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パープルストリーム・ファンタジア 幸運の紫水晶と56人の聖闘士
183
:
ピーチ
:2012/08/29(水) 13:39:03 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
ごめんごめん!!ほんとにごめーんっ!!
あ、お願いがあるんだけど…
天音の友達としてもう何人か出していいかな?
……それ出したら絶対に敵も登場する羽目になるんだけど……
いーでしょーか?
184
:
彗斗
:2012/08/29(水) 15:32:48 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
お? それは奇遇でしたね!
実は…話の方にシナリオ追加がありまして…他にもチラチラ出ていた御一行様も・・・と思っていたんです☆
此方からもお願い致します!!
185
:
彗斗
:2012/08/29(水) 16:50:39 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
第50色 銀の妖精と最凶の壊滅者
「………………」
「………………」
「………………」
ここにいる全員が…黙っている。唯、ひたすらに黙っている…何故か沈黙が続く……とその時、
「…ん? この声、誰かがソフィアを呼んでるんじゃないのか?」
突然、廊下から聞こえて来た声。この声にはソフィアもシェーラも聞き覚えがある様だ。慌てて扉を開けてシェーラが廊下に飛び出していった…後、一人の女性を連れて来た。銀色の髪に淡い空色の瞳、男性なら間違い無く彼女を見た瞬間、息を呑む様な妖精だった……。が、生憎な事に、ここに居合わせたこの馬鹿男には女性を見る目は無い。興味もなさそうな視線で目の前に居る女性を見ていた……
「やっと見つけたわ!! 大丈夫だった?」
…どうやらソフィア嬢の親族だな。 と抱きあっている二人を見てデルトは胸中で呟いた。
そしてその女性がこっちに視線を向けた。……何故か彼女に警戒されている…様な気がする。彼女から放たれている視線が妙に痛い…。何が来ても良い様にデルトが身構えると同時に彼女に向ってデルトは自己紹介も織り交ぜて聞いてみた。
「…おっと、失敬。俺はまだ名乗って無かったな。俺の名はデルト。今回だけだがソフィア嬢の護衛をしてるんだ。…ま、それでも警戒を解かないならそこのメイドのお嬢さんとかに聞いてみたらどうだ? 俺が全部話したら嘘っぽいだろ?」
とシェーラを指差しながら目の前にいる女性に説得してみる…。と、気を利かせたのかどうかは知らないがシェーラがその女性にこれまでの経緯を簡単に話し始めた……そしてひとしきり説明が終わった後、その銀色の妖精は小さく頷いてからデルトに向かって話しかけた。
「失礼致しました。何しろ屋敷からいつもとは違う大きな音や爆発がしているという物で……大体の事情は分りました。後、私の名を言っていませんでしたね。私を呼ぶ時は「イルゼ」とでも及び下さい。因みに私はソフィアの姉です。」
その女性…イルゼは軽く一礼した。
…なるほどな…だからよく似てるのか。…ま、瞳の色は除いての話だけどな… とデルトはまじまじとイルゼを見ていた……。と、一つ疑問が浮かんできた。その事についてイルゼに尋ねてみた。
「……ところで…イルゼ嬢。アンタは一体どこから入って来たんだ? 屋敷の門は兵士との戦闘で崩れ去っていると言うのに……」
「あ…えっと…信じてくれますか? 私が今から言う事を……」
デルトは軽く頷いた後、何かが起こってはいけないと思いイルゼに視線を向けた。その後、イルゼは…少しためらった後ポツリとある一言を口にしたのだ。
「…ここに連れて来られたんです…何かあってはいけないから…と「ロイダー」と名乗る人物に……」
「なに…っ!? 一体どういう事だ!? アイツが…だと?!」
彼は数年前、ノゾミや自分達、そして七聖徒によって…この世から抹消された筈…今更生きていたなどと虫が良過ぎる話である。いくらメンバー随一のポンコツ頭を持っているデルトも流石に鵜呑みにはできなかった。
「おいおい…そりゃあ…あれだ。何かの聞き違いだろ? そんな奴、此の世には……」
「ちゃんと私の耳で聞きました。それが証拠です」
イルゼは一見して怖い雰囲気しかしないデルトに向ってキッパリと言い放った。初対面ならばノゾミ達でさえもタジタジする人物に向って……ハッキリと言い放った。
「へぇ…ここまで強気で言うとは思わなかったぜ…ましてや初対面の俺に向ってとはな……度胸は据わってるな。イルゼ嬢」
そう言ってから懐から取り出したグラサンを掛け、イルゼをジッと見ていた…もうその姿は何処にでもいる不良にしか見えない……とその時、姿こそは見えないが女の声がした。
「こ〜ら〜!! また女の子をいじめてる! いい加減その不良の格好止めなさい!」
「…ちっ! セイラか……うっとくてうっせぇのが来た…」
デルトがそう苦々しく呟いた時、閉め切っている筈の部屋に風が吹き、白群とも呼ばれる灰色がかった髪の女性がデルトの目の前に現れた……
186
:
ピーチ
:2012/08/29(水) 18:15:26 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
え、マジ?じゃーめっちゃ長くなるけど載せとくねーww
・神矢 めぐみ…妖術師という特殊な能力を持った人間。相棒(パートナー)のゆうきや、弟子のみなみと仲が良い。近所では、術者と言うよりも変わった医者だと認識されている。
・神村 みなみ…めぐみの弟子。自由気ままな師匠に振り回されながらも、何とかめぐみについて行っている。
・神園 ゆうき…めぐみの小学校の頃からの親友。妖術師ではないが似たような能力(ちから)を持ち、めぐみの助手のような存在。
・神水 秋奈……めぐみの師匠(せんせい)。小学校の頃から妖の類に狙われやすかっためぐみを守る形で、軽い結界を張っていた(小学生の時限定)。
・香蘭(こうらん)…めぐみが偶然拾った自縛霊。生前に見鬼(けんき)の才があったため、色々な所で呪殺の方法などに使われてきた。
・操鬼(そうき)…めぐみを狙っている妖。本当はただの浮遊霊だったのに、アクアに才能を見込まれ、妖に魂を売った。
・アクア…神矢家の「選ばれし者」であるめぐみを、操鬼に狙わせ、その能力を取り込んで完全体になろうと目論んでいる。
……いつもいつも、長くなってごめん…((泣
187
:
彗斗
:2012/08/29(水) 20:23:37 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
そんな事は無いですよ。これで……頭の中にあるシナリオが全部繋がりましたので…ありがとうございます!
あ…それと恋話は…もうそろそろ…かな?(多分)
楽しみにしててねー☆
188
:
ピーチ
:2012/08/29(水) 22:10:35 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
え、そう?良かったー!
あ、先に言っとくけど、いくらあの天音の友達(親友)とは言ってもあいつみたいに口悪いわけじゃないからね!?
神矢先生も龍因様も!←みなみと秋奈さんに至っては年齢違うし、香蘭は幽霊だし操鬼やらアクアやらは敵だしww
神矢先生は同じ学校の同級生にはめっちゃ態度冷たいけどw(龍因様はそんなことありませぬ!)
189
:
彗斗
:2012/08/29(水) 23:38:38 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
第51色 貴公子の最後の切り札と黒い喰龍
今、目の前にあるのは…重厚な構造になっている扉。
ここは…彼、シュオンの屋敷の一角にある…いわゆる「実験施設」である。
「…出来た! これを…デルトに…渡さないと」
シュオンが大事そうに抱えてるのは…明らかに変な色…差し詰め鮮やかな薄紫と言った所か…これをデルトに渡して一体何になると言うのだろうか…
「……出来たみたいね。あの不良に頼まれていた例のヤツが…」
…といきなりシュオンの後ろから話しかけて来たのは…薄っすらと笑みを浮かべたの様な風貌の女性だった。身長はシュオンが子供の様に見えるぐらいの高さだ。
「ありがとう。君がこの薬品の詳細を教えてくれなかったら…出来て無かったよ。えっと……」
「アテナよ。私の名前、ちゃんと覚えておいてね」
この妖精の様な風貌の女性の名は…「空虚神 アテナ」。どうやら他の3人を待てなかったのか、一足先に抜け駆けしてやって来た様だ。一体全体、薬品の何に関する知識をシュオンに垂れ流したのだろうか……これから犠牲になるであろうヒースが特に苦労しそうである。
「……でもこれって…言われるがままに作ったのは良いけど…何に使うんだい?」
「……ま、それはアイツに聞いてみた方が早いと思うわよ? 私、知らないから」
何と無責任な神なのだろうか…教えるだけ教えておいて後は知らないとは…サラリとさりげなく無責任な発言をしている事にシュオンは……
「…ま、それもそうか…取りあえず急ごう」
(あら…意外に口車に乗せやすい子ね。……フフッ。もうちょっと遊んでみようかしら?)
