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カッターラブ。
1
:
ちわわんぬ
:2012/06/11(月) 00:26:06 HOST:ml7ts005v11c.pcsitebrowser.ne.jp
人間嫌いの女の子。
まあ紹介はこれだけでやんす。
ちなみに初めましてです。
下手でも気にしない気にしない。
2
:
ちわわんぬ
:2012/06/11(月) 00:39:06 HOST:ml7ts009v13c.pcsitebrowser.ne.jp
一話
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ん…………」
朝。
「…………………はあ」
私はいつものように、髪を結っていたシュシュを外して頭をわしゃわしゃ。そして携帯のフリップを親指で無理矢理こじ開ける。
「うーぁ遅刻…」
ディスプレイの不健康な光に目を細めながら、私は寝起きの掠れた声で文句をたれた。
とりあえず下りてみますか。
部屋のカーテンを閉め、小さくあくびをする。
ーーーー
ーー
ー
「あ…」
階段を下りてすぐの台所。
と言ってもここはマンションで、部屋の中にロフトのような階段があるだけなのだが。
「今起こしに行こうと思ってたのに」
そうぼやいたのは(何故か残念そうに)年下の新妻…ではもちろんなく、実の弟の祐希である。
母親譲りの栗色の髪の毛。
ハーフみたいなパッチリした瞳。
黄金比と言わんばかりの整った顔立ち。
「…やめてよその顔………」
正真正銘、双子の弟だ。
まあ私は祐希よりも更に栗色で、はた目から見たら金髪に見えないこともないかもしれない髪の毛だけどね。
自分と同じ顔をした弟のエプロン姿を見ながら、私は食卓テーブルに携帯を置いて椅子に座った。
3
:
ちわわんぬ
:2012/06/11(月) 00:58:12 HOST:nptta106.pcsitebrowser.ne.jp
弟の祐希はこの私、大瀬戸文乃との二人暮らし。
近親相姦の為に親に頼み込み…ではもちろんなく単に合格した高校が遠かったからだ。
しかし県外というほどの距離ではなく、学生にしてはとても贅沢である。
親は私達双子にとことん甘い。
それを利用した結果が分譲マンション。
金持ちといったある意味の不幸が重なり、私達は大いに親の脛をかじっているのだ。
4
:
ちわわんぬ
:2012/06/11(月) 01:17:21 HOST:nptta306.pcsitebrowser.ne.jp
「祐希ー」
「ん〜?」
朝ごはんを作っている最中の弟に、私はいつもの確認をする。
これは日課と言ってもいい。
「後で髪の毛やってね?
あ、それとお風呂もお願いね」
お風呂、とは祐希と一緒に入るのではなく、浴槽に浸かった私の頭や身体を洗ってねという意味だ。
友達にこのことを話すと「あり得ない!!」と必ず言われてしまう。
案の定祐希は当たり前のように快く返事をした。
「俺も一緒に入ろっかな?」
すると同時に祐希は朝ごはんを食卓テーブルに並べていた。
私と会話をしながらも手際が狂わないので、祐希は本当にすごい。
私だけじゃ絶対に家を出ることなんてできなかっただろう。
これも私の準備のよさのおかげだ。
家を出ることを決めた中2の時に自分が家事が出来ないことに気づき。
しかし自分ではしたくない。
「だったら祐希にやらせよう!」
と結論に至った私はそれから2年間、幼い頃から従順な弟に家事やらせることにした。
母親の手伝いをしろなど、ずっと修行させていると彼はすくすく成長した。
気づけば祐希は私の身の回りの世話までするようになった。
「…いただきます」
「元気ないなぁ」
そんな私達を、皆「夫婦みたいだ」と驚いた顔をして口々に言う。
5
:
ちわわんぬ
:2012/06/11(月) 02:18:38 HOST:nptta102.pcsitebrowser.ne.jp
そんなこんなで祐希は向かいの席に座り朝ご飯を食べていると、
「文乃」
「なに?」
ご飯中は喋ったりするのがあまり好きじゃない。
しかし朝ご飯を作ってくれた祐希に無視をするのは気が引けたので、極力顔に出すことはなかった。
「今日帰り用事ある?」
その質問の真意が分からず、少し微妙な顔をしながら「ないけど…」ととりあえず頷く。
「そっか。じゃあ学校一緒に…、」
