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陰陽師 〜前世と現世〜
62
:
ピーチ
:2012/04/15(日) 11:42:05 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
「痛い痛い!」
「・・・え?」
尭悸は、いや、雑鬼達も一瞬目を丸くした。確かに尭悸は、誠人の“左腕”を確認したのに、何もなかったからだ。
「な、何で?」
「い・・・たいって・・・」
「本当に左なんだよな?」
尭悸が、雑鬼達に尋ねる。
「あ、あぁ・・・」
「確かに左だったよ・・・」
それを見た誠人の口元が、微かに動いた。
「あのな、お前ら・・・呪詛を受けたのは俺自身じゃなくて、俺が放った式紙!まぁ、形代だったし、消したから良かったけど・・・」
「え?」
「式紙!?」
「あぁ・・・だから大丈夫だよ・・・」
誠人が苦笑しながら言った。
「・・・じゃあ帰るぞ」
大丈夫なら、と言う口調で、尭悸は誠人に帰るよう促した。
「あ、先帰ってて。少しこいつらに話あるから・・・」
「じゃあ俺も・・・」
「だめだ」
「え?」
「今、明人が一人になったら確実につぶされる・・・」
「・・・分かった」
「すぐ追いつくからさ」
「あぁ、行くぞ。明人」
「あ?あぁ!」
明人達が帰った後、誠人の左腕に黒々とした文様が浮かび上がってきた。
「お、お前それ・・・!?」
「あぁ、このことで頼みがあるんだ」
「え?」
「あのさ、もう少しだけこのこと黙っててほしいんだけど・・・」
「はぁ!?」
「せめて今月末まで、な?」
「・・・分かったよ・・・」
何を言われても、頑として譲らない誠人に根負けして、最終的に誤魔化すと約束した。
「じゃあ、また明日な」
「あぁ」
誠人が明人達に追いついたのは、その数分後だった。
「あ、いた」
「あ、誠人」
二人が全く同じタイミングで呟いた。
「誠人、大丈夫か?」
「うん」
「なぁ、誠人?」
「・・・はい?」
尭悸が、明らかに不機嫌な声色で誠人に問いかけた。
「後で話があるんだ・・・部屋、勝手に入らせてもらうぞ?」
その言葉を聞き、一瞬で誠人の顔色が変わった。
続きまーす
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