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ねこのあしあと

22名無しさん:2011/09/24(土) 11:36:47 HOST:i220-108-191-177.s02.a032.ap.plala.or.jp
一見、普通の女の子の日記ですが、
ある事をした後に更新しています。かなり中毒性が高いので注意が必要かもしれないです。

ttp://prof9pop.web.fc2.com/hrk/

23ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/09/24(土) 16:57:52 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

 芽衣部長はりのと同じだろ、でも芽衣だとるいさんと同じだし芽衣ちゃんは…ゆりと海が呼んでるし何より男が呼んだらきもい。
 何か他にないかなあ………いい名前の呼び方。

「ん、――れん、れんれんれんれんーっ!」
「うっるさ、何だよりの?!」

 りのの連呼によって現実の世界に呼び戻された僕はりのに怒鳴りつつ周りを見回す。
 ―――――い、いま部活だった。

「れんくん?どーしたの?」

 にこにこしながらちょっと面白そうにゆりが聞いてきた。
 それに対し僕は焦りながらごもごもと小さな声で話す。

「あ、朝りのに言われたから……付き合ってるのに芽衣部長って呼ぶのは変だって。だから芽衣部長の呼び名を考えてて……」

 ああもうっ!あれもこれもりののせいだからな!
 ……そして芽衣部長のせいだ!芽衣部長があんなに可愛いから…って僕何考えてんだろ。

「……ああ、えーっとね、わたしはそのままで良いと思うんだ。」

 さらりと、そう、それはそれはさらりと芽衣部長は言った。
 ……何か深く考えてた僕が馬鹿みたいじゃん。

「……だってね、今までれんくんと芽衣部長で呼び合ってきたじゃない?
 無理にそれを変える必要無いと思うんだよね。」

 ……そ、か。
 じゃあ僕はそのまま芽衣部長で。

「大好きだよ、芽衣部長」

 芽衣部長の頬にそっと、僕の唇が触れる。
 これからもずっと愛しつづけます―――

   (海「リア充め、爆発し……あっ、危ない危ない!危うく悪の世界に入り込むところだった!
      今日もやってきました海のスペシャル★タイム〜!今日はれんくんに質問するよ!」
   れん「えっと、れんです。年齢学年は十六の高校一年生で…あ、りのに気弱いとか言われてるかな。身長は…知らないけど結構大きめかなー、芽衣部長とりのとゆりよりはでかい。体重は……まあそこは秘じゃね?」
   海「チッ、男なんだから体重くらい教えろよ」
   れん「お前女の前で態度変わるよな」
   海「え〜、そんなことないよ〜?別にれんくんと芽衣ちゃんが仲良しこよしだからってリア充め、爆発しろなんて思ってないよ〜?」
   れん「氏ね」
   海「うわあその言葉ぐっさりとくるよれんくん!
     えと、以上を持ちまして平成××年度海のスペシャル★タイムを終了しまs((嘘です冗談です次もあるよ見てね!」

24スズラン:2011/09/24(土) 17:32:45 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
題名から惹かれました!←惹かれるのおそっw

更新楽しみにしてます!

頑張ってください!!

あと、燐の妹です。

((関係ないので、スルーしていいですよw

25いちごみるく ◆yC4b452a8U:2011/09/25(日) 11:18:38 HOST:p180.net112139158.tokai.or.jp
りのの気持ち分かります‥。すっごく。
れんのこと好きなのに芽衣に取られてしまった‥、私だったら嫉妬しますね、←
りの、悲しい気持ちなのに元気いっぱい振るまっててなんだかうるっとします。
小説に出てきた”るい”先輩の優しさが染みます。今度”るい”先輩のドS姿が見てみたいです←
更新楽しみにしてます。
≫ねここ様

26:2011/09/25(日) 11:25:25 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>はろはろw

新作登場か!!!(@^^)/~~~

頑張れww←

応援してるゾw

ゆうぐれカフェ最後まで読んだわ・・・。

うんw

またコメするぜw

27ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/09/26(月) 17:06:25 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>スズランさま

惹かれたとか照れます、((
ありがとうございます^^
燐の妹さんだということはずっと前から知っていました、えへ!ry

>いちごみるくさん

り、りのはお気に入りキャラなのでうれしいですとても(´;ω;`)!
るいはあれですね、実は完全なるドSです←
芽衣は実は恥ずかしがりやさんな設定なんですけどねー
ありがとうございます!

>燐

はろー!←
がんばるよーwありがとね!
ゆうぐれカフェはちょっと新作書きたくて完結させたってのがじじt((

28:2011/09/26(月) 17:09:38 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>そうなんやw

じゃんじゃん更新しちゃえwノシ

29ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/09/26(月) 18:01:07 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × 芽衣side)

「えちょ、ゆっ、ゆり達もいるんだよれんくん?キキキキスなんて……」

 顔どころか耳までも赤くさせてキスされた頬をおさえる芽衣部長。
 僕はすごくうれしかった、けど……りのの気持ちなんて少しも考えてなかった。

「……ごめん、りの保健室行ってくる―――――「りの?」

 顔を隠すような感じで目を逸らすりのの腕をぎゅ、と掴んで止める。
 そしたらりの、涙をぶわあっと溢れさせて手を振り払ってきた。

「…………れん放してっ、」

 強く言われて流石に僕もイラっときた。
 何だよ、突然機嫌悪くして……

「……いいよ、りのなんか知らない!」
「え、あ………そ、か……ごめん、ね………っ」

 りんの瞳からは更に涙が溢れ出して、それを隠すようにしながら部室を去っていった。
 それに対し僕が面倒臭いと溜息を吐くと、ゆりがあわあわした感じで聞いてくる。

「れ、れんくん……仲直り……しなくていいの?」
「知らないよ、あんな奴……」

 そのとき、るいさんが僕の隣にきて両腕を掴んできた。
 何、お説教でしょうか。ああ、そのようです。何で僕が怒られるの?

「りのはれんくんのこと、好きなのよ?でも芽衣に譲ってあげたの。
 だからって目の前でれんくんから芽衣にキスされたら辛いに決まってるじゃない。」

 ………あ、そっか…………忘れてた。
 何かもう僕最低な奴じゃん……ごめんなりの。

「……あ、謝りたいけど何か…今更って感じがする……」

 ぼそりとちいさく呟くと、ゆりがにこっと微笑んである提案をした。
 それに賛成した僕は同じくにっこりと微笑み返し、朝の部活動をはじめる―――

     ×

 放課後、部活の時間になった。
 ゆりの予想通りりのはこない―――けどそれをるいさんが呼びに行ってくれた。で、そろそろくるところ…ってかもうきた!