全く気が付いていない様だ…全く、アテナの口車には誰も歯が立たないのだろうか…いい年こいて悪戯好きとは…本当に厄介なものだ…
「……………………………………ギュ」
その時、天井に張り付いていた黒い影…この存在にシュオンもアテナも気がつく事は無いまま通り過ぎていった…
「……ギギギギ…」
その異形の黒き影は…シュオンを見るや否や即座に追い駆け出した…何も音を立てず…且つ潜んでいたその場所に黒い塊を残して……その化け物の名は…
――鬼喰龍 イースト
この怪物は…視界に捉えたシュオンを喰らい尽くす為だけに…後を追っている…黒い喰龍である。
190
:
ピーチ
:2012/08/30(木) 00:21:40 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
……シュオン様、一体何作ったんですかい…
ってゆーかシュオン様あぶないって!!!
………まさかとは思うけど、シュオン様が抱えてる薬品が原因ってわけじゃないよネ?
191
:
月波煌夜
:2012/08/30(木) 09:15:01 HOST:proxy10079.docomo.ne.jp
>>彗斗さん
イルゼも登場しましたね!妖精さん!
シュオンが何作ったのか気になるところです←
…あ、あのシュオンを口車に乗せるとは神様すごいですね…。
笑顔と腹黒さと舌戦なら無敵のシュオン様が\(^o^)/
あと「何に使うんだい?」は「何に使うの?」にした方が良いかなーとちょっと思います!
ソフィアと出逢ったころのちびシュオンをイメージすると、シュオンの口調はやりやすいかもです。
化け物かー。
シュオンは気配を察知して避けるのは得意だけど決して強くはないからなー(´・ω・`)
いざとなったらナイフか爆弾で頑張れ(^-^)/~~
192
:
彗斗
:2012/08/30(木) 13:20:23 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
気が付いちゃった?
直接の原因はやっぱりシュオンなんですww
でも安心してね。コイツは見た目がグロいけど『あれ』だから……最終的に『あれ』になっちゃうから、シュオンにお馴染みのあれで…ww
月波さん>>
アテナの口車の術というよりは……さりげなさすぎると私自身は考えてるww
何の薬品を作ったのかはお楽しみ☆ でも…作ったまでは良いんだけど…予想外の事態なっちゃったんよね〜…(それはあの怪物の事)
まぁ…実を言うと…シュオンはコイツに対しての耐性は持ってる筈だから…多分大丈夫だと思うよ…
でも…ゴメンね? 口車女がいらん事を吹き込んで新しい知識を教えちゃって……ww(ヒースが本当に後々大変そうだww)
193
:
ピーチ
:2012/08/30(木) 14:04:14 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
そりゃ気付くよー!?
…………シュオン様、お願いだから直接の原因作んないでー!!
シュオン様お馴染みの……予想じゃなくて確信があるのはナゼダww
194
:
彗斗
:2012/08/30(木) 14:13:54 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
第52色 忍び寄る黒い影
「…ねぇ…さっきから…何かいない?」
「気のせい気のせい。チャッチャと行かないと…アイツの驚く顔が見れないよ♪」
シュオンは何かいると言っているがアテナは何も気にとめてもいない様だ…
試しにシュオンはフッと歩を止めて後ろを見てみた……が
(何もいない…? おかしいな……)
と前に向き直った時、先に角を曲っていた筈のアテナが真っ青な顔で後ずさりをして来た……
「ちょ…ちょっと…アンタの屋敷にはこんな化け物が居るの……!?」
「えっ…? 今なんて…!!」
アテナがシュオンの方向に駆け出したと同時にアテナを捕食しようとしていた黒い波が屋敷の壁に激突した。それもよく見ると…目は見当たらない小さい生物の集団の様だ。口には異常な量の鋭い歯が並んでいた
「え…!? ちょ…ちょっとまっ……」
薬品を抱えたままシュオンは反対方向に向って全速力で走りだした。…と同時に懐からポロッとアテナに教えてもらった試作品の爆弾が落ちてしまったのだ!
「あ! 試作品の爆弾!!」
「ちょっと! アンタは自分の命と試作型の爆弾のどっちが大事なのよ!!」
すぐさま拾いに行こうとしたシュオンを何とかして引き戻し全速力で走りだす。
……と怪物に異変が起こった。追い駆けて来なくなったのだ…
「ね…ねぇ。何故か追い駆けて来ないんだけど…どうかしたのかな?」
「そんなの知らないわよ!! 取りあえずむこうの角で様子を見ましょう」
アテナは綺麗に角を曲った後、スッと姿を隠しながら怪物の様子を見てみた…
と次の瞬間目を疑う様な光景を目にする。あの小さく黒い怪物は急に爆弾を貪り始めたのだ!!
「……何あれ…爆弾食ってる……」
幾つもの使者を見て来た冥国の女王アテナも流石にこの光景は信じられなかった様だ。だが一方でシュオンは……変な所に気が行ってしまっていた…
「お? あの生き物小さいの一匹で良いから欲しいな……」
「え? 小さいの一匹? じゃ…じゃあ…まさか……」
胸中に妙な感覚を覚えたアテナは恐る恐る後ろを振り返ってみた……するとそこには…
「……ギィ」
今、アテナの目の前には……シュオンが欲しがっている小さい化け物の何十倍もの大きさのモンスターが居たのだ!!
「ギャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!! シュ…シュオン!! 逃げるわよっ!!」
アテナはもうパニック状態だ…シュオンの後ろ襟を掴んだ状態のまま動こうにも動けない……黒いモンスターの親子に挟まれているからだ。
「お〜よしよし…結構可愛いよ? もう僕になついてるし…」
「……………え?」
アテナは状況整理がついていない…何しろいきなりだったのだ。いきなり目の前に黒い塊が落ちて来て一気に波へと姿を変えて襲いかかって来たのだから……パニックにならない方がおかしいだろう……特に得体のしれない化け物を可愛がっている人物などもっての他、論外だが………
「どうやらこの子達は僕が偶然作っていた薬品と爆弾がお目当てだった様だね。勿論の事そのアテナの目の前に居る親も…か。じゃあ仕方ないな……」
「じゃ…じゃあどうするって言うのよ!!」
完全に驚かされたショックで腰が抜け涙目になっているアテナ。流石に王女とは言え女性にはこの怪物のインパクトが強すぎた様だ……
「当然、この子達の為にまた爆弾を作るのさ。しかも…今度はちょっとした強化バージョンをね……」
シュオンは抱えていた液体を見ながら嬉しげに呟いた……一体何をしようと言うのだろうか……明らかにこの生物を面白半分で実験台に使っているとしか思えないのだが……。
「……変態王子」
アテナは怪物たちを連れて研究室に戻るシュオンに向ってそう呟いた後シュオンの後を追い駆けた……
195
:
彗斗
:2012/08/30(木) 14:19:07 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
ま…まぁ確信って言うかお馴染みですから。いつもしょっちゅう乱用してますからww
結局の所…原因はシュオン様がお忍びで作っていた新作の爆弾に群がっていたようですww
これで少しは爆弾作りに懲りたでしょうかww
196
:
ピーチ
:2012/08/30(木) 14:46:10 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
いやいやいやいや!?それはないでしょー!?
………シュオン様が爆弾作りに懲りる所を、何気に見てみたいと思った。←今w
197
:
彗斗
:2012/08/30(木) 14:53:42 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
確かにww
何気に懲りてる所見た事無いよねー。
しかも今度は化け物使って実験しようとしてるしww
今度、月波さんに爆弾系に懲りたシュオンの話を書いて貰おうかな?(笑)
198
:
ピーチ
:2012/08/30(木) 15:21:30 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
だよネーw
……化け物使っての実験は、生みの親(つっきー)が泣きそうww
あ、いーかもそれ!つっきーにお願いしてみよー!!
199
:
彗斗
:2012/08/30(木) 16:09:07 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
第53色 意外な決定打
「……でさ…アンタは一体何がしたい訳?」
アテナはシュオンがしている行動に関して一切理解できていない……
全く以ってして神にも理解が出来ない行動となると…する事は一つしかない。何とデルトに頼まれていた薬品と新型爆弾の合成をしていたのだ!!
「つまり…この二つを合わせてこの怪獣達の餌を作るのさ。それにこの爆弾にはちょっとした細工もしてあるし……」
と言いながら合成出来たばかりの爆弾を見返りなく怪物の群れにばら撒いている……しかも導火線に火を付けた状態で…もし爆発などすれば…間違い無くシュオンもアテナも仏様になってしまう……
「あ…あ…ちょ……!! 流石に火を付けたままは不味いんじゃないの!?」
慌てて止めるアテナを気にも留めず爆弾を撒き散らしているシュオン……ヒースがこの場に居合わせていたら…真っ青になっている光景だろう…
…とこの時、親子の体に異変が起こっていた!
