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陰陽師 〜前世と現世〜

63ピーチ:2012/04/15(日) 12:23:09 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
「・・・分かった・・・」
誠人の返事を聞き、尭悸は不機嫌そうに目を吊り上げながら誠人と明人の後をついてきている。
「・・・明人、神怖い・・・」
「まぁ・・・俺知らねーっと・・・」
「え・・・」
そして、しばらく話をしていた。が、誠人からすれば、今は地獄の家に到着した。
「・・・ねぇ明人?」
「何?」
「・・・俺今日、裕也の家泊まってきていい?」
「多分ダメだろーな」
「誠人」
いきなり尭悸に名を呼ばれ、途端に心臓の動きが早くなる。
「は、はい?」
「先に部屋行ってるからな・・・」
「・・・・・・はい・・・」
「あーあ・・・尭悸怒らすとこえーぞ・・・」
「説教は早い方がいいかもね・・・」
「はは・・・頑張れ」
「・・・」
自分の部屋へ行くと、尭悸がとんでもない形相をしながら待っていた。
「・・・誠人」
「・・・はい・・・」
「お前は何で黙ってた!?下手するとあの時死んでたんだぞ!?」
尭悸が凄い剣幕で怒鳴りつける。
「まーまー、無事だったんだからいいじゃねぇかよ?」
「え?」
誠人と尭悸の声が、重なった。
「あ、明人?」
「ああは言ったけど、やっぱ心配でさ・・・」
明人が、苦笑しながら言った。
「・・・お前な・・・」
尭悸が、小さくため息を吐いた。
「・・・ったく、今回は明人に免じて強くは言わないけど・・・」
「・・・ゴメンね・・・」
「良かったな・・・ってか、何で黙ってたの?」
誠人はしばらく黙っていたが、静かに口を開いた。
「なんか・・・不安だったんだよね」
「不安?」
「うん、今までみたいに“誠人”として見るんじゃなくて、“誠秋”として見られそうだったからさ、それに・・・」
誠人は静かな口調で続ける。
「神が、明人に今まで通り接せなくなるんじゃないかって思ってさ」
「え?俺らのこと心配してたの?」
「・・・も、あるのかな・・・」
「・・・あのな」
尭悸が、呆れた口調で言った。
「いくら俺でも、それはないぞ・・・?」
「・・・ゴメン・・・」
誠人が、小さくなりながら小声で謝った。
「そ、そー言えばさ誠人、さっき雑鬼達が言ってた呪詛とかって何なの?」
明人の言葉を聞き、尭悸が慌てて尋ねた。
「そうだ!お前本当に大丈夫なのか!?」
「・・・だ、大丈夫だよ・・・」
「・・・大丈夫ならいいけど・・・」
明人は、尭悸に誠人の説教を止めるように促した。
「とにかく・・・明日から俺もついていく、絶対な」
「あ、いや・・・別に大丈夫だよ・・・」
しかし、尭悸は絶対にダメだと言うように、首を横に振った。
「冗談じゃない。さっきのお前の様子見て、大丈夫なわけがない」
「・・・」
誠人は、苦笑しながら分かった、と答えた。誠人の答えを聞いて、尭悸は部屋を出て行った。

続きまーす


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