮を身にする野獣共よ!!我の手に宿りし拳の魂と、我の命に宿りし光の魂!!彷徨い餓える愚者たちに綻びの明かりを照らせ!!!」
 そう東が呪文のように唱えると、数十体の妖怪たちに、光り輝くものが降り立ってきて、妖怪たちの姿が消えていった。
 「――…ったく、毎日毎日、追っかけまわして……。こっちは体力もたないってのよ…」
 壊れた体育館の天井から静かに月明かりが差し込み、東を優しく照らした。
 「っま、これが私の日常だし…仕方ないか……」
 そうこれが、龍ヶ崎・東のいたって変わりのない日常なのだ――。


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