「ほらっ、れんくん!きたよ、隠れて!」

 こそりとりのに見えない位置に隠れる。
 するとるいさんとりのが入ってきた。りのは俯いてる、ような気がする…こっちからも見えないや……

「あの、ね……れんくんがいなくなっちゃったの!携帯に電話しても出なくて…海にれんくんの家に行かせたんだけどまだ帰ってないって!どうしよ……」

 ゆりがすっごい上手い演技で泣くふりをしつつ相談する。
 するとりのがぱっと顔を上げて寂しそうな、でも焦ったような表情で部室を飛び出す。

「れんっ……!」

 それでその後ろから僕がぱっと出てきて、廊下に行ったりのを後ろからぎゅっと抱きしめる。
 芽衣部長に許可はもらってるよ、一応。

「………りの、ごめんね」

 そっと振り返るりのの顔はまた、涙が溢れていた。
 そして子供の様に僕の目の前で泣いて、それをずっと抱きしめつづけた。

「……れんっ……れん………ごめんなさっ……ごめんなさい………」

 どきん。

 何で今、すごいどきどきしてんの。
 ……顔赤いんだけど、僕。


 ―――芽衣部長が好きなんじゃないの?―――

   (海「はいはーい、海のスペシャル★タイムでーす!今日はるいさんに質問するよ!」
   るい「……聞いてるわ、海。このコーナー、くそ…違う、ダメダメなんだって?」
   海「え………?だ、だれからそんなことを」
   るい「ゆりからよ。」
   海「くっそう……ゆりめ……そ、それよりいつもの質問に答えてください!」
   るい「るい、18歳高校三年女。性格……はお姉さんっぽいってよく言われるわ。身長はれんより大きいの、それが自慢よ。体重は………知りたい?」
   海「しっ、知りたい!るいさんの体重知りたいです!」
   るい「……ふふっ、後で校舎裏にきてね海。」
   海「え……僕ぜったい殺される、うわあ殺される何そろ黒い笑み……えちょ、逃げる!ってことでさようなら!」
   るい「……あら、折角教えてあげようと思ったのに………」)

30ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/09/27(火) 17:28:19 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「わ、かんないよ……好きとか嫌いとか」

 毎日いろんなことについて考えまくってる。
 夜眠ることだってできずに朝はくるけどね……流石にふらふらになるよ。
 僕の夜はもうほとんど体だけ休めてる状態。いやでも眠いときは眠るけどね?

「れん、ふらふらだよー……大丈夫?」

 りのが隣で僕の心配をしてくる。
 そして心配されてうれしくてつい自然に微笑んでしまう―――だから何でだよ……僕は芽衣部長が好きなんだろ?!

「………………え、あっ!大丈夫、大丈夫だよ!」

 うわあ、考え事してたら返事すんのわすれてた!
 なんて思ってあわてて頷く。けど大丈夫じゃないかも……ばたんきゅー
 いやばたんきゅーじゃねーよ僕マジでりのの前で倒れちゃった、じゃん……

「――――れ、れんっ?!ど、しよ……」

     × りのside

 抱きしめられて吃驚したよ。
 けどそれは芽衣部長に許可もらってるからしたんだってわかってる。

 あーあ、何か頭の中でぐるぐる考えててりのがりのじゃない感じがするよ……
 でも考えてるのはれんも同じ……っぽい。

 話し掛けて無視されたと思ったらあわてて返事してくる。
 け、ど……すぐにばたんきゅーとかふざけた効果音が聞こえてれんが―――倒れた?

 ど、しよ……本当にどうしよー!
 海……もきっともう学校いるし…ゆりちゃんも行っちゃったし、るいさんがまだきてないわけないし、芽衣部長もいない……
 こ、ここに放っといて海たち呼びに行ったら大騒ぎになるよねきっと。れんそーいうの好きじゃないし……

「よ、し………う、お、もい……」

 結局りのが運ぶことに決めたんだけど、れんはりのより全然おっきいもん……
 何かもう何十秒に一歩とかそれぐらいでいいんじゃないかってぐらいのスピードでのろのろ校舎内へ運んだ。
 ―――――って……階段がある、よ……
 そか、一階で直接保健室いけば……あれ、でも荷物……は後ででいいよね。

「……うんしょっ…………」

 ゆっくりだけどできるだけれんに負担が掛からないように、りのなりに精一杯運んだ。

     ×

 保健室に辿り着いた…よー
 30分は軽くかかった?いやもっと……?

「しつれー、しま……すっ!」

 失礼しますの「す」でよいしょっとれんをラスト一歩運ぶ。
 すると先生があわあわ焦りながらりのの代わりにれんを支えた。

「ど、どーしたのりのちゃん!」
「えーっとですね……校門あたりでれん倒れちゃって………運んできました、」

 は、運びおわったらどっと疲れが……
 とりあえず先生が出してくれた椅子に座るとちいさく溜息を吐き説明する。

「りっ、りのちゃんが一人でれんくん運んだの?!
 ……ご、ご苦労様!先生とか呼んでくれればすぐ行ったのに!」

「いえ……そしたられん砂のところに倒れてることになっちゃうし、それを校舎内から見つけられて騒がれるのもあんまり好きじゃないタイプだし、」

 軽く苦笑すると先生もちいさく微笑んだ。

「そっか、ありがとね!
 て、ていうか部活いっといで!れんくん気になるようだったらまたきてね!」

「はあい!じゃね、先生!……と、れん…………」

     ×

「お、遅れてごめんなさい!」

 部室のドアを勢い良く開けると、芽衣部長お怒りどころか心配してる様子。

「れんくんはっ?!」

 りののことはどうでもいいのかい。
 脳内で少しツッコミを入れたあと今までのことを説明した。


「り、りのが一人で?!」

 芽衣部長がすっごい驚いてる。
 けどもうその反応に慣れたりのはこくりとちいさく頷いた。

「よくがんばったねりのちゃんっ!」

 ゆりちゃんがむぎゅー、と抱きしめてくる。
 それに対し苦笑した。

「りの、お疲れ様!」

 るいさんがりのの頭を撫でる。

「りのちゃん……こんなときにあれだけど……………」

 海が急に話し出した。
 ちいさく首を傾げると、驚きの内容を言う。

「僕と付き合ってください!」

 え…………?
 皆固まる、ゆりちゃんは口をぱくぱくさせてる。
 それに対しりのは首を傾げたまま聞く。

「海にはゆりちゃんでしょ?」

 違うの?と付け足して聞くとゆりちゃんが顔を真っ赤にさせてた。
 まあでも…海とゆりりゃんにとっては進展できてよかった、のかな?

「早く付き合いなね、どーせ両思いなんでしょ?」

   (ごめんなさい!今日の海のスペシャル★タイムはお休みします!
    投稿しようとしたら本文長すぎって出てきた(´;ω;`))

31ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/09/28(水) 19:06:25 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「ん……………、」

 目が覚めた、確か倒れて―――……倒れてどうしたんだ?
 ていうか何で僕保健室にいるの?……え、あ………思い出せそうな気もするけどよくわからない……

「あら、れんくん起きたの?」

 保健の先生がちらりと僕の方に目を向け、それはそれはよかったといった表情で微笑む。
 あんまり先生とか好きじゃないんだけど、保健の先生はまあ…嫌いではない、かな。

「……先生、あの、僕何でここにいるんですか?」

 考えてもわからなかった結果、素直に先生に聞くことにした。
 そしたら先生がすっごい驚きの発言をにこにこしながら言う。

「それがね!りのちゃんがれんくんを校門から保健室まで一人で運んでくれたのよー!」

 え、と……僕にはよく理解できないので先生が強調したワードを並べると……
 りのちゃん れんくん 校門 保健室 一人 運んだ ………
 文章にすると普通はこうなる、りのが僕を校門から保健室まで一人で運んだ。

「へー………ってちょ、あのりのが?!無理でしょ先生冗談は「りのちゃん、れんくんのこと好きなのね。ふらふらになりながらもがんばってくれてたわ。れんくんのこともすごく理解してるようだし、―――」

 理解してくれるようだし、何て言った……?
 よく聞こえなかったけど……何だよ僕、りののこと好きになっちゃったのかな。
 ……と、そこにタイミングが良いのか悪いのか、りのがきた。

