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Fifteen

1:2011/12/21(水) 17:08:01 HOST:PPPbm8109.kanagawa-ip.dti.ne.jp
初めまして、蓮です!

*1行レス&荒らしなどのコメントはやめてください。
雑談も控えてください。
*今のところ予定はしていませんが、
少しグロい描写が入るかもしれません。
入る場合は一番最初に書くので、苦手な方はUターンおねがいします。
*どこか他作品に似ている等あるかもしれないですがオリジナルのつもりです。
*アドバイスなどは大歓迎です!!

2:2011/12/21(水) 18:11:59 HOST:182.163.16.109
▼ 転居

「そういえば柊さん。なんで私ここに連れてこられたんですか?」
「それは今日からここがあなたのお家だからでございます。」
「ふーん、そうなんですか…。
 ………はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
「落ち着いてくださいませ。」
「ねぇ楓さん。ウソでしょ?
 こんなところに私一人で住めるわけ…」
「嘘じゃありませんよ。」
「えぇ…。」

先月に病気で亡くなったお父さんの葬式の後、
執事の服とメイド服を着た知らない二人にリムジンに乗るように言われた。
最初は怪しいと思ったのだけれど「お父さんから頼まれた」と言い、
お父さんが書いた手紙まで見せられたので仕方なく真っ黒なリムジンに乗った。
着いた先はとても大きな豪邸。
今住んでいる2階建ての一軒家の10倍はある。
そしてしばらくその豪邸を見回った後の状況が今。
2人はさりげなくとても大変なことを言っていると思う。

「安心してください、玲香様。
 私と柊もここに住みます。3人です。」
「私はそういうことが言いたいんじゃなくって!」
「もう決まっていることですから。」
「でもなんでこうなったのかも私は知らないしっ!」
「それは転居が終わったらお話します。」
「でも……」

まだ言いたいことが言い終わっていないのに、外のチャイムが鳴り
楓さんも柊さんも玄関の方へ行ってしまった。
することがなく座って待っていたが、しばらくして業者の人が来た。
何の業者かはさっぱり分からないのだが…。

「玲香様。引っ越し業者が来ました。
 玲香様の部屋はどちらにいたしましょうか。」
「……へ?」
「ですから、玲香様の衣類や小物、家具などが全て来たので
 どちらに置けばいいでしょうか。」
「……もう来たの?」
「はい。」

とりあえず私は先程見た部屋で一番小さく(といっても普通の家のリビングより広いが)
良く使いそうな部屋に一番近い部屋を選び、いろいろと入れてもらった。
一通りの荷物が部屋に置かれ、見たこともない新しいベッドに転がる。

「聞いてないよ、豪邸に住むなんて聞いてないよ!
 っていうかいつの間に私の荷物が運ばれてるんだよ!
 プライバシーの侵害だってばぁ!」
「あの、落ちついてください!」
「でも……。」
「転居も終わりました。
 全てお話しますから!」
「……うん。」

3:2011/12/22(木) 21:08:53 HOST:PPPbm8109.kanagawa-ip.dti.ne.jp
トリップ忘れていました!

▼ お嬢様

「玲香様。
 旦那様のことはご存知ですか?」

全て話すと言い、柊さんは私を座らせ話し始めた。
楓さんは掃除などをしに行ったらしく今はここに居ない。
そして柊さんが当たり前のような質問を真顔でしてきた。

「もちろん知ってるに決まってるじゃないですか。
 私のお父さんですし。」
「そういう意味ではなくて…
 旦那様の実家のこと…特に、お母様のこと、詳しくご存知でしょうか?」
「お母様?」
「あなたからすると、お婆様です。」
「そ、それくらい分かるわよ。
 おばあちゃんは確か……、あれ?
 そういえばあったことないかも。」
「あなたのお婆様は…旦那様のお母様は、とある企業のご令嬢でございました。
 持っているお金の量は1兆を超していたと旦那様はおっしゃっていました。」
「1兆……!?」

