[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
| |
天使も悪魔もカンケーないっ☆
5
:
ピーチ
:2012/09/17(月) 15:02:00 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
『第二話・天羽 未央』
とある空間でふわりと浮かび上がった人影が、一瞬だけ映し出された。
「―――よ……っと」
鈴のような声を響かせ、しかし何の苦もなく着地する。
「お帰りなさいませ。ミューラ様」
ミューラ、と呼ばれたその人影は、声の主の方を向いてから答えた。
「ただいま、エル。でも……今の私は、ミューラではありませんよ?」
口元に人差し指を当て、くすりと笑う彼女に、エル、と呼ばれた人影が慌てて訂正する。
「も、申し訳ございません! み、未央様!」
「ううん、気にしないで。でも、次からは気をつけてくださいね?」
「は、はいっ!」
―――未央。
その名前、どこかで聞いた憶えはないか。
「それはそうと、みゅ……未央様。聖天使様がお待ちになっております」
「えぇ。すぐに行きますと伝えて置いてくれます?」
「直ちに」
そう言ってから、エルが彼女の元を去っていく。
それと同時に。
「―――はぁ」
盛大なため息が、漏れた。
「お嬢様、どうなさいました?」
「もしや、ご気分が優れないとか?」
「あら、それは大変!」
…………しまった。
後悔した後で、未央が慌てて答える。
「そ、そんなことないの!気にしないで、みんな!」
未央の言葉を聞いて、彼女のすぐ傍に在った人影が、一斉に散り始める。
ミューラ。
それが、それこそが天羽 未央の本当の名であり、本当の姿である。
しかし、その実態は人間ではない。
「じゃあ、行ってきますか……」
そう呟いたと同時。
未央―――ミューラの背から、真っ白で大きな羽根が生え出した。
そして、その羽根を羽ばたかせながら、上へ上へと昇っていく。
着いた、場所は。
「―――ただいま戻りました。お父様」
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板