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Love the square

82ねここ ◆WuiwlRRul.:2012/09/01(土) 20:55:16 HOST:EM117-55-68-21.emobile.ad.jp


 きっと翔の得意の冗談だ。
 そう思って受け流そうとしたが、どうしてもさっきのキスのことをわすれられない。


「ほんと……?」


 疑わしくなったわけではないが、呆然としていたわたしの聞き間違いかもしれないと思い翔に確認した。
 翔は頷きながら、わたしに真っ直ぐとした瞳を向けてくる。
 わたしも、ちゃんと答えなきゃ。そう思って翔に言った。


「わたし、今の気持ちがわからないの」


 頭の中でぐるぐる回る、さっきの出来事。
 もう、よくわかんないよ。


「……気持ちの整理とか、そういうのもできてないの」


 健人くんと別れて、それで翔にキスされて。
 わからない、翔の気持ちが。
 なんでわたしのことが好きなんだろう。


「だから、もう少し待ってほしい、な……」


 おそるおそるそう言うと、翔はうーんと少し首をひねったあとうなずいた。


「ん! 我慢する!」


 翔は我慢が苦手なのに、我慢させちゃってわたしってひどいな。
 そう思いながら、それでも子供っぽくうなずいた翔に微笑んだ。


「あ、やっと笑った」
「え?」
「莉乃、ずっと笑わねーんだもん」


 にこっと微笑む翔に、わたしは思わずもっと笑ってしまった。
 そして流れで翔がさらりと言う。


「あ、明日七時半にコンビニ前集合な」
「え? なんかあるの?」


 わたしが思わずそう聞くと、翔はぽふんとわたしの頭を撫でて微笑んだ。


「一緒に学校行くに決まってんじゃん」


 動作停止数秒後、わたしは翔に聞く。


「健人くんと奈々ちゃんは……」
「二人は俺がいないほうがいいでしょ」


 翔はどうなんだろう。


「翔は、つらくないの?」
「え、なんで?」
「だって奈々ちゃんのこと好きだったじゃん」


 わたしが聞くと、翔はもう一度微笑んで答えた。


「だって今俺が好きなのは莉乃だもん」


 無邪気にそういう翔に顔が赤くなってしまったのは言うまでもない。


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