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Love the square

166ねここ ◆WuiwlRRul.:2012/10/08(月) 18:16:15 HOST:EM117-55-68-11.emobile.ad.jp



 幸せをあらためて感じていたその瞬間。
 またまた見覚えのある三人組が、ミスドへ入っていくのが見えた。


「……渓人」


 敦志と空もいたけど、反射的にこぼれたのは渓人の名前だった。
 健人が不思議そうな目で三人を見つめる。


「莉乃」


 ふっと笑う渓人にびくっと肩を揺らした。
 怖いわけじゃない。
 嫌いなわけじゃない。
 ただ、逃げなきゃって思ってしまう自分がいる。


「里咲、いいの?」


 めぐがこそっと里咲に聞いたのが聞こえた。
 里咲はあくまでも何も知らないふりを演じなければいけない。


「大丈夫。それに何があっても渓人はわたしの好きな人だから」


 それを聞いて少し安心した。
 里咲が向き合うなら、わたしも逃げたりしないで向き合おうと思えた。


「よ、お前らもミスド来てたんだ」


 チャラチャラした雰囲気でこの場をなごませようと敦志が笑いながら言った。
 空も微笑んで言う。


「そっちの三人は一年?」


 空の質問に、奈々ちゃんが目を光らせて答えた。


「はいっ、あたし奈々っていいます!」


 奈々ちゃん、もしかして空みたいなのがタイプなのかな。
 苦笑をうかべていると、翔も楽しそうに自己紹介した。


「俺は翔っていいます! 奈々とコイツの幼馴染です」


 こいつといいながら健人をちらっと見た。
 健人は怪しげに何かをうかがっている様子だったけど、黙り込んだ数秒後に不機嫌そうにあいさつした。


「健人です。莉乃は俺のなんで、莉乃に変なことしないでくださいね」


 健人の目線はあきらかに渓人にあった。
 もしかして健人、気づいてるのかな。

 渓人はおかしそうに笑いながら、健人に言った。


「何で俺に言うの? ってか余裕なさすぎて縛られてる莉乃が可哀想」


 険悪なムード。
 沈黙がつづいたけどそれをやぶったのはわたしだった。


「わたしは縛られてなんかないし可哀想でもないよ」


 渓人に強くそういうと、健人はため息をついて言った。


「変なことするなって言っただけで縛ってなんかないんですけど。余裕ないのはそっちのほうですね」


 健人、かっこいい。
 そう思ってしまったわたしはやっぱり健人に惚れすぎているのかもしれない。


「莉乃、行こ」
「あ、うん……じゃあみんな、またね」


 健人に腕を引っ張られてミスドを出た。
 出るときに奈々ちゃんと翔が「また明日」と言っていたような気がする。




「ごめん俺、独占欲強くて」


 ミスドを出てしばらくしてから、小さな声で健人が言った。


「わたしは、嫉妬してもらったほうが嬉しい」


 ぎゅっと健人の手を握ると、健人は嬉しそうに微笑んだ。


「ごめんね、渓人の態度悪くて」
「や、悪かったの俺のほうだし」
「でも渓人だって悪いよ」
「とりあえずさ、その渓人って人に俺が謝ってたって伝えといてくんね?」


 健人はいつでも、だれにでも優しかった。
 だからこそ、渓人とあったことも全部話そうと思うこともできた。



     -


 きります!
 渓人vs健人!

 そしてまたもや無理矢理感ありまくりの遭遇っていうw


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