兆なんて単位使ったこともない。

「旦那様はそのお婆様の息子です。
 企業の後継ぎとしてもとても大事に育てられました。
 玲香様の年くらいになると結婚のお相手も決まっておりました。」
「それって私のお母さんですか?」
「そうでございます。
 あなたのお母様の家も相当お金があったみたいです。
 でも、お二人はあなたにそれを隠していた。」
「なんで?」
「あなたには普通の暮らしをしてもらいたかったんですよ。
 お金があるだけがいいことではございません。
 お二人はそれをとてもよく分かっていた。
 だから隠してきたのです。
 ですが、奥様のほうはあなたが小さい頃お亡くなりになり、
 旦那様も病気で、もう長くはなくなってしまいました。
 あなたはまだ高校生になったばかり。とても心配だったのでしょう。
 だから旦那様は私と楓を雇い、家を買い、残りのお金はあなたに託したのです。」
「お父さんが…。」



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今回はセリフばかりになってしまいました;

4 ◆K93dPA6uGM:2011/12/22(木) 22:49:28 HOST:PPPbm8109.kanagawa-ip.dti.ne.jp
「あれ?ちょっと待って柊さん!
 お父さんは残りのお金すべてを私に渡したんでしょう?」
「そうでございます。」
「銀行口座に?」
「いいえ。金庫がありますので。」
「その中に入ってるのは…おばあちゃんから受け継がれてきた1兆円とか…?」
「そうでございます。」
「その金庫は?」
「先程運び、他の部屋にしまってあります。」

大変だ。
こんな豪邸に、私と楓さんと柊さんの3人だけが住んでいて、
1兆円がしまわれてる金庫があって……
家がいつ泥棒に襲われてもおかしくない。
私が泥棒ならもちろんここに侵入するだろう。

「安心してください、セキュリティは万全でございます。」
「あ、そうなんですか?それで柊さん……」
「柊でいいですよ。
 私はあなたの執事なのですから、私に気を遣わなくても…」

確かに執事なのに敬語もなんだか変だ。
今の私にとっては執事が居る時点でそうとう変な状況なのだが。

「そう?なら柊って呼ぶ。
 柊も何かあったら言ってね。」
「分かりました。では遠慮なく。」

するとドアが開き、楓が戻ってきた。
一通り掃除が終わったのだろう。
ドアが開いたときにチラッと見えた廊下は見たことがないくらいに光っていた。
それを全ての部屋で同じことをしてもこんなに早く終わるのだから、とても尊敬する。
前まではお父さんが仕事で夜まで帰ってこないから、家で一人で掃除など全てしていたが
二人が居れば何もしなくてもよさそうだ。太らないか少し心配になる。

「大丈夫だと思います。
 お嬢様は学校にも通ってらっしゃいますし、しばらくは心配ないと。」

楓が表情を変えずにそう言ってきた。
たぶん太る、太らないのことだろう。
先程から少し思っていたのだが、柊も楓も私の心を読めるのだろうか。

「とりあえずお嬢様。
 今日はお休みになられてはどうでしょう。
 お葬式、引っ越し、旦那様の事…
 いろいろなことがありすぎて疲れたでしょう?」
「ううん、まだ大丈……
 ……え、お嬢様?」
『はい。』
「私が?」
『はい。』

そうだ、二人は執事として、メイドどして雇われているのだから
≪お嬢様≫と呼ぶのは当たり前のことなのだろう。
でもやっぱり変な感じがする。

「……やっぱりもう今日は疲れたわ。
 おやすみ。」
「おやすみなさい。」

5 ◆K93dPA6uGM:2011/12/24(土) 19:48:34 HOST:PPPbm8109.kanagawa-ip.dti.ne.jp
▼secret

朝。
バタバタとした昨日が終わり、ゆっくりできる。
ちなみに高校は夏休み。終業式はお父さんの葬式で行かなかった。
というわけで、今日は学校も休み。
家でゴロゴロとゲーム…と言いたいが、家の中を探検したりもしたい。
とりあえずは朝ごはんだ。

