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鈴扇霊
10
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ピーチ
:2012/06/08(金) 22:53:16 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
『第四話・中心』
「―――え?」
「聞こえなかったか?来ないならこっちから行くって言ってんだよ」
「・・・いつ、から・・・?」
「まだ。決まってはねーけど・・・」
「・・・それって、私だけ?」
「いや、それもまだ未定」
「・・・あっそ」
猟弥の言葉に軽く返し、そのままその場を去った。
「・・・天音って・・・」
「小夜ー!」
小夜が、ぶつぶつと何かをぼやきながら歩いていると、頭上から小さな声が聞こえた。
「―――・・・その声・・・」
「あぁ、昇だけど・・・」
「ちょ・・・天音が見つけたらまたうるさく言われるんじゃ・・・!?」
「・・・それがさぁ・・・」
昇がそこまで言いかけた時、昇の背後から、もう一つの影が現れ出た。
「なーんか・・・天音に追い出されたって感じ・・・かな?」
そう。昇の後ろから出てきた影は、昇と仲の良い天神 柊一のものだ。
「あ・・・天音に追い出されたぁ?」
「うん、何か闇夜の話したら・・・ねぇ・・・」
「・・・!」
「まぁ、今の闇夜がまともだってことくらい、天音も分かってるはずなんだけどなぁ」
昇が、そう呟くな柊一を見た。彼は、少し難しそうな表情を浮かべながら
「じゃあ・・・さ、天音と仲直りする?」
小夜に向けて投げかけられたその言葉に、彼女は青褪めながら講義した。
「じ、冗談じゃないわよ!そんなことしたって・・・」
―――どうせ、余計に距離を置かれるだけ。
そう言いかけたが、あえてその言葉を飲み込む。彼らは何も関係ない。自分の問題に人を巻き込むわけには、いかない。
「・・・本当にそう思ってるなら、いいけど」
柊一がそう言って、薄い笑みを浮かべた。まるで、悪戯を思いついた子供のような表情を。
それを見た昇が、いささか表情を引き攣らせながら、
「・・・今度は、何考えた?」
と、尋ねた。この顔をしたときの柊一は、どうせろくな事を考えてはいまい。
「いや・・・天音が本心では何考えてるのかな・・・っと思って」
「・・・・・・小夜、ほっとけ」
「・・・いいの?」
「あぁ、俺が何とかするから」
そう言って、笑顔のまま柊一を引き摺り、そのまま校内の敷地を出て行った。
「―――よく考えたら、勝手に入っていいものなのかな・・・?」
今更のように呟いて、小夜がいささか本気の表情で腕組みをした。
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