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後悔涙。
10
:
まかろん
:2012/08/13(月) 13:48:34 HOST:i125-204-95-55.s10.a045.ap.plala.or.jp
ヒマだし、同中のコにメールでも送ろうかな、あと30分はあるし。
そのとき、おばあさんがバスに乗ってきた。
気がついたら席は満席状態。
朝って、けっこう多いんだ。
そう思ってる場合じゃないや。
私は立ち上がって、おばあさんに席を譲る。
「どうぞ」
「あらまぁ、ごめんなさいねぇ」
そう言っておばあさんは私の譲った席に座った。
やっぱメールはやめとこ。
他の人の迷惑かもだし。
そう思っていると、後ろから声がした。
「いい子ぶってるな、朝から」
「はっ?」
私は振り返った。
そこには、昨日のアイツがいた。
名前はまだ知らない。
「・・・つーか誰」
「あ、そっか。俺、横田 純也。よろ〜」
茶髪だし、明らかにチャラそう。
シャツもズボンから出てるし。
「・・・あのさぁ、シャツ、ズボン入れなよ。だらしがない」
「えーっ、瑞穂チャン僕の下半身見たの〜? いやー、ヘンターイ!」
横田さんはふざけた声で言った。
うん、チャラいな。
確信した。
「変態が。黙れば」
「朝から冷たいなァ〜」
「黙れ」
もうこの人に関わりたくない。
私はそっぽを向いた。
「つーかお前さ、いろいろと勇気あるよな〜」
横田さんが笑いながら言う。
私は無視する。
「・・・なぁ、俺と付き合えよ」
私はびっくりして、横田さんの顔を見る。
横田さんは私を真っ直ぐに見つめている。
こう見ると、横田さんってイガイにかっこいい・・・。
私は恥ずかしくなって目を逸らす。
心臓がドキドキいってる。
「な、何の冗談?」
「冗談じゃねーし、本気だし」
展開がわからない、早すぎて。
「一目惚れなんだよ」
ぼっと顔が熱くなる。
この私に?
一目惚れ?
ありえない、ありえない。
「いや、その・・・」
「何? 答え待ってる」
私、正直横田さんなんか好きじゃない。
だって、何かよくわかんない。
ついていけない。
「ごめ・・・ん。ムリ・・・です」
私はそう言うと、ぎゅっと目をつぶった。
何か、怖かった。
「・・・そう」
え?
私は目を開けた。
横田さんは悲しそうに微笑む。
「そりゃそーだよな。出会ったの昨日だし。・・・でも俺、諦めないから」
私の鼓動が早くなる。
「ぜってー、俺のコト好きにさせる」
ドクンッ。
横田さんは私に優しく笑いかける。
「よろしく」
そう言うと、手を差し出した。
「・・・うん」
私は横田さんの手を握って握手をした。
二人とも、微笑んだ。
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