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赤瞳の不良
3
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ライナー
:2011/11/19(土) 18:48:37 HOST:222-151-086-011.jp.fiberbit.net
−序章−
夜の冷たいアスファルトを思い切り踏みしめながら、少女は1人、ひたすら走っていた。
何故、走っているか。
別に体力造りや、終電がどうこうって訳ではない。
ただ逃げていた。
少女の走る10メートル程後方には、白いマントを靡(なび)かせ走る者の姿があった。
少女は青く腰まである長い髪を持ち、目も髪と同様に澄んだ青だった。服装は水色のワンピース一枚と、こちらも同様にスカート部分を僅かに靡(なび)かせていた。
全身を寒色で包んだ少女の腰には、2本の水が入った試験管が街灯に照らされていた。
一方白いマントを纏った人物は、赤いマフラーで顔を隠し性別は判別出来なかった。髪はマントと同様に真っ白で、ただの白髪、銀髪というのではなく、蜘蛛の糸を一本一本束ねたような光り輝く髪だった。服装は白いマントと赤いマフラー、マントの下には黒いセーターを着込み、寒がりオーラを辺りに撒き散らしていた。
「待たぬかッ!」
声と共に、少女の方へ緑の不格好な針が飛ぶ。
それは完全防寒の人物の声で、声からして女のようだった。
少女は声に反応して素早く跳び上がる。その跳躍力はとても並大抵の人間とは思えない跳躍力だった。
少女の姿は空中で月と重なり、鱗粉を撒いたように輝いた。
すると、空中の少女に目掛けて先程と同じ緑の針が飛び向かう。
「クッ……!!」
針は空中の少女の肩に刺さり、月に微かに赤が散った。
力尽きたように、針は曲り少女の肩から抜け落ちる。
その針の正体は一枚の緑の葉だった。
少女はそのまま通りかかった鉄橋の下から落ちる。
「……下界に落ちたか」
少女の落ちた先は雲の上だった。
少女はその雲を突き抜け、下へと落ちていった。
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