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天使も悪魔もカンケーないっ☆

8ピーチ:2012/09/20(木) 22:09:01 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
『第五話・天界と人界と魔界』

 「お呼びですか、父上?」
 「お帰り。ミューラちゃんから、手紙が来ているよ」
 「………は?」
  ミューラという単語を聞き、闇菜―――リュルは胡乱気に問い返す。
 「どうやら、天界の方にも来ていたらしい」
  そう言って渡された手紙の文面を読み、彼女は小さく笑った。
  恐らく、お互いの国の文字だと読めないことを気遣ったのだろう、日本語で書かれた流麗な字が視界に映る。
  その手紙の、内容は。
  “もう知っているかも知れないけど、お父様の話によると冥界が崩れかかってるらしいの。エルにもう少し詳しく聞いたら、正確には冥界って言う世界のバランスが崩れてきてるみたい”
 「……父上、冥界が崩れてるって…」
  リュルの言葉を遮る形で、リュークが告げる。
 「あぁ。だからさっき、ラルクの使者から連絡があった」
  そして。
 「―――悪いが、ミューラちゃんと一緒に冥界まで行ってくれないか?」
 「―――え?」
  突然告げられたことに驚く暇さえ与えられず、更に驚くべきことを言われたはずなのに、混乱して思考がついて行かない。
 「え、えっと……要するに一度人界に出てからミューラと一緒に冥界まで行け、と?」
 「そうだ」
 「……番人は、どうするんですか?」
 「それも、私達の名前を出せばいい」
  これ以上は何を言っても無駄なのだろう、そう確信したリュルが、しかしいやに嬉しそうに。
 「分かりました。お役目、しっかりと務めさせていただきます」
  そう、はっきりと断言した。


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