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後悔涙。

22まかろん:2012/08/14(火) 23:53:23 HOST:i125-204-95-55.s10.a045.ap.plala.or.jp
放課後。


「バイバイ、夏希」

「バイバイ、瑞穂!」


私達は軽く挨拶を交わすと、夏希は帰っていった。

私は時計を見る。

電車が来るまで、あと20分弱か。

携帯いじって待っとこう。

そのとき、ふと龍さんが視界に入った。

右の頬が赤くなっている。

嘘、保健室行ってないの!?

私は龍さんに駆け寄る。


「龍さんっ」


龍さんがめんどくさそうに私の目を見る。


「何?」


声を聞いただけでドキッとしてしまう。


「あの、保健室は? 行かないの?」

「・・・ダリィ」

「ダメだよ、行かなきゃ! ほら、行こう?」

「元はといえばお前が悪いんだろーが。ほっとけ」

「ダメっ! 私のせいだからこそ心配してるの!」

「うっぜー」

「いいから! 行くよ!」


私は龍さんの腕を掴んだ。

龍さんは嫌そうな顔をしてたけど、付いてきてくれた。

・・・はいいんだけどさっ!

保健室どこ〜?


「ね、ねぇ龍さん。保健室ってどこ?」

「正真正銘のアホだな。そこを右に曲がって真っ直ぐ」

「了解!」

「バカ! 何で左に曲がってんだよ!」

「え、こっち左!?」

「お前1からやり直してこい」

「うぅぅ・・・」


私はUターンして、進んでいった。

そういえば、何で知ってるんだろう。


「ねぇ、何で知ってるの?」

「イヤ、フツー分かるくね?」

「えっ!」


そういうもんなの!?

まぁ、いいや。

保健室着いたし。

龍さんが保健室に入っていく。

私も一応入っていく。


「あれ? 誰もいないね」

「じゃー帰る」

「だめっ! 私が消毒する!」

「まだ死にたくない」

「どーゆー意味っ!?」


私は保健室を見渡した。

23まかろん:2012/08/15(水) 00:04:05 HOST:i125-204-95-55.s10.a045.ap.plala.or.jp
あ、あった消毒液!

ピンセットと、ガーゼもあった。

私は手を伸ばすけど、消毒液だけどうしても取れない。

そのとき、うしろから手が伸びてきた。

ドキンッ。

その手は、ひょいっと消毒液を取った。


「チービ」


うしろを振り向くと、龍さん。

ヤバい、私の心臓壊れそうだよ−。

私は龍さんの目をドキドキしながら見ていた。


「何? 早くしてよ」


龍さんの口角が上がる。

ドキンッ。

初めて見た、龍さんの笑顔。

センパイの笑顔と重なって見える。


「センパイ・・・」


気がつくと、そう言っていた。


「は? 俺兄ちゃんじゃねーし。バーカ」


龍さんは笑った。

頭がクラクラする。

好きすぎてどうにかなりそう。

顔が熱い。

いや、体中が熱い。

どうしよう、この感情。


「と、とにかく、座ってっ」


私はベッドをポンポンと叩いた。

龍さんが座り、私に消毒液を渡す。

受け取るときに、二人の手が触れ合う。

私はビックリして、手の力が抜けてしまった。

消毒液が床に落ちる。


「わ、ごめん・・・」


私は消毒液を拾った。

24まかろん:2012/08/15(水) 00:09:50 HOST:i125-204-95-55.s10.a045.ap.plala.or.jp
そして、消毒が終わった。

ヤバい、すっごくドキドキした。

心臓が壊れたかと思った。

龍さんが消毒液を直しながら言う。


「ビックリした、お前本当に兄ちゃんのこと好きなんだな」

「えっ・・・」


バレた!?

顔がまた熱くなる。


「・・・俺までドキドキしたじゃねーか」

「え?」

「いや、何でもない」


よく聞こえなかった。

私の心臓の音がうるさくて。


「今日、ありがとな。帰る」

「えっ。あ、うん。バイバイ!」


龍さんは保健室を出て行った。

私は時計を見る。


「げっ! あと5分!」


私は保健室を飛び出した。

25まかろん:2012/08/15(水) 00:17:59 HOST:i125-204-95-55.s10.a045.ap.plala.or.jp
こんばんは。

第4話が終わりました(`・ω・´)

どうだったでしょうか?

ちょっと甘すぎましたかね・・・?w

自分でもドキドキしながら書いてました(*´∀`*)

個人的に龍君好きです(。・ω・。)w

では、第5話はまた書きます。

おやすみなさい(●^o^●)


PS…そろそろ宿題ヤバいです( ̄Д ̄;;

26まかろん:2012/08/15(水) 20:41:06 HOST:i125-204-95-55.s10.a045.ap.plala.or.jp
#5

翌日。

バスに乗り込むと、横田さんがいた。


「あっ。横田さーん」


私は横田さんに駆け寄る。

横田さんは席に座っていた。

まだバスはガラガラで、横田さんの隣もあいていたので、私は聞いた。


「隣、座ってもいい?」

「ああ」


私は横田さんの隣に座る。

あれ? もしかして、横田さん、機嫌悪い?

あっ! もしかして、昨日のコト!?

謝った方がいいかな?

うん、謝った方がいいね!


「「昨日はごめん!」」


二人の声がぴったりハモる。


「え? なんで相川が謝んの?」

「だ、だって! 出しゃばったというか何というか・・・」

「えぇ? 相川全然悪くねーよ。原因俺だし」

「イヤイヤ、泣いた私が悪いんデス」

「あ・・・うん」


会話終了。

えーっと、うん。

気まずい。

あと25分はあるよ〜!

どーしよ、何の話がいいかな・・・。


「・・・あのさ」

「えっ!? あ、うん! な、何?」

「相川のコト、〝瑞穂〟って呼んじゃダメ?」

「ううん。いいよ」


私は微笑む。


「それって、俺のコト好きだから?」


横田さんが近づいて、ニヤリと笑う。

バスが大きく揺れたら、キスしちゃいそうな程近かった。


「ばっ・・・!! 好きじゃないっ」


私は目を逸らす。

びっ・・・くりしたぁ。

超顔近かった。

横田さんが顔を遠ざける。


「そっかー。瑞穂、永野のこと好きだもんな」

「えっ!?」


な、何でバレてるの!?

私は自分でも顔が赤くなってるってわかった。


「ははっ。瑞穂単純。わかりやすーい」


横田さんがクスクス笑う。


「アイツのドコがいーわけ? 確かに俺と違って勉強はデキるけど、愛想ないぜ? 俺、永野の笑ってる顔見たことねーもん」

「えっ・・・」


じゃあ、私だけ・・・?

そんな、やめてよ。

前みたいに勘違いしちゃう。





〝永野は私に気がある〟って―。


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