「……ギュウウウウウ…!! ガァァァァァ……」
何と! 子供は見る見るうちに親と同じ姿となり親はさらに一周り巨大化したのだ! この光景は流石のサツキ達でも普通の表情は出来ないだろう……
一人で真っ青になっているアテナを無視してシュオンは一人でこの結果に満足していた。
「これは成功だね! 頼まれていた薬品を半分使ったかいがあったよ。それじゃあ…爆弾あげる代わりに…」
シュオンは怪獣の親子をぐるっと見回してからそのタイミングで言葉を切った後……怪獣の親子の反応を見る。
…怪獣の親子からは何でも言って下さい!! とでも言いたそうな雰囲気が漂っている……
その雰囲気を見てシュオンはある思い切った命令を下した……!!
「この屋敷に居る…悪い人達を退治して欲しいんだ」
その言葉を聞いた瞬間、大量の黒い波が屋敷に広がったのは言うまでも無い……
200
:
月波煌夜
:2012/08/30(木) 16:13:04 HOST:proxy10080.docomo.ne.jp
>>彗斗さん
そうきましたか!(笑)
シュオンが化け物を実験相手に選ぶとは…!
さすが彗斗さん!感服です!
変態王子が化け物にご執心ならヒースもジルも、命が繋がったね!……しばらくは。
ぎゃ―――!?
なんか今までで最難のリクがきたよー!?
実験に懲りるシュオンかー……ソフィアが関わらないと一生無理な気が←
201
:
彗斗
:2012/08/30(木) 16:25:38 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
☆あっと言う間に200レス到達記念☆
何故かあっと言う間に本作の倍のレス数になっている…と思う今日この頃、めでたく200レス到達いたしました☆
…いや、それがどうしたって訳では無いんですよ?(汗)
なんせならちょっとぐらいふざけても良いかなって……思ったりw(←常日頃ふざけてる人間が言う事では無いww)
…まぁ、到達記念のネタが尽きかけている事もあって((ぉい
今回はお気に入りのキャラアンケートを取ってみたいと思います☆
やり方はいたって簡単、ベスト3を書くだけで良いです☆
因みに一位になったキャラに関しての幕話を書く予定です☆
それではアンケートスタートです☆
202
:
彗斗
:2012/08/30(木) 16:31:39 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
月波さん>>
え……寿命が延びた…?
じゃあ…もしかして今まで半分死んでたって事ですか……?
…フフ、面白い事考えた…ww(黒笑)
203
:
ピーチ
:2012/08/30(木) 17:13:02 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
お、200レスおめでとー!
あたしはノゾミちゃんが好きだなー、やっぱりww←どっかが天音に似てると言う理由ありww
204
:
彗斗
:2012/08/30(木) 17:22:49 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
ノゾミに早速一票か…こっちのメンバーだったらてっきりハヤテかナギサ辺りかと思ってたけど…まさかノゾミが一番乗りww
ノゾミを気に入って頂けて本当にうれしいです☆
意外とキャラ作りには苦労していた方なので……
205
:
ピーチ
:2012/08/30(木) 21:14:46 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
あ、そなの?ごめん期待裏切った?
だってノゾミちゃんって黒いんでしょ?←天音そっくりww
あたしもキャラ作りとか苦労するー!!
206
:
彗斗
:2012/08/31(金) 08:08:19 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
いや…確かに黒いけど根は凄く優しい娘だから!
ちょっと黒い裏の部分が出ちゃってるだけだから!ww
何故ハヤテやナギサという予想になったのか…実は…主人公である筈のノゾミよりも地味に登場回数が多いからなんですww(←絶対にしてはいけないタブーをやってのけてしまいましたww)
そうだ! じゃあ…「一番立場が可哀そうなキャラ」は?
207
:
ピーチ
:2012/08/31(金) 08:43:03 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧地さん>>
………地味ながらに登場回数多い感じですか……
可哀想……ギークとかノゾミちゃんにあれこれ言われてるキャラ?←誰だよw
208
:
彗斗
:2012/08/31(金) 09:05:50 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
第54色 押し寄せる黒き波
シュオンの命令で放たれた黒い波は、瞬く間に屋敷中に広がりそれぞれの戦場まで呑みこもうとしていた……。
「…Σなっ…! なんじゃありゃ〜〜っ!!」
「きゃ〜〜っ! 急がないと呑みこまれちゃいますって!!」
隼を倒してすっかり油断していたハヤテとアスカ、そこにやって来たのは……シュオンの放った黒い波だった…恐らく隼の匂いやハヤテ、アスカの匂いを嗅ぎつけた為にここに大群でやって来たのだろう……その名の通り追い打ちとはこの事である…。
その時、何かを思い出した様な表情でハヤテは即座にこの言葉を口にした。
「…あっ! そうだ、俺にはこれがあるんだった!! フォームチェンジ! ドラグニルモード!」
ハヤテは、手にしていた大剣を天に掲げ呪文を呟いた…するとひとりでに大剣が宙に浮き始めたのだ! そして大きな赤黒い影、深紅の鱗、金に輝く大きな一本角、その姿は…間違い無い。「ストーム・ドラグニル」そのものだ。
「俺に早く乗れ! 早くしないと…骨だけになっちまうぞ!」
その言葉を来た直後、アスカは返事もせずに紅い深紅の龍に飛び乗った。
鱗ばかりで座り心地はあまり良く無い…だがハヤテは何の苦も無く紅い龍の頭に立っている……
(やっぱり魔法使いってすご〜い……何処かのグータラ男とはやっぱり違うな〜)
グータラ男とは……恐らくコウの事だろう…
そんな事はさておき…ハヤテは洞察力を駆使してある方向に目を付けた。その方向には…蒼い大きな怪鳥が何かを乗せて飛んでいる。
その姿を見たハヤテは即座に判別が出来た。
「ナギサ! そっちは終わったか!?」
その返答に答える様にナギサは右手の親指をピンと立ててハヤテに向ってウインクした。
(……なるほどな…それじゃあ後は…ダンとレンの所と…カイにカノンの所か…だが…)
暫く考えた後、ハヤテは…ハッと思い直して急いで方向を旋回させた。
「え…うわ〜〜〜っ!! もう! 急にどうしたんですか〜!?」
旋回した反動で危うく黒の波に振り落とされる処だったアスカは少し怒りながらハヤテに尋ねた。
…ハヤテはかなり焦っている様だ、屋敷を上空から見て必死になって探している…一体、何を探しているのだろうか……?
「あの……? ハヤテさん? 聞いてます? 一体何を探してるんですか?」
「あ〜何だその…この屋敷に実は…仲間がもう一人いてな…大丈夫だとは思うんだが…急に心配になってな…」
なるほど…そうだったのか… とアスカは納得しているのかそれ以上言及はして来なかった。そして…フッと屋敷の上空を見てみると……ナギサ達が乗っている怪鳥とは別に後……五体ほど宙を舞っている怪物がいた……緑に光るカマキリみたいな容姿の怪虫、黄色く光る鳳凰の様な神々しい怪鳥、黒く怪しく光る龍が居たり、白銀に光る雪の様に綺麗な龍が居てみたり…とアスカは絶句する他なかった…
「…………………」
最早、言う言葉も無い……ここに約六名を除いて屋敷の上空に集結したと言う事は……恐らく例の黒い波に敵だけが呑まれたのだろう……
「はははは……こりゃ偶然としか言いようが無いな。それじゃ…後はのノゾミだけか……」
化け物に乗っている全員を見た後、ハヤテは一つ大きな声で指令を放った。
「ノゾミ及びメテオの救出に向かう! その付近に人が居るのならその人達も救出する様に! じゃあ…行け!!」
その言葉に呼応するかのように全員が急旋回をしてそれぞれの捜索範囲に散って行った……
209
:
彗斗
:2012/08/31(金) 09:08:42 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
あー…なるほどねww
それはそれで理解できるw
その可哀そうなメンバーは大体四人ぐらいかな……w(確かにこの人物達は…作者の私でも可哀そうと思ってるww)
210
:
ピーチ
:2012/08/31(金) 10:00:00 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
あ、やっぱり?