「しつれーしまーす……あ、れん。起きたんだねー、よかった」

 何かすげえ青ざめた顔してんのは気のせいかな。
 ……何か僕変だよ………

「何、れんー顔赤いよ。熱ある?…もしかしてりののこと好きになっちゃったとか、なんてね、あるわけないよねー……」
「好きになったかも」

 りのの悪ふざけに咄嗟に口が動く。
 そして…まあつい本音をぶちまけちゃう僕が出てきてしまった。

「………う、そ」

 りのがぼそりと呟く、それに嘘じゃないと答えようとしたがその瞬間、りのがしゃがみこんでしまった。
 僕も大丈夫かとしゃがみりのの顔をのぞくと蒼白くなってることがわかった。
 それにすっごい辛そうな顔してる……

「りの、大丈夫か?」

 りのの背中にそっと触れると、その触れた手がじんわりと熱くなる。
 なんか……芽衣部長ではそんな経験なかったし………何だろう………

「………ごめ、ん…ね………っ」

 何でそんなに苦しそうなの我慢してんの。
 ………なん、で…………

「りのっ………好きだから、愛してるから元気で笑ってくれよ!」

 りのが死ぬわけではない。
 別にこの気持ちはいつでも伝えられるかもしれない。

 だけど今伝えなきゃって感じた。

 愛してるよ、りの。本当に恋してたのはりのだった。

「…………りの、も……すきだよ」

 ふわりと蒼白かったりのの顔に笑顔が宿る。
 頬は桜色に染まり、いつもの元気で明るいりのに戻ってきた。

「「愛してる」」

 僕とりのの唇が重なる―――
 
「………れ、んくん?」


 ―――――――保健室の前には芽衣部長の姿が。

   (海「はいはい前回休んじゃったけど始まるよ、海のスペシャル★タイムー!ではりのちゃんよろしくー」
   りの「えと、りのです!高校一年生で16歳だよー、れんより二日誕生日早い、です。気強い設定のはずなのに最近泣き虫になってきてます、全部ねここのせいだね!(ごめんなさ、←)身長は低い、です…いちばん!にばんめに低いゆりちゃんと5cmは差あるかなあ……体重は40kg未満!」
   海「おー、初めてだよ!半分でも体重ばらしてくれた人!……てかそれでれんくん支えて運ぶとか、すごいねえ」
   りの「……そ、れは………大好きなれんの為だから」
   海「……くそ、リア充め……」)

32ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/09/28(水) 20:41:21 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside) ※どろどろな昼ドラ展開になってるような気もする←

「……れんくんとりの……ど、してキスなんか………」

 震えた声で、だけど必死に何かの間違いだろうと言い聞かせてるような芽衣部長の姿にりのが焦って誤魔化す。

「ち、違います部長!れ。れんは優しいから……ただ幼馴染として慰めてくれただけでっ……「それは違う」

 ごめん、ごめんなりの。そして芽衣部長も。
 りのが必死に誤魔化したのはいいけど本当のこと言おうと思う。
 ……芽衣部長、短い間だけど楽しかった。

「別れて、ください」

 僕の驚きの発言だけが保健室と廊下に響く。
 保健の先生は気まぐれに音楽なんか聴いててこっちの状況全然わかってないけど…
 僕はりのが好きと知ってしまった以上、自分に嘘を吐けない。

「………え、あ……の…………え、と………」

 芽衣部長にとっては突然すぎることだったようで上手く理解できてない模様。
 何か言いたさげに声を漏らすけれど言葉になってない。そのときりのがぼそりと言った。

「………あの、言ったよね、りの。
 二人が別れるようなことがあったられんをもらうって。
 芽衣部長、今どうするか決めないとりのもらっちゃうんだよ……
 りのなんかにとられていいの?!」

 まあ、りのがこういうこと言うのは想像できてた。
 良い子で真っ直ぐで優しくて明るくて可愛くて……りのの良いところを言えって言われたら一時間言っても物足りない。
 それに比べて芽衣部長は…一言で言うと可愛くない。でもそれを愛せるのは僕だけ。……でも、それでもね?

「僕だけしか芽衣部長を愛せない。だけど僕が芽衣部長以外の人を愛せないわけじゃない。
 それに芽衣部長に対する気持ちはただの憧れだったんだよ……」

 りのと過ごすことが当たり前になってた。
 二人で怒られて、二人で笑い合って、二人でお互いのことをめちゃくちゃわかり合ってて……
 だから最初は気づかなかったんだ、りのに触れるたびうれしくなって顔が赤くなってくる気持ちの意味を。
 でも今ならすごいわかる。

「僕はりのが好き」

 そのとき、芽衣部長が微笑んで別に大丈夫といった態度をとろうとするけれどやっぱり涙で震えた声で言う。

「お、幸せ、にっ………」

 と、次の瞬間、芽衣部長がりのの頬に手を添えて………ビンタした?

「なんて言うわけないじゃんっ……!氏ねりの!アンタなんか大嫌い!
 わたしのものばっかり奪わないでよ!……アンタなんか…アンタなんか……」

「ど、どうしたの!芽衣!」

 タイミングよくるいさんたちが駆けつけてくれて芽衣を落ち着かせようとする。
 りのが無言でぶたれた右頬をおさえ、俯いているけれど静かに床に涙がこぼれ落ちたのがわかる。

「りのちゃんっ……ほっぺ大丈夫?」

 ゆりがりのの顔を覗くようにして問い掛けた。
 でも芽衣部長は怒りを抑えきれてない。

「っるい!放してよ!
 ねえ……ねえれんくん……りのなんかやめてさあ……わたしと付き合っててよ?貴方はわたししか愛せない…そうでしょう?」

 今僕の目の前で起こってることは、本当に現実?

   (シリアスごめんなさい!orzorz
    海くんのターンは今やる雰囲気じゃないので省きますorz)

33:2011/09/29(木) 16:10:42 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
!!!!?

34ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/09/29(木) 16:51:48 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「め、い…ぶちょ、う………」

 芽衣部長のあまりの恐ろしさと目の前で起こる有り得ない状況に自然と言葉が途切れ途切れになる。

 確かに、芽衣部長と付き合っといてでも実は好きじゃなかったなんて僕が自分勝手だったとは思うよ?
 急にりのが好きとかころっと変わって、恨むに決まってる。でも、その恨むのはりのじゃなくて僕なんだってば!

「芽衣部長、りのを巻き込まないで、よ……恨むなら僕を恨めばいい」

 わかってる、りのを巻き込んだのは芽衣部長だけじゃなく僕もだって。
 だからといってりのを恨んでいいなんて一言も言ってないし況してや関係無いりのをぶったりするのはどうかと思う。
 僕のいつもと違うオーラと強気な発言に芽衣部長は少しずつ落ち着いていくような気がした。

「……れん、くんっ………別れたくないよお……」

 僕の目の前でさっきあんなに狂っていた芽衣部長が今はこんなに幼く小さな子供のように泣き崩れる。
 でも別れたいのは事実だし……せめて少しでも心が安らぐように遠回しの発言をした。

「大丈夫、芽衣部長は素敵な人と出会えるよ」

 この後「だから別れてください」というストレートな発言をしたら彼女はまた狂ってしまうだろうか。
 そんなことを思うと口には出せず、ただにこりと微笑んで芽衣部長の頭を撫でることしかできなかった。

     ×

「いたい……」

 いつの間にか保健の先生もりののぶたれた頬に気づいて…っていうか芽衣部長とかの状況に気づいて手当てをしてくれてた。
 右頬にハンカチでくるんだ氷を当てながら涙を浮かべぼそりと呟く。

「ごめん、巻き込んで……」

 さっきの強気な僕はどうしたのか、今度は弱々しい態度で必死にりのに謝る。
 するとりのはにこりと微笑むけれど少し苦笑が混じった感じで言った。

「ん、いいの。れんの為なら何されても大丈夫だよ。
 ……今回のことは仕方無いしね、芽衣部長れんのこと好きなのにれんを恨めとか無理に決まってるよ」

 あれ、後の方ちょっとだけぐさっときたんだけども。
 ……何かりの、可愛いなあ………


 好きと憧れと嫌いの違いを僕は理解した。
 好きはりの、憧れは芽衣部長、嫌いは海。

 そした僕は昔のことを振り返る。
 そういえばねこのあしあとを追い掛けるのが好きだったなあ。
 よく一人で………ん?一人じゃない、誰かいたような気が……

「……誰だ?僕に手を差し伸べてくれたのは―――」

   (つづく)

35:2011/09/29(木) 16:55:05 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!