と言いかけた祐希は、なにかを思い出したように笑いだした。
本当に面白そうに笑うから、
「どうしたの?」
と問いかけた。
すると、
「毎日一緒に帰ってんのに、なんでわざわざ聞いてんだろうな〜って考えたら面白くなっちゃってさ…っ」
「た、確かに」
今だ腹を抱えて笑いをこらえているのを見るとこっちも面白くなってきて、微かに口角を上げた。
なんか…つくづく私は祐希がいないと生きてけないなぁって実感してしまった。
◆◇◆◇◆◇
祐希と私は学校でもずっと一緒。
クラスも一緒だし、正直に言えば友達なんていらない。
だけどそれ以外にも理由はあり…
「あ、おっす大瀬戸!」
「んー…おはよう吉田」
クラスメイトの吉田剣や、その他にも私に挨拶してくる。
それは別におかしいことじゃない。
祐希にだってみんな挨拶ぐらいしてくる、のに…
「……祐希?」
横にいる、私より遥かに背の高い弟を見上げるとその表情は子供みたいにぶすくれているのだ。
自分で思うのは勘違いみたいで嫌だけど…祐希は私に焼きもちを焼いているらしい。
現に呼び掛けても可愛い顔で睨み付けてくるだけだし、昨日だって学校帰りにデートしないと機嫌がよくならなかった。
「文乃のばーか…」
でも…可愛いから別にいいや。
6
:
ケルディオk
:2012/06/11(月) 03:46:18 HOST:ntfkok244208.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
>>1
ランドセルでも担いでろ
そして、ぶっかけさせろ
7
:
ケルディオk
:2012/06/11(月) 03:58:25 HOST:ntfkok244208.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
>>1
僕は幻のポケモンのケルディオっていう奴なんだ。
人間じゃないから、安心してね。
スイクン並に運が良い奴だから(笑)。
8
:
ちわわんぬ
:2012/06/11(月) 08:08:49 HOST:ml7ts007v12c.pcsitebrowser.ne.jp
ケルディオかー…
なんだったけか。
青い鹿みたいなやつですっけ?
9
:
玄野計
:2012/06/15(金) 03:47:51 HOST:ntfkok244208.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
なろおおおおおおおおおおおおおッ
10
:
ちわわんぬ
:2012/06/16(土) 18:58:41 HOST:ml7ts11v11w.pcsitebrowser.ne.jp
「…文乃」
「は?なに……い、」
数秒時間が止まり、
「やぁぁああぁ!!」
時が動き出す。
「な、なにしてんの馬鹿じゃないのアホじゃないの死ね!」
なにをしたかと言うとこの野郎、頬とはいえチューしてきやがったのだ。
プラス抱きつき。
双子ってことは、彼にとって気にする問題ではないのだろうか。
ろくに息継ぎもせずに叫んだもんだから、なかなかに苦しい。
いや、それよりもだ。
「別に?
頬っぺにチューしただけじゃん?」
と、大人びた目で私を見る馬鹿野郎にはどんな罰を与えてやろうか。
「…馬鹿じゃん?
双子でなにしたいわけ?
近親相姦だって言われたいのあんた?」
射殺すように弟を見上げ、胸を鋭く抉るような声色を意識した。
ぐっと唇を噛み握りこぶしを作る。
どうしてこんなに怒っているのかは自分でも分からなかった。
11
:
ちわしず
:2012/06/21(木) 01:02:19 HOST:ml7ts009v07c.pcsitebrowser.ne.jp
「文乃が悪いんだろ」
「はぁ!?
あんたでしょ!!!」
目を見開きどなり散らす姉、の顔を負けじと睨み返す俺。
文乃が悪いんだろ、ともう一度心の中で呟いた。
だって、文乃は俺の姉なんだ。
俺だけの物なんだから嫉妬するのは当たり前なんだ。
明らかにこの考えは間違えているのだが、そんな事実は無視することにした。
「……え、あ、ちょっと!」
そう結論づけた俺はいち早く姉の細い腕を掴み、
「うるさい」
もうすぐ授業だと言うのに、己の足を人気のない場所へと向かわせたていた。
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