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私の先生!

50つばさ:2012/07/30(月) 11:42:31 HOST:p1095-ipad13gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈先生ver.〉
俺は車を降りて、玄関のドアを開ける。

「んぁああぁ…つかれた…。」

「つかれましたね…。」

二人でリビングのソファに座る。

って…!

「こんな時間ない!飯!すぐ作るから待ってろよ?」

「先生!あの…私も手伝いましょうか…?」

うーん…。

ふと、京花と紀香と翼の会話を思い出した。

『翼ー!今、紀香と好きな人について話してたんだけど…。
翼はどんな人がタイプ?」

『翼は不器用だし…。料理とかできる人じゃないとねー!」

『料理なんてできるわけないじゃんかぁ…。あんなの科学だって。ムリムリ。』


…。

ダメだろ。

「翼は休んでてよ。つかれたろ?」

「…はぁーい…。」

―――…。



結局俺は一人でオムライスを作った。

「できたぞー…。はい。召し上げれ。」

「おいしそぉー!いただきます!」

おれも。

「いただきます。」

「んー!おいしい!先生すごい!」

…。反則だろ…。かわいすぎ…。

「おぉ。まぁ。これくらいはなぁ。ってか早く食え。もう40分じゃん。」

「ふぁーい…。」




カチャン


「「ごちそうさま!」」


「んじゃ。送ってくから、荷物まとめてください。…忘れ物するなよぉ?」

俺は知ってる。

コイツが忘れ物の王者ってこと。

「…大丈夫ですよー。はい!もう行けます!」


翼を家に送るために、また車に乗った。

「先生、ありがとうございました。」

「もう頭クラクラしませんか?」

「だいぶよくなりました!熱中症なんてなったことなかった…。」

「気をつけてくださいね?」「…はい。」


翼を家の前で降ろして、俺たちは離れた。

51つばさ:2012/07/31(火) 11:14:09 HOST:p2182-ipad01gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
…。

あれから3週間が過ぎた。

部活は週4のペースで行われ、ほぼ毎回参加している。

…先生に会いたいから。

でも…。


先生は特に何も変わらず、他の子と同じように接してきた。

それはまぁ、教師としては当然なのかもしれないけど…。


部活そのものは結構順調!

私はセッターとして、日々上達しつつある。

まだ1年生だし、これからなんだけどね。


問題は…。


「おいー!翼!お前だけ不合格だー!」

「す…すみません〜!」

なんのことかって?

先生はこう言った。

「先生はバレー部の顧問として、保体(保健体育)の専門として、みんなには
夏休みにもしっかりとした生活を過ごしてもらいたい!
…そこで、夏休み最後の練習、8月26日に学校から出された宿題を提出してもらう!
宿題は「サマースクール」です。(問題集)これを3周したら終わりなので
計画的に進めましょう!26日に見せてもらって、残りが3分の1あれば
不合格!わかりましたか?」


最悪…。

できるわけないじゃん。


そう思った。

でもみんなはしっかりやってきたみたいで…。

「つばさぁ…そろそろ本気で取り組めよ…。お前ならこれくらいできるだろ?」

そんなの分かってる。

第一、そんなに難しい問題なんてない。

でも…。

正直めんどくさい。

せっかくの夏休み、勉強だけに縛られたくはない。


「ただいまー。」

「あー。おかえり!さっき、蒼くん(あおい)から、電話があったわよ?かけ直したら?」

「んー。わかった。」

蒼くんってのは、私の同級生。たぶん男子の中では一番仲良しな奴。


…。

『もしもし。工藤です。…あ、翼か。どしたん?』

「どしたん?って!あんた、うちに電話したでしょ?」

『あぁ…。そうそう!あのさ、暇なんだわ。』

「…で?」

『実は勉強溜まりまくりなんだって。』

「あー。私も。今日細川先生に怒られちゃったぁ…。」

『おぉ!ちょうど良いじゃん!俺んちこねぇ?一人だとテレビとかに負けちまうからさ。
どう?』

「ん〜…。分かった!行くね?全部やりきって、細川先生にどうだぁ!って言わなきゃ!」

『…。んじゃぁ、待ってるから。またな。』

ガチャ。


あぁ。今度は蒼くん家か…。

「おかぁさーん。これから蒼くんの家行ってくるー。」

「あぁ。行ってらっしゃい。」

私は最大の敵、サマースクールをもって、蒼くんの家に向かった。

52つばさ:2012/08/01(水) 21:36:23 HOST:p6154-ipad203gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
「おーい翼。おせぇよー!」

「自転車で来たんだもん!見てよ、こんなに汗かいたし!
汗はがんばったときに出るんだよ!」

「わぁったわぁった!…つかあっちぃ!中はいれー。」

私たちは蒼くんの部屋に行った。

男子のくせに、わりと整頓されていてちょっと感心。

「…ん〜。涼しい!やっぱクーラー最高!!」

「はい、ジュース。…リンゴジュースしかないけどOK?」

「うん。好きだよ、リンゴジュース。ありがと。」

私はガラスのコップに注がれたジュースを一口飲んだ。

「おいしっ!…あぁ…。勉強しなきゃ。」

私たちは机に例のサマースクールを広げて黙々と勉強した。



4時間後…――

「翼…。そろそろ終わらん?俺疲れた…。」

「うん。私も。でも久々にこんなに勉強したよ…。」

私は帰るために勉強道具をカバンにしまった。

「じゃぁ私…。」

「あ…。ちょ、ちょっと待って!」 「ん?」

蒼くん…どうしたんだろう…?

「お前さ、細川先生のこと…好きってほんと?」

「ん?…あぁ。うん。」




蒼くんは私が想像もしない事を言い出した。

「やめとけよ…。先生なんて…。無理に決まってるし…。」

…!