これは長編なのかぁぁぁぁぁぁ!!←興奮気味w

36ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/09/29(木) 16:55:16 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

 えと、>>34

 好きと憧れと嫌いの違いを僕は理解した。〜の少し下にいくと

 そした僕は昔のことを振り返る。 とありますがそこ誤字です!
 正しくは「そして僕は昔のことを振り返る。」ですね!

 そこらへん脳内変換しといてください←

37ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/09/29(木) 17:48:22 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

おお、振り返ってみたらコメントほとんど見逃してるっていう!
ごめんね(´・ω・`)

長編だぜええええええええぇぇぇ!((
うん、こっからが本当の中身ですノ

38ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/09/29(木) 18:05:52 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × 思い出)

 それは昔々のお話でした。
 れんという少年がまだ五歳だった頃の、今から十一年前のお話です。

     ×

「わあ、ゆきだあ!」

 それは冬の雪が降り積もる日のこと。
 幼い頃は少し体が弱くて病弱だったれんは窓から顔を出してそっと雪に触れようとしました。
 一生懸命雪を掴もうとすると、鼻に大粒の雪が積もりぶるっと肩を震わせます。

「さ、むい……」

 そこにある一人の女の子が現れました。
 女の子は御向いの家から出てきてとことこと何かを辿っていきます。

「なに、してるの?」

 不思議に思ったれんは女の子に聞きました。
 すると女の子が明るく無邪気な笑顔を浮かべてれんを強引に誘いました。

「ねこのあしあとたどってるの!ね、きみもいっしょにいこう!」

 初めてお友達ができたのがうれしくて、こくりと頷くと家を飛び出していきました。

     ×

「ね、ねえ……これいじょういっちゃダメだよ…もうもりのなかはいっちゃうよ?」

 れんはあまりの恐怖にピタリとその場に止まりました。
 結局遊びに誘ってもらっても最期まで一緒にいれなかった、と残念そうな顔をすると、女の子は微笑みます。


「だいじょーぶ、いっしょにいこうよ!」

 僕に手を差し伸べてくれたのは―――

   (つづく)

39:2011/09/30(金) 20:25:11 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>よっしゃー!!!!!

本当の中身っすかw

いよいよ本題って事かぁぁぁぁぁぁ!!!!!

40ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/09/30(金) 22:14:42 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「うーん……………」

 わからない……
 僕を本当の僕にしてくれた女の子。

「れんー、どーしたの?」

 僕の顔を覗くように見てきたりのによって現実に引き戻された。
 ついさっきまで考え事してたのに、りのより背の高い僕を見上げるとき自然になる上目遣いが可愛くて頬が赤く染まる。

「え、と…僕がちいさい頃、いっしょにねこのあしあと追い掛けた子は誰かなって思って。
 …………りの、じゃないよな。そうだよなあー」

 りのと出会ったのはもうちょっと大きくなってから、小学生くらいのときだから違うよな。
 適当に流すとスタスタと校内へ入っていった。


「………ねこの、あしあと…………?」

     ×

「どうもこんにちはー!昨日はご迷惑お掛けしましたあーっ!
 ええっとお、るいに説得されてれんくんは諦めたよ!」

 えええ、何この部長のテンション!
 明るいっていうかまあ…無理矢理なんだなってことは理解できた。
 でもここまで立ち直れて、よかったよ。

「こーこーで!新メンバー紹介しまーす!前言ってたよね、どぞ!入ってきてくださーい」

 えっと……うん、誰かくるって話になってたよなきっと。
 そして部室に入ってきたのは……そりゃまあるいさんの目がハートになりそうなほどのそこそこのイケメン。

「高三男子、世瀬木黒。よろしく」

 うっわあ、無愛想な奴………
 海の気持ち理解した、イケメンで無愛想とか女子に人気すぎてだけどなんか冷静でかなりむかつくタイプ。
 ……りのとられないよな。

「んじゃ、こっちも紹介始めるわよ!
 ええっとー、いろいろ部部長の芽衣です!黒くんと同じく高校三年生!よろしくねー」

「海で「わたしっ、高校三年生女子のるいです!よろしくお願いします!」

 芽衣部長の次に海が自己紹介しようとするのをるいさんが勢い良く止めた。
 なんか……積極的というか………情熱的というか……とにかく海のターン。

「海です、高二男子です、よろしくね……」

 るいさんに止められたことが相当ショックだったようでしょんぼりしながら話す。
 次はゆりのターン、でも興味は無さそう……そりゃあ海一筋だしな、ゆりは。

「えと、ゆりです。高二女子、よろしくね!」

 緊張気味だけど自然な笑顔が特徴的というか可愛いと大好評なゆりがるいさんに睨まれて肩を揺らした。おもしれえ。
 次はりの、可愛い!…じゃなくまありのも興味無さそうに話す。

「えーっと、りのです!高校一年生女子、れんと幼馴染です、よろしくお願いしまーす」

 最期(いや違う誤字だ)……最後は僕。
 相変わらずやる気無さそうな感じで紹介する。

「高校一年男子、れん……で、りのと付き合ってます、とんないでね」

 突然の告白に芽衣部長以外の人全員おどろいた。
 問題の芽衣部長はというとにっこにこ笑顔、立ち直りってすげえ。

「一年男子、お前は気に食わないな……」

 ぼそりと呟いた世瀬木の一言にカチンとくる。
 るいさんは何故それにときめいているのだろうか、そう思いながらにこりと微笑んで毒を吐く。

「僕もあんまりアンタのこと好きじゃないんで。
 つーかそこのるいさんがアンタにときめいてるみたいですしそっちと群れてれば?」

「……餓鬼はそうすぐ何でも嫌うしな……お前とはあまり関わらないようにしておくよ」

「餓鬼で結構、是非そうしてください」

「ああ、そうさせてもらうよ」

 うだうだと僕と世瀬木の言い合いがつづく。
 そこにあわてたりのが止めに入った。

「ふ、二人とも!あのね、入部してすぐそんなケンカしないの!
 それにれん、………あ、あんま危ないことしちゃ嫌、だよっ……」

 恥ずかしさ紛れのりのの言葉が僕の心にずっきゅんときました。
 僕も世瀬木もりのに怒られて黙るけど、険悪なムードをつづいたまま。

「……あー、俺もう行くわ」

 ちいさく溜息を吐くとバックを持って部室のドアに手を掛けた。
 が、突然くるりと振り向いて僕でもどきっとするほどの悪戯っぽい笑みを浮かべる。

「りのは結構気に入った。放課後またくるから」

41ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/09/30(金) 22:16:43 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

