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Love the square

70ねここ ◆WuiwlRRul.:2012/08/27(月) 20:56:16 HOST:EM117-55-68-149.emobile.ad.jp


「……あたし中学のころはしょっちゅうサボってたけど、高校でサボるの初めてだから緊張するなあ」
「そっか、中学は俺よりサボってたくせにな」
「うっ、うるさい馬鹿!」


 屋上のドアが閉まり、奈々は沈黙に耐え切れなくなったのかもごもごと小さな声で言った。
 俺はハハッと笑いながらそう言うけれど、予想通り奈々がバシバシ背中を叩いてくる。


「あのさ、話したいことなんだけど……」


 俺は戸惑いながらポツリと言った。


「莉乃と、付き合うことになった」


 奈々は動揺を隠せないようで、髪と同じ茶色の瞳を見開いた。
 俺は何も言えなくなって思わず黙ってしまう。


「…………昨日?」
「……奈々と別れたあと、莉乃から電話があって」


 奈々が腕で目を隠してしまった。
 頬に伝う涙が奈々の気持ちをあらわしていて、俺の胸がズキリと痛む。


「俺正直昨日、奈々にドキドキしててさ」
「え……」
「奈々のこと好きかもって思い始めて、そしたら翔が莉乃の背中を押したのか莉乃と俺をくっつけて」


 翔は悪くない、けど。
 翔の協力がなければ絶対俺と莉乃は付き合っていなかった。


 奈々をこんなに傷つけることはなかった。


「……翔が……?」
「ああ」
「……あたし実は昨日、健人と別れたあとに電話で翔に呼ばれたの」


 翔は奈々を呼んでいて莉乃は俺を呼んだのか。
 翔も勇気出したんだな。


「告白されて……でもあたしは健人が好きだから振っちゃった」
「ごめん、俺……本当は莉乃のこと本気で好きじゃないって気づいてて、でも翔のためとか言って付き合ったから」


 顔をふせる俺の背中に、奈々の腕がそっと回った。
 とても暖かく感じる奈々に俺からも思わず手を回してしまう。


「あたし、健人が好きだよ」


 改めて奈々が俺に告白した。


「振られても絶対健人が好き」


 俺もこんな風に強くなってればよかった。
 今自分の弱さに気づいたんじゃ遅いかな。


「……あたしと、付き合ってください」


     ‐


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