「なんで…。いいじゃん。好きになっちゃったんだし。」

「やだ。お前が傷つくのなんて見たくねぇ。それに…。
それにお前は先生が好きかも知んないけど、おれだって…。」

「…?蒼くんも先生好きなの?」

「ちげぇよ!やめろー…。BLはカンベン。」

あれ?違った。

今絶対そうだと思ったんだけど。

「じゃぁ、なに?」

「俺は、お前が好きだって言ってんの!どんだけバカなんだよ…。」

「…それはないでしょー…。」

だって信じられないし。

でも、こんなに頑張って告白してくれる蒼くんを見ていると



うそだとは思えなかった。

53あんみつ ◆TJ9qoWuqvA:2012/08/03(金) 11:51:30 HOST:p141213.doubleroute.jp
こんにちは
私もいれて下さい。
ルーナのファンタジー小説と楽しい仲間たち
っていうブログ来てね

54つばさ:2012/08/04(土) 09:43:11 HOST:p5023-ipad11gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
蒼くんからの、突然の告白。

…どうすればいい?

「翼…。先生なんて辛い思いするだけだ…。俺と…付き合ってよ。俺なら翼に
そんな思いさせない。…俺と付き合って…ください。」

蒼くんは私を見つめた。

これは…誰がどう見ても…本気。

絶対に嘘じゃない。

それが分かってしまうと、断れなかった。

「…分かった。いいよ。でも…私は先生のことが忘れられないかもしれないよ?」

「いいんだよ、今はそれで。ちょっとずつ好きになってくれればいいよ。」

蒼くんは微笑んだ。

「…ていうか、時間的に帰らないと本当にまずいんだけど…。」

「んぁ?おぉ。じゃぁ送ってくよ!」

「ありがと!」


蒼くんは私を家まで送ってくれた。


このまま、好きになっちゃったほうがいいのかな。

55つばさ:2012/08/06(月) 10:27:02 HOST:p3017-ipad30gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈先生ver.〉
『おはようございます。今日は始業式です。8時までに体育館に集まってください。』

校内放送が鳴り響く。

今日から二学期。

新しく始まるっていうのはなんか気合が入る。



始業式が終わって、生徒が体育館から出ていく。

…まぁ、たったの51人だけど。

1年 21人。  2年 16人  3年  14人

この辺じゃあたり前だけど、やっぱり少人数。

教師にとってはありがたいんだけどな。

「あ、いたいた。」

俺は多いようで少ない生徒たちの中から、翼を見つけ出した。

こんなの朝飯前。一発でできる。

すごいだろ?

「翼。ちょっといいか?」

ちょっと真面目風に呼んでみる。

「あ…はい。」

なんか…?

前よりおとなしくなった?

「おまえ、ちゃんと夏休みの課題終わらせた?」

俺は翼の頭にグーを二つセット。

「うぅ…。サマースクールが…あと3つです…。」

「なにィ!?アウトー。『グリグリの刑』開始!」

俺は翼の頭をグリグリする。

「んなぁぁ!いったーい!」

「ふっふっふ(笑)もう喰らいたくなかったら明日までにやりなさい。」

「…ふぁーい…。」

んー。


なんか元気ないよなぁ。


原因は京花と紀香のおかげですぐに分かった。

「ねぇ、翼、ほんとにあいつと付き合うことにしたの?」

「そうそう!ずっと聞きたかったんだよ!」

…あいつ?

翼は誰かと付き合っているのか…?

「うん。蒼くん、告白してきたときすごい真剣だったから。とりあえず?」

…蒼かぁ。

あんまり話したことはないんだけど。


紀香が続ける。

「じゃぁ、ぶっちゃけ先生はどうするの?」

おぉっと!

俺聞こえてるけど言っちゃう?

「…蒼くんにも言ったんだけど、多分好きなまんまだと思う。」

…。

嬉しいような…寂しいような…。

どうしようもないような気持ちになって、俺は他の生徒に紛れて

体育館を後にした。



ガラガラ…

「おはようー!」

生徒から「おはようございまーす」と、挨拶が返ってくる。

「さぁて、今日から二学期だ!二学期は…と。体育祭に…学校祭に…修学旅行に…
とまぁ、行事だらけだ!気合入れてくぞ!」

「はい!」

そう。

俺の学級は3年生。

翼の姉ちゃん、萌子のクラス、といえば分かるだろう。


去年から担任してるから、珍しく二年連続ってわけだ。

イイ奴ばっか。サイコーのクラスなんだ。

「やっべー!修学旅行!楽しみー!」

「めっちゃ楽しもうな!」

あぁ。

いい思い出作るんだぞ。



いつか、翼たちの担任もなれたら…。

あ…。


でも、翼はもう…。


俺はまだまだ、教師としても、男としても

ダメだな。

56:2013/02/24(日) 19:10:31 HOST:p4212-ipad203gifu.gifu.ocn.ne.jp
久々に投稿しまーす!

今はDSから投稿してます。

それでわまたのちほどー

57:2013/02/24(日) 20:04:17 HOST:p4212-ipad203gifu.gifu.ocn.ne.jp
【翼ver.】
蒼くんと付き合いだしてからもう三ヶ月が過ぎようとしてる。

ちょっとずつ、好きにはなってきているかなって思ってたんだけど…。

先生の顔を見るたびに、まだ好きなんだなぁって実感していた。


今は九月。

もうすぐ体育祭。

私達一年生にとって初めて。

私はそんな体育祭の応援団になった。

赤団の応援団なんだけど…。

担当の先生はなんと、細川先生。

私はどう接したらいいのかわからなくて、ずいぶん避け続けてきた。

58夜叉:2013/04/27(土) 19:03:46 HOST:wb78proxy07.ezweb.ne.jp
支援つうかageや


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