あたしもいるよー、可哀想だと思う人w←主に柊一&昇かな?ww
211
:
彗斗
:2012/08/31(金) 12:51:30 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
確かに天音ちゃんにあの口調で言われてるならあの二人が可哀そうと思ってもおかしく無いww
あの竹箒をバキッといっちゃうお嬢さんには誰も逆らえないww
212
:
ピーチ
:2012/08/31(金) 21:54:45 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
あはは……うん、あいつの口の悪さは天下一品だから☆
……うん、あの竹箒をバッキリいっちゃうわけダカラ。あのお嬢さんはw
仮に逆らったら即半殺しダヨ、それこそw
213
:
彗斗
:2012/09/01(土) 04:40:11 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん
全くそのまんまの意味で誰彼構わず極刑に処しちゃうのねww
この視点から光を当てて見たら・・・・・・天音ちゃん怖すぎ・・・
214
:
ピーチ
:2012/09/01(土) 07:39:27 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
あはは、光当ててみたら殺人鬼の顔だからネww
……誰彼構わずってゆーか、基本的にはあの主な哀れな被害者達w(たまに裏界の長もww)
でもね、女子には一切ないからそーゆーの!←向かってくる人除いてw
215
:
彗斗
:2012/09/06(木) 20:23:39 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
…黒い、黒過ぎるよ…天音ちゃん…(汗)
特定の人物だけとか…酷いww
216
:
彗斗
:2012/09/06(木) 20:35:38 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
☆お知らせ☆
あ、そう言えば……言い忘れてた。
今、二つの新作の設定を考えている最中でして…新しい物語のシナリオを考慮中です。
その為、ここに中々来れなかったんです…(リアルな話、他にも文化祭等の原因もありましたが……)
そろそろシナリオもスタメンキャラも固まってきていますのでそろそろ投稿スタートを考えています☆
このバタバタした物とは違ったものに仕上がってると思うので宜しければ見て下さいね〜☆
217
:
ピーチ
:2012/09/07(金) 00:50:40 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
うん、めちゃめちゃ黒いよ!天音だから!←どーゆー意味だよw
主な被害者→裏界の人間ww
218
:
彗斗
:2012/09/07(金) 21:19:54 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
天音ちゃんの黒さを利用してちょっと面白い事思い付いたww
取りあえず恋話まで持って行ってからの話だから…お楽しみにね☆(因みにヒースとジルも同じ目に会う予定ww)
219
:
ピーチ
:2012/09/07(金) 22:51:19 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
あ、あいつの黒さ利用……!?
だめだー!んなことしたら登場人物が死ぬー!←あほ。
待ってましたー!!楽しみすぎてpcから目が離せない!!
………あの、ヒースの同じ目ってのは、天音じゃないよね?違うよね?
220
:
彗斗
:2012/09/08(土) 19:08:00 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
大丈夫さ、天音ちゃんだからww
とびきりの話を今考案中……
麗奈の話と並行してやらないといけないのはキビシー(汗)
221
:
ピーチ
:2012/09/08(土) 21:32:06 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
いやいや、天音こそ色んな意味で破壊女王さっ☆←
麗奈ちゃんとの平行……そりゃキツイわなw
222
:
彗斗
:2012/09/08(土) 23:18:07 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
第55色 押し迫る時間との戦い
「おい! もうちょっとで良いからスピードアップ出来ないのか!?」
焦り気味にハヤテは足場にしている紅い龍に向って文句を付ける。すると、紅い龍の方も文句を言い返してきた。
「んなこと言ったってこれ以上は無理だ!! いくら人の命が懸かってるとは言えこれ以上は急げねぇよ!!」
「……仕方ないか…それにしても一体どこからこんな奴が湧いてきたんだ!? 少なくとも俺たちは見た事が無いぞ!」
何よりも恐れなくてはいけないのはこの黒い物体の喰らい尽くす量だ。この調子で物を喰らい尽くしてゆくと……ノゾミ居るの方面やメテオの居る方角も危ないのだ。
ハヤテは何よりもその事を懸念していた。救助が遅れれば……ノゾミとメテオの命は無い。
「とにかくナギサ達の報告や状況を見て判断するしかないか……」
その時、ハヤテの目にとんでもない物が飛び込んできた……黒い…四つ頭の龍だ。その龍を取り囲む様にして砲撃音が聞こえて来た、どうやら人が居るらしい。
「…ナギサ聞こえるか!? 今すぐ俺の居る方向に向ってくれ! 信号は今送る!」
今だ! その声と同時にハヤテは自分の耳を塞ぐ。その時、息を深く吸い込んだ紅い龍が大音量の咆哮をその場に轟かせた!!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「今…送る? 一体何を?」
「? 一体誰と話をしてるんだ?」
ナギサもヒースも一体何の事なのかもわかっていない様だ。しかし…蒼い怪鳥はその言葉の意味を即座に理解出来た様だ
「…聞こえた。あの紅いバカの咆哮が……今、聞こえた方向に向う」
その言葉を呟いた瞬間、屋敷の上空に蒼い閃光が煌めいた。紅く煌めく光の方角に向って……
223
:
彗斗
:2012/09/08(土) 23:47:33 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
それは…大きく出たねw
破壊女王…かそんなのこっちにはゴロゴロと…ってか男女関係無く皆常人超えちゃってるし、しかも…女子は全員凶暴だし危険極まりないww
しかも、実はここだけの話……女子陣内では微妙な均衡が保たれてるんだよ。つまり……一度均衡が崩れたら……もうどうなっちゃうのか分ったものじゃないよww
224
:
ピーチ
:2012/09/08(土) 23:57:47 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
あはは、そりゃまずいわなw
じゃあ、男子の方は均衡なしかw安心だネw
……全く関係ない話だけどさ、幻影師の方が自信ない←多分誰も読んでないしw
225
:
彗斗
:2012/09/09(日) 00:22:35 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
男子は仲間割れとか以前に男子陣全員が女子陣に敷かれてるから均衡無しw
大丈夫、大丈夫だって! 自分の書く小説に自信が持てないのなら途中で天音ちゃんの作品を途中で投げ出してる筈ですよ☆
自身を持って!!(これは自分が言えた事では無い様な気がしてならない……)
226
:
ピーチ
:2012/09/09(日) 00:53:27 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
あらら、男子陣も大変だねぇ……
うん、ありがとう!頑張るぞー!←
……あのさ、もし気が向いたら、読んでみてくれる?良ければ感想も
227
:
彗斗
:2012/09/09(日) 07:41:09 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
オッケーです☆
ちょっと最近時間が取れなかったので感想等が出来なかったんです……(居残りの所為で……)
228
:
ピーチ
:2012/09/09(日) 08:38:56 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
どーもです☆
あたしも居残りになってたーw
229
:
彗斗
:2012/09/09(日) 09:26:26 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
ここだけで言う事が出来るけど……面倒臭いんだよ居残り!!
居残り何て無ければいいのに…ついでに長期休暇に出される課題なんて無くなればいいのに……そうしたらもっと楽しくなるのに……
230
:
ピーチ
:2012/09/09(日) 09:43:04 HOST:nptka102.pcsitebrowser.ne.jp
慧斗さん〉〉
どーかん!!
面倒だよねー!
まず宿題消えろ―――!!
231
:
彗斗
:2012/09/12(水) 23:30:27 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
全くです!!
宿題って何の為にあるんでしょう?
感想文消えれば良いのに、レポート消えれば良いのに、ただ邪魔なだけなのに……
232
:
ピーチ
:2012/09/12(水) 23:46:45 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
全くだー!!
感想文に関しては全くの同意見だー!
233
:
彗斗
:2012/09/15(土) 18:43:39 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
第56色 呪縛と束縛からの解放
「ちっ! 女に憑依してるからって俺たちが手をださねぇと思ってんのか!!」
リョウは雄叫びをあげた後、猛然と懐に飛び込んだ後自らの拳で猛ラッシュをたたみ掛ける。
相手の方も防御態勢を取るがあまりに一瞬の出来事だったので反応しきれなかっ為、そのままラッシュのフィニッシュの回し蹴りを喰らって背後にある岩盤に激突した。
「……ヘッ! 口ほどにもねぇな。所詮、偽物は偽物ってか」
岩に叩きつけられたのはかなり効いたのだろうか、その場に倒れ伏したままだ。流石にそれは不味いと考えたのかリョウキとリョウカは顔を見合わせてどうするかと考えていた時だ。不意にリョウが口を開いた。
「…まさかお前ら……まだ憑依されてるかも知れない相手を助ける訳じゃないだろうな?」
「ちょっ…兄さん!! それはいくらなんでもあまりに酷だよ!」
「そうよ! 流石に見捨てる訳には……」
リョウは胸中でアイツらの言いたい事は痛いほど分っていたが目の前に倒れ伏している相手は……まだ憑依が解けていない可能性も考えられる。何しろ今回手合わせした化け物は今まで戦って来た者とは桁が違っていたのだから……
リョウは心を鬼にしてリョウキ達に厳しい言葉を言い放った。
「……甘い、甘過ぎるんだよお前たちは!! コイツが危険かどうかは俺が判断する! お前たちは下がってな! これはリーダーの命令だ!」
二人は兄の後ろ姿の威圧に負けた様に後ろに引いた、その顔には若干納得いかない様な表情を残している。
「――やはりか」
リョウは二人が下がったのを見た後、胸中で毒づいた。岩盤にも叩きつけられている上に軽く脳震盪も起こしている筈の人間の体で立ち上がったのだ。
普通の化け物でもこの位となるととてもではないが耐えられないレベルだ。
(今、この状況のままでいると……人間の肉体の方の命が危ない……仕方が無いか)
リョウは右手を置いておいた大鎌の方にかざした。すると、大鎌がまるで磁石に引き寄せられる鉄の様に集中に収まったのだ。
リョウは確かに相手は未知の生物だが一つだけ、たった一つだけだがハッキリしている事であると同時にこの戦闘の勝利条件であった。それは……
―――人間の肉体の方は生かさなければならない事だ。
右手の大鎌を肩に掛けて左手で小さな印を結んだ、リョウは静かに呟く。
「……縛りし呪縛を解放せよ……人現放刃!!」
その言葉と同時に黒く光る大鎌は自分の数倍もある巨大な斧と化して大地を二つに分断した……
234
:
ピーチ
:2012/09/15(土) 19:03:21 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
おぉっ!久々の更新が!
