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エクストリームクライシス(翼の章)

98彗斗:2012/07/30(月) 16:08:48 HOST:opt-115-30-135-17.client.pikara.ne.jp
第50話 光の石室の中で…… 〜時空と希望〜
 …ノゾミは目を覚ますと同時に自分は何故か光る石で出来た石室に居る事が伺えた。…さっきまで町の中に居た筈なのに…。
「……驚くなと言っても無理があるだろう。さっきまで町の中心部に居たのだからな。」
 慌ててノゾミが後ろを向くと…そこにはクロノス地方、七大神筆頭である「時空神 クロス」が物音立てず静かに立っていた。ただ一つ気になるのはやや気紛れそうな視線を浮かべてノゾミを見ている事だ。突然呼び出された事やその視線にムッとしたのかノゾミが先にクロスから事情を聞きだそうとした。
「アンタねぇ…いきなり何なのよ! さっきまで私達は死ぬか生きるかの戦闘をしていたのよ!? それを邪魔して何がした…」
「それについて…まず違っている点が一つほどある」
 クロスはノゾミの話を遮る様に冷やかにかつ淡々と言い放った。その雰囲気からしてまるで…氷の様だ。そして…ノゾミにとっては信じ難い言葉をクロスはノゾミに言い渡す。
「生きるか死ぬか…いや違う。お前は…いや、お前たちは「あの時既に死んでいた」のだ」
「…え? 今何て……言ったの?」
 衝撃がノゾミの体を走った。その後立っていられなくなりその場にヘタリ…と座り込む。
――自分は既に死んでいる…
 ゾッとする様な事実を突き付けられ困惑するノゾミ。だがこの部屋は…もしも死んでいないとすればこの部屋に何の為に閉じ込められたのだろうか…絶望だけが頭の中を支配する。その後クロスは追い打ちでもたたみ掛ける様に言葉を続けた。
「この部屋は通称「亡者の室(もうじゃのむろ)」ここに死人を閉じ込めて裁きを待つ。…勿論の事「天界」か「冥国」か……だがな」
 確かに…とノゾミは納得できた。人間が入って暮らすには物が足りない。しかし此処に死んだ者が入るならハッキリと言えば物は要らなくなると言う事だろう。ここには家具も椅子も何も無い。ただ在るのは煌めく不思議な石で作られた壁のみだ…無機質で何の変哲も無いただの壁…
「…だが。ここにも掟の一つ位はある。それは……」
「…それは……?」
 やたらコイツ勿体付けて来るな……とノゾミは内心思ったりしたが口には出さなかった。…しかし顔の表情に出ている…。
「私と…戦え。そして…勝つ事だ!!」
「…え!? ち…ちょっと待って…アンタと戦う!? 私そんな事…」
「それでは…いざ参るっ!!」
 ……とてもいきなりだが人間魔導師VS魔導師界最強の神の戦いが始まってしまった……


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