 ………え、えええええ!
 いやいやりのを気に入ったとかダメでしょそれ!
 ちらりと心配そうな表情で見ると目が合って、世瀬木がいなくなってからこそりと微笑んだ。

「大丈夫、りのはれん一筋だから」

 何だろう、大きな契約をしたわけじゃないし紙に書いたわけでもないただの薄っぺらい一言のはずなのに……
 すっげえ重みのある言葉に感じてきた。それにものすごい安心する一言――――
 僕もこそりと微笑んで返した。

「うん、信じてるよ」

   (>>40からここまで一気に投稿しようとしたら無理だったorz
   本文長すぎだって!最近おおいなこれw)

42ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/01(土) 13:26:13 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「……………あ、あの?るいさん?」

 さっきから聞こえるぼそぼそとした声に苦笑しるいさんの方を見る。
 するとまあそこにはりのを睨んで何か呪文のように呟くるいさんがいて、どうしたのかと問い掛ける。

「世瀬木くん……何で目の前にこんな良い女がいるってのにりのを……」
「ま、まあまあるいさん落ち着いて!りのはれん一筋だからさ……」

 ああ、何かりのは結構恨まれキャラになってるような気もする……
 ……仕方無い、のかな……

 ま……放課後どうなってもいいように考えておかなきゃな……

   (つづく)

43ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/01(土) 15:26:31 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside) ※あまあまあまーな展開です、目にキスします。

 放課後―――――りのを先に部室に行かせたのを後悔する僕。
 新入部員の存在を忘れていた、世瀬木とりのが二人っきりになること十五分後、僕が後からきた。で……

「りのはさ、三年女子のあの……るから始まる名前の人……どう思う?」
「んー、お姉さんっぽいと思ってる!黒くんはー?」

 ……十五分で、たった十五分の間で一体何がどうあってこんなに仲良くなってるんだ!
 世瀬木の奴りのとか呼び捨てしてるしりのも世瀬木のこと黒くんとか呼んでるし、何より!

「世瀬木お前りのの前で態度変わりすぎなんだよっ!」

 二人の話題に入れずずっと俯いていた僕が思いっ切り叫ぶ、世瀬木を指差して。
 すると世瀬木は僕に向かって馬鹿馬鹿しいとちいさく笑い、りのと話をつづけようとした。

「男の嫉妬は見苦しいぞ、一年男子。……さて、さっきのつづきだけれどりの――――」

 信じてたのに、僕はりのを信じてたのに……
 目の前で再びりのと世瀬木が話すところを見て思い知らされた。
 芽衣部長と僕がまだ付き合ってて二人でラブラブしてるころのりのの気持ちを。

「……………れん」

 今にも泣き出しそうな顔を隠すように俯いていると、りのがそっと僕の名前を呼んだ。
 部室の二人用のソファに世瀬木とりのが並んでいたが、そこから立ち上がり僕の傍にきたりのにちょっとだけどきっとする。

「……いじわるして、ごめんね」

 僕が目に涙を溜めてぱっと顔を上げると、その振動でぶわっと涙が溢れる。
 それを見てりのがあわてると、恥ずかしそうに説明してくれた。

「ほ、ほらっ……りの、いつもれんが芽衣部長とかと仲良くしてるの見て妬いてるから、その……れんにもりのをとられたくないって妬いて、ほしくて……」

 何言ってるの、馬鹿りの。
 そんなことしなくても僕はりののことが大好きなのに。
 ぶわあっと瞳から安心した涙を流した。


「ごめんね」

 目元にりのの形の整った唇が触れる。
 甘い甘いキス。

   (海「海のスペシャル★タイム!今日は黒くんに質問するよー!いろいろ部の皆の第一印象を答えてもらいます!」
   黒「部長は五月蝿い、三年女子はまあ…苦手なタイプだ。二年女子は嫌いではない、面倒臭くなさそうでいいな。二年男子、お前はうざい。一年男子は面白い奴じゃないか、まだまだ餓鬼だけどな。りのは可愛い、愛してるよ」
   海「ううううううわああああああ………れんくんからりのちゃんとるとかそれ違法ですからね?!てゆうか僕の扱い……」
   黒「二年男子には関係無いことだ、口出しするな。それよりお前は二年女子が好きなんだろう?」
   海「に、二年女子じゃなくちゃんとゆりっていう名前が!」
   黒「いいのか?俺が二年女子のことを親しくゆりなどと呼んでも」
   海「だだだだだダメ!それはダメでしょ!」
   黒「………お前も十分馬鹿だがよろしくな」
   海「え、……よろしくお願いします………」)

44ライナー:2011/10/01(土) 17:40:53 HOST:222-151-086-003.jp.fiberbit.net
コメントしに来ました、ライナーです^^
良いですね、こういうシーン……
結構自分恥ずかしがり屋なんで、テレビとかでそういったシーンがあると、直視できなかったりします(≧^≦)
今回なんか文字読むのが恥ずかしくなるくらいでしたよ!!

アドバイスとしては、ナレーションと人物の感情は別々にした方がよいでしょう。
ナレーションはそのままで、感情の方は()付けにすると良いですよ!
シリアスなシーンはナレーションで (感情)+と〜〜は思った のようにすると感じが出ます^^
それと、擬音はカタカナのほうが良いと思いますよ〜。
何かと上から目線だったかも知れませんが、ご参考にして貰えると有り難いですm(_ _)m

45ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/01(土) 18:28:19 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>ライナーさま

ねここもテレビの甘い系のシーンは直視できません(`・ω・´)
書いてて恥ずかしかったorz

きた、ライナーさまのアドバイス(゚∀゚)!←
了解しました、がんばってみますね!
アドバイスありがとうございましたm(_ _)m

46ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/01(土) 19:36:49 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「……………で?目の前でそんなに見せつけられるとこっちの反応が困るんだが」

 カアッとりのの顔が赤くなり、僕は何となく誇らしげな表情をして世瀬木を見る。
 まあ確かに目の前でキスしてるところ見ちゃったら反応に困るとは思うけれど僕としてはラブラブなところを見せつけたっていうことになって嬉し恥ずかしな気持ちなんだよな。

「……え、と………ごめんね黒くん。
 何かと好いてくれてるみたいなんだけど、りのはれん一筋だしそれに……」

 りのが半分俯きながら世瀬木に謝った。
 そして一旦話を切るようにするとパッと顔を上げて微笑む。

「るいさんが黒くんのこと好きっぽいから、りのがあんまり仲良くしちゃうと不安だと思うんだよね」

 りのの言葉はまるで自分もそんな思いをしたしさせてしまったからという様な重みのある言葉だった。
 世瀬木はちいさく溜息を吐くけれどりののことは諦めてはいないよういだ。

「……俺はりのが好きなんだから別に俺の勝手だろ?
 まあ、三年女子とも少しくらい仲良くしてやってもいいけど」

 りのが安堵の溜息を吐いた瞬間、そういえば部活の時間から三十分経ってるのに僕とりのと世瀬木以外誰もこないということに気づいた。
 不思議に思いぼそりと呟いてみる。

「……芽衣部長とるいさんと海とゆり………少なくとも世瀬木がいるってことは三年は休みじゃないよな……」

 このときからこっちにはりのだっているし世瀬木だっているのに急に心細くなって不安になってきた。

 ―――皆、僕を置いてかないでよ!―――

   (海たちが不在のためスペシャル★タイムはお休みしますノ)

47ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/02(日) 13:28:25 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「あ、あのね!さっきゆりちゃんからメールきたんだけど、黒くんの歓迎会の準備するためにいろいろ買いに行ったんだって、海もいっしょに」

 りのが海たちを心配する僕を励ますように携帯を見せてきた。
 メールの内容はりのが説明した通りだけど下へスクロールしていくとゆりに何かあったのか不思議な文字が並べられていた。

 ―――――

 わたしと海で歓迎会に必要なもの買いに行ってるね(*^^)v
 部活のおわる頃には帰れると思うよ!