……と思ったら、あの天音は未だに憑依されたままね……
まぁ、せいぜい頑張れ、天音!
235
:
彗斗
:2012/09/15(土) 19:19:23 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
ほいっ!!
憑依されたままでございます……もうすぐ解くから待ってて!!
236
:
ピーチ
:2012/09/15(土) 20:24:03 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
あらら((汗
天音の奴も多少は気をつけるようになるかなw
237
:
彗斗
:2012/09/15(土) 21:51:53 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
自分的には気を付ける様にして欲しいですねw
ちょっと場面的にはあまり好きではないので……リョウもちょっとは手加減してほしい……って手加減の欠片も無いよね? ちょっと流石にやり過ぎたのかも……?
238
:
ピーチ
:2012/09/15(土) 22:27:53 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
うん、別に手加減ナシでいーよ、天音にはww
だって作者のあたしが手加減ナシだもんね←フツーに顔とかに傷作れる人w
239
:
彗斗
:2012/09/17(月) 00:16:29 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
第57色 怨念呪縛解放
「……だ…大丈夫……? なのかな?」
恐る恐る倒れている少女の顔を覗きこむリョウキ、後ろでガッチリとリョウキの肩を掴んで同じ様にして恐る恐る覗きこんでいるのはリョウカだ。
あれだけのレベルの怨念呪縛を解くためとは言え、リョウは流石に少々手荒な事をしたようにも感じていた。息はあるが肉体の損傷が激しい、傷などをそのまま放っておくと死亡しかねないレベルにまで傷めてしまっていた、恐らくあの化け物が無理やり肉体を酷使し過ぎていた為だろう。
リョウは少女の前に座り込み腰に携帯していた応急薬で簡単な手当てを始めた。
「ま、この程度なら俺たちの宿のとこまでは持つ筈だ。リョウキ、この薬の調合を頼む」
いつの間に書いたのか調合の素材かた調合の方法までもを細かく書かれている紙をリョウキに手渡した後、リョウカを連れて少女を背負ってまま、拠点にしている宿の方まで走り去ってしまった……
リョウキは二人が行ってしまった後、ため息をついて独り言をボソリと呟いた。
「兄さんも……無駄な命は奪えないお人好し暗殺者って事か」
リョウキも言い付けられていた事を思い出してそそくさと素材等の入手に向った……。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
リョウ達はもう拠点にしている宿に到着していた。
「……あ、そうだ。コイツの姿を他の客に見られると不味いから……」
リョウは来ていたフード付きの服で覆い背負っている物を見えなくした。
リョウカはリョウが背負っている少女を心配している……と言うよりは頬をツンツンしてみたり顔をちょっと触ってみたり……言うなれば心配では無く興味本意で観察している様にも見える……。
「おい、コラ。そんなに興味本意で調査したりするんじゃねぇ。ベットに移す時ぐらい手伝えよ」
リョウはリョウカに注意してみたが自分の背中に背負っている人物に意識が行ってしまっていて全く聞こえていない……。
リョウはこめかみに異様な力が入っているのに気が付き急いで気持ちを落ち着かせた……
「……で、これからこの娘どうするの?」
「アホ、決まってるだろうが。暫く俺たちで様子を見るんだよ」
いつもの事であるもう既に決まっている事を聞いて来るのは……然程取り合わずに物置に入ったリョウは程無くしてタオルと水入れを持ってきた。そしてその二つをリョウカに放り投げた後、こう言い残しておいた。
「…道具の傷み具合が激しいが十分代用が出来る。コイツを使ってそいつの看病をしてやれ」
そうリョウカにい残した後、リョウは窓から昼の町中に消えて行った……
「えっ!? ち……ちょっと!? ……もう、いくらこの町中にメテオが居るからって血眼になり過ぎだって……」
リョウカは一つの事に夢中になる兄の悪い所を呟きながらリョウが背負って来た少女、神代 天音の看病を始めた……
240
:
彗斗
:2012/09/17(月) 00:18:35 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
そ…そんなもんなの?
それじゃあ……お言葉に甘えてw
241
:
ピーチ
:2012/09/17(月) 11:00:54 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
お、天音が手当てされてる!
あいつ基本的に他人の怪我移す癖あるから、良かったらそこまで治してやってくれ☆←余計なこと頼むなw
242
:
彗斗
:2012/09/17(月) 18:24:42 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
うん、分ったw←((ぉい
やたら天音ちゃんに酷い事をしてる割には意外に主人公だからね……
243
:
ピーチ
:2012/09/17(月) 19:11:06 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
どーもデスww←
別にもっと酷いことしても………
最悪な作者ね、あんた
天音―――!?
244
:
彗斗
:2012/09/18(火) 19:52:08 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
仕方ないよ。そりゃあ……何たって突飛な事を考え付くバカだもん☆ byノゾミ
その事に関しては言い訳も出来ない……ノゾミの言った通り、色んなところで色んな事を思いつくので
寝る前とか、登校中とか、授業中とかww←((ぉい
挙句の果てにリョウ達の様な悪の方向の主人公なんてのも考え付いたんですよ……
因みに暗殺者ってのは既にもう二人ほど居りますが……あんなレベルでは無い(?)と思います(手品師さんの技術には劣るけどねww)
245
:
ピーチ
:2012/09/18(火) 20:35:53 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
おーす!ここで初めて登場だけど、オレ様宮神 霊、よろしくな!
暗殺者かァ、オレ様には負けるだろなァー
えっと、ノゾミって奴だっけ?主人公?そっちはまだ文才あるからいいんだろーけどさァ、オレ様なんか最悪だぜ?
なーんでこんな作者に遊ばれるようになっちまったんだろーなァ?
246
:
彗斗
:2012/09/25(火) 20:17:26 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
霊くんよろしくね〜☆
作者に恵まれてないのはのはこっちも一緒だってw
基本的に私達の方は都合を合わせる為だけに良い様に遊ばれてるんだよ……
この馬鹿作者に比べて……アスカちゃんの作者は口調は確かに荒いけどキャラで遊んだりしないから羨ましいよ〜(泣)
247
:
彗斗
:2012/09/25(火) 22:18:37 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
第58色 紅の双翼・蒼紅の鉄槌
「ひ〜〜〜っ!! 何で私が追い駆けられなくちゃいけないの〜〜!?」
ノゾミは現在、黒一色の得体のしれない化物に追われていた……と言うのも数分前……この屋敷を彷徨っていた最中、いきなり黒い波に追い駆けられ始めたのだ。魔法を放とうにも体勢的にも無理がある為、蹴散らそうにも蹴散らせない。
人間は基本的に体の構造上、スタミナがある為、その上限を超えるとへたばって動けなくなる。だがこの怪物はスタミナの上限どころかスタミナと言う言葉さえ知らないのかと思える程、ノゾミに追い付いてしまいそうなぐらいのあり得ない位のスピードで走り続けている。簡単に言うとこの怪物は常に周囲からエネルギーをもらっているのかどうかは知らないが、疲れを知らないのだ。
「このままじゃ……あの中に呑まれちゃうって! もー! ラルド達はいったい何をしてるのよ〜!?」
そう叫んだ刹那、銀の閃光が黒の巨壁を打ち砕き、銅と金の烈光がちりじりになった怪物の群れを後形も無く地面ごと消し飛ばした……その時ノゾミは何事かと後ろを見やったがすぐに察しがついた、奴らが来たのだ。
そして奴等と判るや否や開口一番、こんな言葉を発した。
「おっそ〜い!! 主人の危機にやっと助けに来るんじゃ遅いのよ!!」
勿論の事、罵倒の一声である。それを聞いた時、砂煙の中から金、銀、銅の三つの影が出て来てそれぞれが主である筈のノゾミに文句を言い始めた。
「……一つだけ言っておく。俺たちが来なかったら死んでたのは一体全体、どこの誰だ?」
「全く……お前の我儘にはホトホト呆れるしかないぜ……そんなんじゃハヤテにだって嫌われるかもな」
「……全く持って同感だ。いい加減、その我儘な性格を直す事を勧めるぞ」
―――ドスッ!! バキッ!! ドカッ!! キ―ン……チュドォォン!!