「お嬢様。」
「何?楓。」
「朝食の用意ができました。」

そう言われ、椅子に座ると朝ごはんが出てきた。
それはいつも食べるようなご飯、みそ汁、などではなく
イタリア料理の店に行ったときに出るようなものだった。
ご飯までこんなに豪華になるなんて…。

「お気に召さなかったら下げますが…」
「ううん!!すごい、おいしそう。」

これを捨てるなんてしたらもったいなさすぎる。

「そうですか、ありがとうございます。」
「あ!そう言えば楓。柊も!
 下の名前は?聞いたことなかったもん。」
「私は楓 紗和(カエデ サワ)と言います。」
「私は柊 翔(ヒイラギ カケル)と言います。」
「あ、私は古山 玲香(コヤマ レイカ)。
 ……って知ってるか。」

いろいろ話しているうちに朝ごはんも食べ終えた。
楓も柊も朝ごはんは食べてないみたいだけど…大丈夫だろう。
とりあえず探索だ。

「じゃあ私はこの家をいろいろ見て回るから。」
「はい、どうぞ。
 気をつけてくださいね。」

柊が少し不安そうにそう言っていたけれど、
家の中なんだし気をつけるも何もないと思う。
少し変に思いながらも部屋を出た。

6 ◆K93dPA6uGM:2011/12/25(日) 06:36:28 HOST:PPPbm8109.kanagawa-ip.dti.ne.jp
一つ一つの部屋を見ていく。
昨日楓がきれいにしていたのでとてもピカピカだ。
しかも大きい。
廊下も、窓も、ドアも、部屋も、家具も、私が住んでいた家には絶対ないようなものだった。
いろいろな部屋を見ていると、一つだけ雰囲気の違うドアがあった。
他のドアと比べて大きく、装飾もしてある。
鍵はいくつか掛けられてとても厳重だ。
私的には金庫のある部屋をそうしてほしいと思うのだが。

「さっき借りた鍵の束のどれを使っても開かないし…。」

鍵穴は全部で5つ。
全てが全て妙な形をしていて、部屋を出る前に借りた全ての部屋の鍵のどれを使ってもはまらなかった。
でもこの鍵穴の形、どこかで見たことが…

「お嬢様。」
「楓!」
「そこはダメございます。
 開かないし、開けてはいけないので。」
「開けてはいけない?」
「いえ、なんでもございません。」

楓の言葉が気になる。
でもどうせ今は開かないし、あきらめて部屋に戻ることにした。
見たことがある形を見かけたらもう一度あの扉に行こう。

7 ◆K93dPA6uGM:2011/12/27(火) 07:14:03 HOST:PPPbm8109.kanagawa-ip.dti.ne.jp
▼紋章

「結局あの扉は謎のままだなぁー。
 あの鍵穴の形もどこで見たんだっけ。」

ベッドに寝転がる。
やっぱり前の物よりもふわふわだ。
しばらく寝ていると部屋のドアがノックされた。

「はーい。」

ドアを開けて入ってきたのは柊。
手には小さな箱を持っていた。

「お嬢様、廊下に落ちていました。」
「何だっけこれ…………あぁぁ!!!」
「ど、どうなされました?」
「お母さんが死ぬ前にもらった奴!
 すっかり忘れてた…。」
「そうなんですか、お母様の形見…。
 あってよかったですね。」
「うん!ありがとう柊。」

急いで箱を開けて中を見る。
中を見るのはお母さんが死んだばかりの幼稚園の時以来。
中身が何だったかも覚えていない。
でも箱がとてもきれいだったのは覚えている。
箱を開けると中にはペンダントが入っていた。
ペンダントについているのは青く透明でとてもきれいだ。

「あ、この模様!」

扉にあった鍵穴の形。
でも模様で鍵は開けられないし…。
どうしよう?


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