 あ、あないあちhじゃいえt―――――

 ―――――


 悪戯メールかと思ったけどそれは違う様で何か嫌な感じがした。
 そのとき、りのの携帯にまた一件新着メールが届いたのであった。

「こ、今度は何………?
 またゆりちゃんからだけど…平気なのかな」

 心配そうにりのが携帯を開くと待ち受けが僕の寝顔ということに吃驚した。
 でもそれも何処か嬉しく感じ自然とにやけてしまう。が、それを世瀬木に指摘された。

「おい餓鬼、この緊急事態ににやけるな」

 少し恥ずかしくなって俯いてしまうが、りのがメールの内容に吃驚したのか携帯を落としてしまった様でその音にパッと顔を上げる。
 りのの携帯を拾い上げ内容を読んでいくと、そのメールを書いた本人がゆりではないことに気づいた。

 ―――――

 どうもこんにちは、このメールを見ているということはいろいろ部の部員だね?
 

 ここは遠回しじゃなくストレートにいこうか。

 僕はいろいろ部が廃部すればいいと思っている。
 そして同じことを思っている数十名のメンバーでいろいろ部を潰すつもりでいる。

 この携帯の持ち主とうざい馬鹿はこちらで確保しておいたから安心しておけ。
 そうそう、新入部員くんは早めに部活をやめておくことをおすすめするよ。

 部長と三年生のもう一人の女は僕たちを倒すとか言ってここまできたけど呆気なく負け。
 うざい馬鹿たち同様確保しようと思ったけれどそしたらそっちが不利すぎると思って返しておいたから。

 精々雑魚なりに頑張れよ。

 ―――――

 恐れていた。
 決してこんなことが起きないと、
 ただ言い聞かせていた。


 けれどこれは現実。
 現実なんだ、逃げちゃダメ、逃げられないんだ。
 ならどうすればいいの?

「………どうしよう!」

   (海たちが不在のためスペシャル★タイムはお休みします)

48:2011/10/02(日) 13:56:12 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
newキャラキター!!!!

しかも黒って名前か!!!!

これから黒様って呼ばしてもらうぜぃw

49ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/02(日) 17:25:45 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

何で様をつけるのかなww
黒は扱いづらいキャラだけどまあ頑張りますノ

50ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/02(日) 19:06:20 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「まず情報を集めようよ、芽衣部長とるいさんならゆりちゃんと海の居場所も知ってるだろうし!」

 りのが携帯を閉じるとまるで戦うと言っているに等しい発言をする。
 廃部させたくないしゆりと海を助けたいって気持ちはりのにも僕にも世瀬木にもあるだろう。けどね?

「無理だよ……!相手は数十人いるんだよ?!それに海がいるっていうのにゆりも捕まっちゃったし!」
「二年男子はそこまで強いと思えないが」

 僕の発言に対し世瀬木が相変わらず冷静な雰囲気で呟く。
 まあ世瀬木は海のことは何も知らないだろうと僕は考えるが、僕より先にりのが軽く説明してくれた。

「海はやる時はやる男だよ。それに部活のこととか特にゆりちゃんのことが関係してくると本気になってくれるはずなのに……」

 不意打ちか、それとも脅し……?
 海が本気を出せず捕まった理由はたくさん思い浮かぶが優先して考えられるのは―――

「海が本気出しても敵う相手じゃなかった、とか」

 ぽつりと僕が呟くと、りのもそれに同意するように冷や汗をかきつつも頷いた。
 なら僕等がいくら本気を出してもダメなんじゃ?と僕は考えたがりのはその考えとは違うらしい。

「でも試してみなきゃわからないよ、とにかく情報を集めっ………?!「りの!れんくん!黒くん!逃げてっ……!」

 りのの声に重なって部室のドアが開き、芽衣部長の叫んだような声が聞こえた。
 言われるがままに部室を出て校庭へ走り逃げ外から部室の窓を覗き込む。

「……え?」

 「いろいろ部を潰したい」
 メールの内容がこの瞬間理解できた。

 そして僕等が今見ているものは、いろいろ部が廃部される瞬間なんだと。

   (つづく)

51:2011/10/03(月) 18:34:31 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>フフフフフww

それはだな・・

本命or本命候補になる人に様をつけるのだぁぁぁぁ!!!!


ひゃっはー!!!!

52ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/03(月) 18:56:16 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「先生にもいろいろ部を潰すって話はされてるらしくて、でも先生いろいろ部のことあんまりよく思ってなくてね……それに今見つかったらわたしたちまでゆりと海といっしょに捕まえられる!」

 芽衣部長が校舎の部室がある階を見上げ悔しそうに呟く。
 そして思い知らされた現実に思わず僕は声を漏らしてしまった。

「うそ、だ………」

 世瀬木は悔しそうに舌打ちをし、りのはさっきから顔を見せずに俯いているけれどきっと泣いてるのだろう。

 いくらりのに鈍感と言われつづけた僕だって、先生がいろいろ部をよく思っていないことくらいわかってた。
 だからといってこんなに酷いことするか?と僕は思う。

「………どうすれば」

 どうにかならないのか、と何か助かる方法を考えるけれどこんな緊急事態だからこそ何も思い浮かばない。
 そのとき、ぽつりと世瀬木が呟いた。

「俺らのうち部長と三年女子とりのが先生を説得して一年男子と俺が二年女子と二年男子を助けに行く、とか」

 それをばっちりと聞き取った芽衣部長はこくりと頷くと微笑んだ。
 るいさんも相変わらず目をハートにしつつ、りのもパッと顔を上げる。

「「「「「じゃあその作戦で!」」」」」

 僕とりの、芽衣部長、るいさん、世瀬木と声を揃えてお互いハイタッチを交わす。
 よし、じゃあ早速作戦実行!

   (Q、海が捕まったわけとは?

   りの「そいや海って何で捕まったんだろーね?」
   れん「やっぱ大好物のパンに釣られたとか」
   りの「あー、ありえるっ!メロンパン食べたいとか言ってるもんねえ!」
   芽衣「パンに釣られたってのはめちゃくちゃ正解な気がする…!」
   るい「そうね、反対意見もないようだし」
   りの「うん、じゃあパンに釣られたってことでいっか!」
   全員「さんせーい!!!!」

   A、パンに釣られた)

53ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/03(月) 19:04:32 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

えええ、黒なら是非もらってってください←
段々と黒の扱いに慣れてきた!やったね!

54ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/03(月) 21:36:51 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

 世瀬木の提案によりりの、芽衣部長、るいさんは廃部しないでと先生を説得し僕と世瀬木はゆりと海を助けることにした。
 両チームとも携帯は片手に持っているのが必須条件で、ゆりと海が捕まえられてる場所は僕がよく知っている場所だった。

 ねこのあしあとをたどった道の先にある家―――。

 幼い頃は誰もいなくて、僕に手を差し伸べてくれた子といっしょによく遊んだものだ。
 懐かしい思い出を振り返りながら、無言で道を歩く。
 そのとき、僕がふと思ったことを呟いた。

「りのはとるなよ」

 それに対し世瀬木ははあ?と僕を馬鹿にする様に返した。

「別にとるとかとらないとか俺の勝手じゃん、ていうかお前本気で俺がりのを好きになるとでも思ったか?」

 嘲笑うような馬鹿にするような言い方で更にりのまでもを侮辱するような言葉。
 少しどころじゃなくかなり頭にきてつい怒鳴ってしまう。

「遊びみたいな気持ちで人を好きになるなよ!!!」

 世瀬木が目を見開き、だけど何処か寂しそうな顔をした。
 それで僕は気づく。りのが好きじゃないなんて、僕を安心させる嘘なんだと。

「………ご、めん……」

 何だか僕が悪いような気がしてぽつりと呟くように謝った。
 ごたごたした関係のまま森の中にある小道を歩くと、いつの間にか目の前には小さな家が見えた。

「懐かしい………」

 ぽつり。小さな声で呟くとすぐに家のドアを開ける。
 すると中には―――――

「まい………?」

     × 芽衣side

「先生っ!お願いです、いろいろ部を潰さないで!」

 わたしとるいとりのを代表して、部長としてわたしが先生に頼む。
 元々顧問とかいなったから、えらめの先生にお願いして頭を下げた。でも、

「いや、それは無理だな」

 頭を左右に振って断られる―――
 その次にりのが言った。

「先生、何でいろいろ部を潰すの許可したんですか?りのたちの生活態度はそこまで悪くないですよね?」

「いいや、部長の芽衣は授業中暴言が目立つしるいは服装に問題がある、りのは授業中に前携帯いじってたよな…?ゆりはまあ特に問題は無いが周りに注意しないし海は手遅れだし世瀬木は女子に騒がれすぎ、れんは寝過ぎだろ?」

 たくさんの欠点を言われてうう、と小さくなるわたしたち。
 そして最後、予想通りの一言を言われた。

「とにかく部員全員こなきゃ許可はできない」

 でもそのためにれんたちがいるんだもん、大丈夫だよね!
 職員室を離れてりのの携帯を覗くと、世瀬木からのメールがあった。

 ―――――

 例の家へ着いた。
 ゆりと海は別室にいるようだ。

 そして舞衣とかいう女、れんと何らかの関わりがあるらしい。
 そっちに戻るには少し時間が掛かりそうだよ。

 ―――――

 舞衣……?
 見知らぬ女の名前に皆首を傾げる。
 どうか、どうか悪い人でありませんように。

   (新キャラ登場しちゃったようわあ!)

55ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/04(火) 16:23:10 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

うああ、訂正orz

>>54で芽衣sideに変わったところ、下にいくと「職員室を離れてりのの携帯を覗くと、世瀬木からのメールがあった。」とありますが正しくはこうです

 職員室を離れてりのの携帯を覗くと、黒くんからのメールがあった。

黒を世瀬木呼びしてるのはれんだよ…!←
そこらへん脳内変換お願いしますorzorz

56:2011/10/04(火) 16:30:17 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>貰う事は出来ないよ・・。

私には佑様と言う人が・・←黙

57ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/04(火) 16:37:04 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

 舞衣は保育園の頃からの幼馴染だった。
 けど、家の事情で突然引っ越すことになり、小学一年生になってお別れした。
 何故顔を見ただけでわかるかというと、親同士の仲が良くて僕と舞衣が携帯を持ってから親に頼んでメアドを交換してもらって……写メとか送ってるから。

「うっわ、久し振り舞衣!」

 メールも最近はしてなかった。ていうかする気になれなかった。
 家帰って、眠くないけどせめて体だけでも休めてるから携帯なんて気にしないし。
 久し振りの再会を果たした僕は舞衣と笑いあった。

「久し振り、れん!元気だった?」
「ん、元気だよ。舞衣は?」
「舞衣も元気ー!」

 楽しく騒いでいると、世瀬木に後ろから軽く蹴られ本来の目的を思い出す。
 それで何か関係がありそうな舞衣にそっと尋ねてみた。

「あの、ゆりっていう女の子と海っていう馬鹿っぽい人知らない?」

 その質問に、舞衣は小さく震えながら聞き返す。
 僕の質問には決して答えずに。

「………そのゆりと海って人と、れんは知り合いなの………?」
「知り合いも何も、同じ部活だし」

 いろいろ部という部活名は敢えて出さなかった。
 出して大きな揉め事になったら困るから、でも部活名はと聞かれたら答えるつもりでいる。

「……そ、か…………」
「舞衣………?」

 いつものふざけた感じの明るい笑みが舞衣から消え、心配そうに顔を覗き込むと舞衣は作り笑顔を浮かべた。
 けどしだいにその笑顔は本物へと変わり、明るく発言する。

「気にしないで!ちょっと吃驚しちゃっただけだからー。………で、ゆりちゃんと海くんの話だったよね」

 何に吃驚したのだろうかと考えるがそこまで深く思ってはいなく、話を戻す舞衣についていくのが精一杯だった。
 そして次の瞬間、舞衣に言ってほしくなかった言葉を言われてしまう……



「その二人なら、舞衣が捕まえたよ」

   (Q、何でゆりは捕まったの?

   りの「海が守んなかったから」
   れん「ぼーっとしてるから」
   芽衣「パンに釣られた海を人質にして脅されたから」
   るい「海を守って」

   A、海が守らないしぼーっとしてたしパンに釣られた海を人質にして脅されたし海を守ってたから。)

58ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/05(水) 18:48:09 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「じゃ、じゃあ……りのの携帯にメールした人は?」

 確かメールした奴の一人称は僕だったよな……と少し頭を悩ませると、舞衣がくすりと悪戯っぽい笑みを浮かべて質問に答えた。

「あははっ、あれが舞衣なわけないじゃん?部活仲間だよ!」

 舞衣の発言で関係無いけど一つ思ったことがある。
 舞衣、彼氏いないんだなあってこと。この前メールで彼氏ほしいとかいってきたけど彼氏いないのとか本当だったんだ。

「……お前何部だよ?」

 僕の口から聞こうとしていた言葉を世瀬木に先に言われてしまった。
 けれど本当に舞衣が何部なのかが気になって僕はじっと舞衣を見つめる。

「………バスケ部のマネージャーだよ」

 嗚呼何てことだ僕舞衣のことを男好きかよって思ってしまった!
 でもいつも、いつもそうなんだ。バスケとか野球とかサッカー部のマネやる女子って気に食わない。
 マネ関係に詳しい奴かもしくは足とか肩とか故障してマネくらいしか無理な奴とかいるけど男好きだからとかそういうのは本当嫌。

「……あっそ、で?何でいろいろ部を潰そうとしたんだよ?」

 もうわかってた、理解してたけど受け入れるのがこわかった。
 いろいろ部を潰そうとした一員の中に舞衣が入っているってこと。
 それでもゆりと海を助けられるように少しだけ震えた声で問い掛ける。

「……いろいろ部が、」
「いろいろ部が、何?」

 舞衣が言いたくなさそうに、だけど言いたそうにぼそりと口を開く。
 それを確実に聞き取って焦らすように問い掛けた。

「………いろいろ部がなくなればれんはいろいろ部の部長のこと好きじゃなくなるかなって!」

 …………は?ちょい待ち思考停止。
 きょとんとした瞳で舞衣を見つめるとああもう!といった様子でもう一度言った。

「舞衣はれんが好きなの!でもれんはいろいろ部の部長が好きだからいろいろ部を潰せば部長のこと好きじゃなくなるかなって思ったの!!!」

 う、んと?更に思考停止するんですけど頭の中でちょい整理。
 舞衣は僕のことが好き、で……でも僕は、芽衣部長が好き?はあ?