腹部やら顔面やらに怒涛の拳を入れて動けなくなった三人に強力な爆破魔法を浴びせかけるノゾミ……もしもこれがハヤテ等の生身の人間だったら……恐らく首から下が飛んでいるレベルだろう……。
だが生憎、ノゾミが最大限の魔力を注いで放った渾身の爆破魔法も三人をボロボロの黒い燃えカスにする程度しか効果が無い。そこに関しては流石しょっちゅうボコボコにされているから……とでも言うべきだろうか……。頭に付いた黒い灰を払って銀髪を覗かせたラギアが煙混じりの咳をした後、声を荒げてこう言った。
「やっぱりか!! 助けてやったのに結局、俺たちは大爆破(フルバースト)の刑なのか!?」
「肉体がちょっとでも残っていただけでも奇跡とでも言えそうな極刑だったぞ……さては、殺そうとしていたな?」
「だな。あれはいつも俺たちに向けてる様なレベルじゃ無かったしな……はたまた恐ろしい奴だ……」
それぞれが髪に付いた灰を払って口々に文句や悪口を言う。だがそれ以上の文句や悪口はこの三人の主が許さなかった。
優しそうな表情を作ったものの…半ば脅しに近い様な口調で三人にこう言った。勿論の事、目は優しそうな視線なんかでは無い。
「今度は灼熱地獄の刑にしてあげようか? それとも……猛毒沼の中で溺れ死にたいの?」
「「「スミマセンでした。この様な言葉はもう二度と、絶対に言いません……」」」
その言葉を聞くなりいきなり三人はノゾミに土下座から平謝りの体勢になって命だけは助けて欲しいと必死になって懇願したそうだ……
248
:
ピーチ
:2012/09/27(木) 20:10:32 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
………あのさァ、あんまりオレ様に馴れ馴れしくしない方がいーよ?
油断した隙に殺るってのは暗殺者の…………
はい霊君黙ってよーねー?
ごめんね慧斗さん! あの殺人バカのことは気にしないで!!
249
:
彗斗
:2012/09/28(金) 20:17:29 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
だいじょーぶだって! いざという時は……アレがあるからね☆
そろそろアンタも黙ろうか?
こっちのバカを優先してスルーした方が身の為の様に思えるけどねww
250
:
ピーチ
:2012/09/28(金) 20:42:03 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
初めまして! 神瀬 緋織です!
……アレってなんですか、何か怖い気がするの、あたしだけですかね?
って言うか、何か先に馴れ馴れしくしてたのは宮神君の方ですよね、何かすいません……
251
:
彗斗
:2012/09/29(土) 18:40:39 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
緋織ちゃんだね? こちらこそよろしく! 俺はハヤテ、簡単に言うと……ノゾミの下に敷かれてる奴……と言った所かな?
……あ、それと後一つ、「アレ」については今後、絶対に触れないようにね。 お互いの身の為だから……
それに、馴れ馴れしくしたのはどっちかって言うと……こっちのバカだね。誰にでもフレンドリーな奴だから色々な面倒事もやたらと起こすんだよ……
252
:
ピーチ
:2012/09/29(土) 20:19:12 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
ハヤテさん、ですね。宜しくお願いします
ノゾミちゃんに敷かれてる……大変ですね、何か…
いやでも一応、宮神君の方も「よろしくな!」みたいな感じで言ってますし
253
:
彗斗
:2012/09/30(日) 03:38:51 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
その敷かれてるって言葉は出来たらあまり言わないで欲しいな……(←傷ついてる)
それと……何となくだけど今さっきのあの二人の会話って、どっち共が軽かったような気がするけど……?
254
:
ピーチ
:2012/09/30(日) 17:58:31 HOST:i121-118-222-157.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
あ、ごめんなさい
…ですね、じゃあ、お互い様ってことで?
255
:
彗斗
:2012/10/07(日) 19:31:12 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
そうそう、どっちもどっちって事にしとけばいいよ。
……あ、それと俺が今まで関わってきた人物のカウンセリングって奴を作者が企画してるらしい……実は俺には誰にも知られてない秘密の趣味が……((殴
それ以上は絶対に言わさん。殺してでも言わさんぞ!! 色々忙しい……今週は忙しさのピークだってのに……親煩い。パソコン没収。ゲームは禁止……いつか復讐してやる……(怒)
256
:
ピーチ
:2012/10/08(月) 20:12:27 HOST:i121-118-222-157.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
それ以上聞きたい!! 是非とも聞かせてくれ!
……パソコン没収? ゲーム禁止…? パソコンは納得いかない!!
257
:
彗斗
:2012/10/08(月) 21:00:57 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
残念ながらこれ以上は言えないんだな〜これがw(モガフガモガ……←ハヤテがこれ以上要らん事を喋らんように猿ぐつわをされてる)
根っからのゲーマーにはこれはこれは地獄の様な事なのです……(泣)
258
:
ピーチ
:2012/10/08(月) 21:05:29 HOST:i121-118-222-157.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
ハヤテ君可哀想でしょ!? 明らかに!?
あたしはゲーマーじゃなくてpc依存症だからなー……←
259
:
彗斗
:2012/10/15(月) 10:39:40 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
架空の人物だからこんな手荒な事も出来ちゃうww(さらっと言ってのけちゃいましたww)
私の場合はpc依存症+ゲーマーですので両方の内、片方が欠けても禁断症状が出る始末ww
260
:
ピーチ
:2012/10/15(月) 17:34:34 HOST:i121-118-222-157.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
まさかの禁断症状!?
あ、あたしだったらpcと小説かも←
261
:
彗斗
:2012/10/17(水) 23:16:48 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
禁断症状って言っても普通のレベルではないよww
酷くなったら普通に人に殴り掛かったりガラスを片手で割ってみたりとか……うん、明らかに白と黒の私が二人居るねww
262
:
ピーチ
:2012/10/18(木) 06:59:05 HOST:i121-118-222-157.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
いやいやいやいや!? 怖いからねそれ!?
白はいいけど黒は……止めてくれぇー!!
263
:
彗斗
:2012/10/18(木) 19:37:44 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
第59色 神に遣わされし者達
一つだけ……たったそれだけの事だが一つだけ言える事がある。それは恐らく、二人居るうちの片方しか思っていないと思うが……
――何故、自分達はこんな仕事を受けたのだろうと……
心の底からこんな感情が込み上げてくるのは生まれて初めてだろうな……と昇は考えていた。と言うのもつい先ほどまで変な四人衆と会話をしていて突然、書物を持たされてこんな山奥に飛ばされたのだから無理もない。
「……おい、柊一。一つだけ良いか? お前、一体さっきから何してる?」
昇の向く視線の先には……上半身がスッポリと大地に深々と突き刺さったままの体勢で足をばたつかせている柊一本人だった……
恐らく、柊一と昇は高い所から気を失った状態で落とされ、運良く昇だけは突き刺さりはしなかった……と言う事だろう。
柊一は早く抜いてと言わんばかりに両足をばたつかせているが、昇には何の事かサッパリの様だ。そのまま放置しているのが何よりの証拠だ。
「もしかして……早く抜いてくれって言ってるのか?」
その言葉を聞いて柊一はそうだというメッセージを込めて足をばたつかせた。どの行動も同じ様にしか見えないのは気のせいと割り切って欲しい……。
「そうならそうと早く言えよ……なっ!!」
力任せに引いた為かズポッ! と豪快な音と共に柊一の上半身が姿を現した。やはり土に埋まっていた事もあってか妙に土の色が肌の色に写っている様に見えなくもない。
柊一は大きなため息をついてから、昇に話しかけた。
「あれ? ここってどこ? 昇は知ってる?」
「知るかっ! 大体ここも知らない異界の場所だろうが!!」
その質問の返答は聞きもせずに、柊一はまた新たに質問をしてきた。
その内容は正直に言うと……呆れるどころか信じられもしない話しだった
「ねぇ昇? どうも僕にはあそこに天使が見えるんだけど……ここって天国?」
「だーかーらー!! それは無ぇって言ってるだろう?! 大体天使なんている訳……」
と言いながら後ろを振り向くと……何と昇も柊一も目を疑う様な事態になっていた……
此方にこそ気が付いていないがそこに居るのは明らかに背中に翼が生えた七人の人間だったのだ!!
――簡単に言い換えれば……七聖徒である。
264
:
彗斗
:2012/10/18(木) 19:44:07 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
自分でも分ってるけど……止められないんだな〜これが
一度リミッターが外れでもしたら諦めるまで停止しないからね……自分自身で禁断症状の制御は出来ないんだよねw
265
:
ピーチ
:2012/10/18(木) 21:14:14 HOST:i121-118-222-157.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
あたしもあるそういうこと!!
たまに部活中に暴走して顧問に止められるw
…………出た。おそるべし、柊一の天然。
一つ訂正いーでしょうかー
柊一は基本的に「僕」は使わないよ←文句でごめん…
昇は何気に鋭い所あるよ、柊一には負けるけど←
266
:
彗斗
:2012/10/19(金) 22:42:43 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
あ……やっぱりですか……(←書き込んだ後に気が付いた)
あーしまったぁー!! 柊一君は僕なんて使わないのに―!! って一人でパソコンの画面に向って叫んでましたww
267
:
ピーチ
:2012/10/19(金) 23:06:46 HOST:i121-118-222-157.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
しょーがないしょーがないっ!←何の慰めにもならんw
柊一は優しいながらに俺だからね! それに昇の方はいい感じだったよ!←
268
:
彗斗
:2012/10/20(土) 13:32:49 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
昇君の方は掻きなれてますのでそう言って頂けると幸いです……
さて、屋敷の方の大騒動もあと一息!! この大騒動の後、事態は思わぬ展開に……!?
