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Love the square

25ねここ ◆WuiwlRRul.:2012/08/19(日) 09:14:27 HOST:EM117-55-68-62.emobile.ad.jp


「……ダメっていうか、付き合ってもないのに」
「だって前、付き合ってないけどしたじゃん」
「そうだけどっ」
「……ダメ?」


 あのときのキスは、ただの気まぐれだったのだろうか。
 俺は苦笑しながら莉乃に謝った。


「ごめんな、変なこときいて」


 またあの感覚を味わいたかった。
 俺は小さく肩を落としながら、屋上のフェンスに近づいて外を眺めた。

 下をみると、おそらくサボりであろう二年の先輩が水鉄砲で水をかけあって遊んでいる。
 そして路上駐車している車に石を投げている姿が目に入り、さすがにヤバいんじゃないかと少し焦ってしまった。
 勢いのまま振り向くと、突然唇が柔らかいふにゃっとした感覚におそわれた。


「…………莉乃?」
「キス、したくないって言ったら嘘になるし、あのときのキスで終わりにしたくなくて、その」


 莉乃は、俺を期待させる行動ばっかりする。
 俺がどんなに浮かれてるのかもしらないで、莉乃は好きなやつを裏切ってまで俺に尽くしてくれる。


「俺、調子乗っちゃうよ?」
「いいよ、わたしが全部受け止めてあげる」


 それは――
 ちょっと大人な行動までも受け止めてくれるのかな、と考えてしまった俺。
 キモい、超キモい。


「じゃあ、激しいキスで。なんてな」


 莉乃をからかってみたくてそんなことを言ってみたのだが、莉乃は無言で目を閉じ、見上げるような様子で俺に顔を向けた。
 まるで、どうぞって言ってるみたいな。
 なにこれディープなキスをしていいということなのかなどうしよう。
 俺は散々悩んだあと、そっと顔を近づけた。

 そしてもう少しで唇が重なりそうになり、莉乃の頬に手を添えた瞬間――


「っ」


 ビクン、と。
 飛び跳ねる莉乃の肩。

 莉乃は無理して付き合ってくれてたのだろうか。
 俺は自分で自分がむなしくなって、莉乃の顔から離れた。
 くしゃくしゃ、と乱暴に莉乃の頭をなでると、莉乃は「わわ」とちょっと驚いたような声を出した。


「まさか、莉乃にそんなことするわけないじゃん」
「……ですよね、そうですよね……」
「期待してたの?」
「してないって言ったら嘘になる……」


 落ち込む莉乃。
 まさか、あのまましてもよかったのか?
 俺は少し疑問に思って、莉乃の頬にそっとキスしてみた。


「えっ」
「口はまた今度」
「……うん、楽しみにしてるね」
「ん」


 俺たちはキスの約束をしたあと、二人で雑談してチャイムが鳴るのを待つのであった。


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