269
:
彗斗
:2012/10/20(土) 13:41:22 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
心愛さん>>
そろそろ屋敷をブッ壊してまでの大騒動も収束が見えて来ました☆(いや〜長かった長かった……)
ただしホッとするのもつかの間、何と事態は思っていたよりも事が大きかった……!?
鍵となる人物は……レオン殿下! そして……レオンしか知らない誰にも明かさなかった真実が明らかに……
ps
新しい場面に移るにあたって……一つお願いがあるのですが、ソフィア様の世界観に会った私オリジナルのキャラを出しても良いでしょうか!?
返事を待ってます☆
それと……ウチのバカ達が屋敷壊したりしてスミマセン!!m(> <)m
270
:
心愛
:2012/10/20(土) 16:04:12 HOST:proxy10029.docomo.ne.jp
>>彗斗さん
いえいえ、屋敷なんて財力と権力駆使すればすぐに直りますよきっと!
レオンですかー!
それは楽しみですw
柊一くんは天然と鋭さを合わせ持ってるのかな?
難しいですね(´ー`)
どうぞどうぞ、新キャラでも何でもお好きなようにやっちゃって下さい!
271
:
ピーチ
:2012/10/20(土) 17:03:41 HOST:nptka103.pcsitebrowser.ne.jp
慧斗さん〉〉
マジかw
まさかの昇が書き慣れてるんだ←
ここにゃん〉〉
うん、柊一は鋭い時めっちゃ鋭いけどたまに冗談抜きでアホらしいこと言う←
272
:
彗斗
:2012/10/21(日) 19:36:03 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
心愛さん>>
それじゃあ……お言葉に甘えて新キャラ作らせてもらいます☆
財力・権力……あれ? 権力に至っては何処かの誰かさんと酷似してる様な……(気のせいか……?)
ピーチさん>>
こっちの方でも口調の荒い奴ならいくらでもいますからね(でも口調が荒い奴に共通してる事は全員可哀そうなキャラww)
いよいよ登場のレオンについても色々と考えておかなくては(汗)
273
:
彗斗
:2012/10/21(日) 20:02:30 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
第60色 町の異変と大騒動
「……やたら下の人達が煩いわね……」
リョウカは苦々しく呟いた後、出来る限り背伸びをして首を出して下の様子を見てみた。見てみると、とんでもない量の人が道でごった返している……。このままでは下手に表に外出は出来ないかな……と、リョウカは見下ろすのを止めて、ん〜と背伸びした。
とその背伸びをした時とほぼ同時のタイミングで一つの噂話が聞こえた……
「なぁ、アンタ。知ってるかい? どうやらこの町に黒くて人みたいな姿をしていて顔はオオカミみたいな化け物がいるって噂。今、王家直属の軍隊のイルファーレも必死になって捜索しているそうだよ。何たって死傷者すら出てる始末だからね」
(ん?! 今…化物の話が……!)
リョウカは必死になって耳を傾けた。続け様に次の話が飛び込んでくる。どうやら住民達の話題は何処を見てもその例の化物の話の様だ。
「あぁ、知ってる知ってる! 前の化け物でしょ? この調子だとひょっとしてあの悪魔と恐れられた―――をイルファーレに呼び戻すんじゃないのか?」
――悪魔? 誰の事かしら? と真剣になって耳を傾けて見るが肝心の名前の部分が喧騒によって掻き消されて上手く聞き取れなかった。
信じようにも信じられないのが旅行先に来てまでこんな内容の話を小耳に挟む事だった……恐らくこの事をリョウやリョウキに話せば……良い顔はしないだろう。
「あぁ……それと……」
と耳打ちをする程度の声量で話し相手の住民にもう一人の住民がコソコソ話を始めた。
勿論の事この程度の声量ならばだが、リョウカが聞き逃す事はない。
「ここだけの話だぞ……どうやらこの町にはその化け物を倒してくれる三人の人物が潜伏しているらしい……下手にその奴らの行く先を邪魔をしようものなら……無残に八つ裂きにされると聞いた。イルファーレはそいつ等の行方を捜しているとも聞いたぜ。いやはや恐ろしい話だ……」
「よせって、この真昼間にそんな恐ろしい話しするなよ……おちおち夜の外にも歩けねぇじゃねぇか」
……何で……私達ってこんな時に限って良い様に使われるのかしら? とリョウカは自分で自分の運命を呪った。そのイルファーレとか言う組織からも追われているとなれば……どうすればいいか……
「どうしようか……この娘も連れて行かなくちゃいけないし……兄さん達とも連絡が着かないし……」
チラッと目配せした先には天音の姿があった。いくら自分達の責任とは言え、この状態のまま見捨てる訳にもいかない。
残された選択肢は……ここでイルファーレに見つかって休日を棒に振るか、このまま天音を見捨てるか……リョウカの選択はとうの昔に決まっていた。
「仕方が無いわね……それじゃ折角の休日を無駄に過ごしますか」
そのままリョウカはまだベッドに横たわっている天音の隣りに座りこんで兄達の帰りを待つ事にした……いつ見つかるか分らないある種の恐怖と闘いながら……
274
:
心愛
:2012/10/21(日) 20:17:03 HOST:proxy10063.docomo.ne.jp
>>彗斗さん
お、《イルファーレ》も絡んできましたね!
ちなみにレオンは基本、自分の専属護衛の《イルファーレ》を一人二人付けて行動しますw
騎士団長のクラウスが多めでしょうか。
レオンの口調は癖が少ないぶん難しいかもなので、『幸福の歌』のレオンとイルゼの話とか、大変恐縮ですが『愛の花束』のルイーズとクロードの話なんかをちらちらっと見ておいていただければと←
がんばってください!
275
:
彗斗
:2012/10/21(日) 20:49:50 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
心愛さん>>
はい! それじゃあ頑張って行きますよ〜!!(この頑張りが空振りに終わる事を恐れながらww)
そこの辺りを参考にしながらぼつぼつ作る事としましょう(まだ何も出来てないからww)
イルファーレとなると……かなり組織的には大きいですね、さて休日を無駄に振るか、そのまま隠れ続けるか……ある意味この三人衆とイルファーレのやり取りは見物です☆
276
:
心愛
:2012/10/21(日) 21:52:42 HOST:proxy10057.docomo.ne.jp
>>彗斗さん
《イルファーレ》はたった12人の小さな私設騎士団ですけど、レオン殿下が王立騎士団から直々に引き抜いた精鋭さんたちですからね!
レオンの身辺警護から戦争から人の捜索まで何でもやっちゃいますよ(^-^)/
277
:
彗斗
:2012/10/24(水) 21:27:59 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
心愛さん>>
やはり……レオンの為なら何でもしちゃうのかww
さすがイルファーレ……でも相手は……半分人間じゃないも同然な奴らばかりですからね……上手い事見つかるかな?
278
:
彗斗
:2012/11/08(木) 19:29:57 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
第61話 魂の追憶 〜エレメント・メモリアル〜
この場所は嘗て栄華の道を歩いていた……無い物は無いと言っても過言ではないぐらい栄えている場所、すると空に薄っすらと色んな色をした大群が街に近寄って来る……その様子を……一人の青い風船を持った幼い少女はただ意味も分らず茫然と見つめていた。
そして次の瞬間……街は……一夜にして滅び去った。その大群の力によって……何も言わずに浮かんで行く血の赤で染められた紅い風船がその惨状を物語っていた。
―――私は……生きている!!
一瞬にして廃墟と化した瓦礫の中から幼い少女は這い出してからそう強く思った。目の前に滅茶苦茶になった亡骸が転がっていたとしてもそれを恐ろしいとは思わなかった。そして道と思しき場所の傍らに座り込みひたすら考えた。その幼い頭で……何が起こったのかそして、これから何をすればいいかを……
(何をすれば……何からすれば……)
そう考えているだけで二日過ぎた。殆ど動かない為、空腹にはならなかった。謎の壊滅から三日目を告げる朝日が出たその時、彼女の心の中である一つの答えが出て来た。
――憎悪・憤怒・怨恨……そして復讐。
そう、人間に対する怒り・恨み・憎しみ!! 復讐という目的が幼い彼女の心の中で渦巻き始めた……その対象は……あの組織……怪獣を倒す為ならどんな方法も問わない冷酷非道な組織「アルデュレフ」。恐らくアイツらが極秘に作った兵器でこの町ごと吹き飛ばしたのだろうと幼い少女は考えた。
「フッ、フフッ。フフフハハハハハッ!!」
この瞬間こそ、少女が完全に狂気に呑まれた瞬間だった。その瞳には幼い子供に宿る独特の煌めきなど微塵も感じさせない寧ろその瞳にはその逆である狂気が纏わりついていた……!
「死んだ死んだ! 私以外みんなみ〜んな死んじゃった!! フフハハッ!!」
その狂気に満ちた幼き者の悲痛な叫び声が廃墟と化したビル群の隙間に空しく木霊した……。
――――――――――――――――――
(……そして今、私は……生まれ変わってここに居る!!)
ルミナスはそう強く思った。その顔には幼き頃から変わらない狂気に満ちたおぞましい笑みが顔一面に広がっていた……。
だが、今の彼女は……幼かったころとは違う。何故なら…………
――狂気は殺意に、憎しみは殺戮欲に、憎悪の対象は……全人類へと変わってしまっていたのだ。
279
:
彗斗
:2012/11/09(金) 19:43:40 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
第62話 救出劇
「……でよ、あそこで走り回ってる人影を助けりゃいいんだな?」
「いやだからこうしている間にも死にそうになってるって!! 追い駆けられてる人ぉ!!」
上空で念を押す緑色の髪を持った少年とその言葉に一々ツッコミを入れている橙色の髪を持った少女は救助対象を目の前としていながらこの期に及んで口論となっていた……
「大丈夫だって! あれはただ単にじゃれてるだけ……」
その発言を耳にした途端、急に変な疲れに襲われガクッと龍の背中に頭を垂れ下げた。
暫くして頭を持ち上げた後、本気で深々と嘆息しながら呆れ混じりに呟いた……
「……一つ聞いていい? アンタの頭の中ってどうなってるの? ちょっと見せて欲しいわね……」
「ん? 今何か言ったか?」
どうやら当の本人には聞こえていないらしい。それだけが唯一の救いと言うべきだろうか……
誤魔化しも兼ねて少女はこう返事をした。
「別に何でも無いわ。さ、早くしないと……助けようとしている人間が目の前で……」
と言いながら横を振り向くと……彼の姿が無い。慌てて前方斜め下を覗くと……物凄いスピードで急降下している彼が居た……
「…………本当に頭蓋骨をかち割って中身を見てみたいわ……案外プリンだったりしてね……」
この行動にはホトホトあきれ果てたのだろう。彼女はそのまま高度を下ろして大群の後ろを陣取った。前方斜め上には緑髪ことダンの姿が映っている……と不意にダンが右手を挙げて振り下ろした。
(今だっ!!)
その瞬間、橙髪の少女ことレンが龍に指示を出して目の前の大群に黄色の電撃光線を浴びせ始めた。すると、彼女の計算通り大群がこっちを向き一斉に襲いかかって来た。
「ん? 後ろを見て!! ほら、龍が……!!」
「ふざけんなぁぁぁっ!!! 今この状況でウソをって……ええぇぇぇぇ!?」
明らかにパニックに陥っているサツキはランに言われるがまま全力疾走しながら後ろに向き直った後、困惑した。いや、正しくはするしかなかった。
龍の様な化物に乗った人間などお伽話の世界だと思っていたからだ。
だが、メテオは目の前で起こっている光景をちゃんと認識していた。その意味を呑みこんだ後、自力で融合を解き皆に重要な事を伝えた。
「みんな安心しろ! アイツらは俺の仲間だ!!」
「お前には一体どんな知り合いがいるんだぁぁぁ!? この状況で知り合い紹介かぁ!?」
どうやらサツキにとっては余計に混乱を招く事だったようだ……と、勝手に一人で喚くサツキを無視してメテオは残りの三人に説明した。
「アイツらは俺が元々住んでいる世界にいる英雄達だ。まぁ……簡単に言えば自分達と同じだと思っていてくれ」
「「「いや、このタイミングで説明されたら余計に訳が分らないんですけど!?」」」
そうこうしている間に無言で走っていたクロードがぽつりと一通りの要約をした。
「成る程……つまり、あの二人の男女は貴方の旧友と言う事で解釈はあっているか?」
「あぁ……大体それで合っている」
「「「「この状況で分ったんかいっ!?」」」」
この男、一体どんだけ冷静な分析力を持っているんだ……!? とサツキは驚きの余り声も出ない……
とそのツッコミの後、背後にあった黒い壁が見事に消し飛んで二体の雄々しき龍が五人の前に降り立った……
280
:
彗斗
:2012/11/10(土) 07:21:27 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
第63話 妖と公爵
今この町は混乱の最中にある。だが、幸いにも民衆は殆どその騒ぎを知らない。その事にこの者は腹を立てていた。
「……何故このようなチマチマとした事しかやらない? 貴様等の考えは一体何だ」
この様な言葉を目の前に跪いている男女二人を後ろに従えている一人の二十半ばの年齢だろうか、血の色にも似た髪の男に向って言い放った。
「もう一度問う、お前達の考えとはなんだ? 答えなければ……」
「ずばり、結論から申しますと……王国内部からの破壊を計画しております。言い換えますと……王国自身の自滅です」
この男もとんでもない事を企てる男だ。その冷酷な表情からして……恐らく、目的の為なら手段を選ばないタイプだろうと推測できる。
ただ、その男の主はそのやり方が気に喰わない様だ。
「だから……か。未来人の手まで借り、挙句の果てには冥国に居る選りすぐりの戦士の情報を盗み偽物を作らせたのも……全て手はず通りか」
「全く持ってその通りでございます。後しばらくお待ちになって頂ければ……必ず」
冥国から絶達のデータを盗み、偽物を作らせた張本人は……この男だったのだ。最後に……その者は期待の念を込めてか込めずにかこの様な口調で男を励ました。
「なら……それで良い。私の計画には……紫水晶(ヤツ)が必要なのだ。ライラック公爵よ……期待しているぞ」
「私めにお任せを……必ず遂げて見せます」
ライラック=イフリート公爵は軽くその場で一礼してその場から立ち去った……残されたのは……影になっていて見えないがイフリート公爵に指示をしていた彼、一人である。
彼は嘲笑的にイフリートを独り言で評した。
「結末を知りながらその身を捧げる若き夕星(せきせい)……か見せて貰おう、その王国に対する恨みと怒りを……」
――――――――――――――
イフリートは音も立てずに廊下を歩いて行く。二人の重臣を連れて……ふとそこでイフリートが立ち止まる。それに合わせて重臣も立ち止まり主人の顔色を伺う為なのか一言こう言った。
「ご主人……どうかなされたのですか? 御気分が優れないとか……」
「いや、唯……俺はお前たちにすまないと思っている。これだけは謝らせて欲しい……アイリス、バーサー……すまないな、こんな事に撒きこんでしまって」
二人の重臣、アイリス=ベルハーツとバーサー=イルナ―ドはかける言葉を失った……彼の自責の念があまりに強過ぎたのだろう、言い返すに言い返せない心情だった。
だが、あえてここで言葉をかけなければ……思ったのか。旧友として、友と言う立場から二人は言葉を綴った。
「イフリート、それは可笑しいでしょ? 言う事を間違えて無い?」
「?」
「それにだ……俺たちは友達なんだろう? それなら俺たちは何処までも一緒さ」
その言葉にイフリートは少し救われた様な気持ちと……平和に俺たちが過ごす為にはこの方法しかないんだと言う現実を改めて実感した。
その方法は……王国への復讐。
「わかった。それじゃ行くとするか……王国をブッ壊しに!!」
「えぇ!」
「あぁ! 行こうぜ!」
そして……その三人の影は暗闇の中へと姿を消していった…………
「ふっ……甘い、そして……純粋過ぎる」
彼はその暗闇に消えていく影を見ながら人知れず呟いた……その人物の名は……操鬼だ。
何故、彼だけが此処に…………?
281
:
彗斗
:2012/11/10(土) 07:24:30 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
最後の方の操鬼の口調が分らなかったので適当に合わせてしまいましたスミマセン!!
勿論操鬼もですが他の御一行の口調と特徴を書いて頂けませんか?
282
:
ピーチ
:2012/11/10(土) 09:32:09 HOST:i121-118-222-157.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>
ごめん忘れてた!!
めぐみ…「〜わよ」とかはあんま使わない。天音ほどではないが、髪がものすごく長い。
みなみ…めぐみとゆうきには基本的に敬語。敵と見なしてるものにはむちゃくちゃ言葉遣い悪い。髪の長さは足の付け根辺りくらいまで。
ゆうき…めぐみと同じく「〜わよ」とかはあんま使わない。みなみと髪の長さは同じくらい。
操鬼……女。元は人間だった霊。アクアに才能を見込まれ、人としての魂を売った。
アクア…めぐみを取り込もうと目論んでいる妖。が、最終的には消滅する。
…かな? アクアは「〜わよ」とか使ってもいーよー! …多分アクアは怨念だけで甦ったのかなぁ?
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