「あ、あの……舞衣、何か勘違いしてる。僕が好きなのは芽衣部長じゃないよ?」

 この言葉を聞いた瞬間、舞衣がへ?と首を傾げる。
 そして数秒後、やっと理解したのか大声で叫ぶ。

「え、ええええええええええっっっ?!じゃ、じゃあ誰よれんの好きな奴って!」

 ここでりのが好きだと教えるべき?
 そしたらりのが舞衣に何か嫌がらせとかされそうだし……何だよどうしよう!
 ちらりと世瀬木の方を見ると言ってやれというように小さく頷く。うん、言うことに決めた。

「舞衣が引っ越して少ししてから仲良くなった子だよ、りの。同じいろいろ部で……」
「……………りの、って………?」

 僕が軽く説明するがまだ聞き足りないようで更に問いかけてきた。
 そして思わず本当の気持ちを口にする。

「りのが世界一大切な可愛い女の子なんだ」

   (Q、舞衣と芽衣って何か関係あるの?

   りの「へ?ないと思うよ?」
   れん「いや、ないよぜったい」
   芽衣「ないでーす、本人が言うんだしね!」
   るい「わたしもただ衣っていう漢字が同じなだけだと思う」

   A、ないです)

59ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/06(木) 19:20:46 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside) ※舞衣が暴走します、シリアスなんだぜ。

 幼い頃は舞衣が好きだったのかと聞かれると、そんなこともなかった。
 別に幼稚園の頃の恋愛なんて好きの内に入らないし、そもそもそんな感情さえ知らなかったから。
 小学生になって少しずつ周りの人が恋し始めて、でも僕はわからなくて、中学になって付き合い始める人も出てきたけどまだ幼い僕には何もわからなかった。
 高校生になった今、始めて長い間幼馴染だったりのが好きだって気づいたんだ。

 正直もう、違う人を好きになるなんて有り得ない。
 これ以上りのと芽衣部長の泣き顔は見たくない。

 僕はりのと別れればりのは泣くだろう?
 それに芽衣部長だって、りのだから僕とりのが付き合うのを納得してくれたのに別れたりしたらぜったい泣く。

「……もうこれ以上、泣かせたくないんだ」

 話してる内にりのに会いたくなって自然と笑みを零すと、舞衣が笑いながら残酷な言葉を言い放った。

「そう……じゃあそのりのとかいう女、死ねばいーのにね!」

 今、何て?
 リノガシネバイイノニ?りの、が、死ねばいい……?

 僕の頭で理解するのに少し時間が掛かった。
 その間に舞衣はどんどんりのに対しての恨みを叫ぶ。

「舞衣だってりのなんかに負けないくらいずっとずっとれんを思いつづけてた!
 ねえ、れん!れんはりののものじゃないよね………?ならりのといっしょにいないでよ……」

 確かに僕はりののものではない、けどそれはりのも十分に理解してて、お互い大事にし合ってる。
 だからといってりのといっしょにいてはいけないなんて決めつけられないし、まず舞衣に決めつける権利もない。

 頭の中で考えつつも舞衣の言葉を受け止めると、段々と狂ってきたような気がした。

「ねえ、れんは舞衣のもの、でしょ………?」

 力尽きたのかわからないが叫ばずそっと呟く。
 僕の頬に舞衣の手が添えられびくんと肩を揺らすができる限り受け止めると決めたから、そこまでは我慢できた。でも、

「れん、キスしようよ」

 これだけは、ていうかこれ以上先のことは無理。
 ぐい、と舞衣の体を押すと、俯いてそっと謝った。

「ごめん舞衣。それはできなっ?!「舞衣のものなんだから言うこと聞きなさいよ!!!」

 無理矢理顔を上げさせられてまた肩を揺らす。
 舞衣の顔を見たらもう正常じゃないことくらいわかった。
 助けを求めるように世瀬木を見ると、本当に大変なときに助けてやると目線を送られたような気がした。

「………や、めろ」

 きっと舞衣を睨みつけキスされそうになるのを拒否する。
 だけどどうしても狂ってる舞衣を抑えられなくて、一瞬油断したスキに一気に舞衣の顔が近づいてきた。
 もうダメだと思いぎゅっと目を閉じてできるだけ顔を隠すが周りにいたのが舞衣だけじゃなくなったことに気づいた。

「え………?」

 手が押さえつけられたと思ったら舞衣の取り巻きのような人がいて、世瀬木も僕を助けるどころじゃなくなっていた。

「………っま、い!」

 別に泣くところじゃないし悲しくも寂しくもないけどこのままキスするんだと思うとどうしても恐く感じてしまい涙が零れる。
 それをすくいとる様に瞳にキスされた。りのも前キスしたっけな……あれは全然恐くなかった。寧ろ暖かかったのに……

「………ま、い…やめ、てよ………」

 もうダメだとわかってても最後まで否定しつづけるつもりでいる。
 何で舞衣はこんな悪い奴になってしまったの?そう思っていると、唇に何かが触れた。

「…………っ」

 まさか……?

   (うああああ、ぐだぐだorzorz)

60ライナー:2011/10/06(木) 22:02:28 HOST:222-151-086-004.jp.fiberbit.net
ども、勉強休憩がてらにコメントしに来ました、ライナーです^^

うわあぁ……!何だかとても急展開ですね^^;
暴走してますね、ホント……でも積極的は嫌いじゃn((殴

ええー、ではねここさんに定番付いているようなので、恒例のアドバイスを(笑)
この前言い忘れてしまったのですが、主人公以外の視点移動をしていますよね、実はこれは大きなタブーです。
何故かというと、視点移動をすることで誰をベースにしているのかが分からなくなるからです。
視点移動は、主に主人公以外の他のキャラクターの過去や、読み切り番に使われる技ですのでメインストーリーに絡めるのはNGです。
分からない点などございましたら、ドンドン質問されて結構なんで参考にして貰えれば幸いです^^

ではではwww

61ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/07(金) 16:09:41 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>ライナーさま

めちゃくちゃ積極的です(`・ω・´)!←

コメントもアドバイスもわくわくしながら見てます(笑)
確かに視点移動すると書いてるねここでさえも分かりにくくなってきます;
アドバイスありがとうございます^^!
ではお言葉に甘えて分からないことがあったらすぐライナーさまの元へ駆けつけまs((

がんばりますねノ

62:2011/10/07(金) 16:13:00 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
黒様・・どうして貴方に惹かれるのでしょうか・・・。

性格悪そうなのに・・・。←スルーしてくださいw

63ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/07(金) 16:29:28 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「………え?」

 僕の唇に相手のそれらしきものが触れキスしたんだと実感する。
 けれど舞衣のときのように恐くないキスでそっと目を開けるとそこにはりのの姿があった。

「………っ?!り、の………」

 りのはそっと僕から離れると、にこりと微笑んで告げた。

「舞衣さん、わたしがりのです。れんの彼女!」

 キスしたのはりのだと実感したついでにまだりのも餓鬼だということも実感した。
 舞衣に「れんの彼女」という部分を強調して話して誇らしげな表情をしてる。

「………ふうん、そう、貴女が……………」

 もう狂いきってしまった舞衣はいつもの子供らしい明るさとは違う、気の強い態度で呟く。
 そしてその後、僕の方を振り向いてにこりと微笑んだ。

「れんはこんな可愛くない餓鬼っぽい女でいいの?舞衣なられんの言うこと全てを叶えてあげるよ?」

 「全て」という言葉に強く反応した。
 それなら一度付き合って舞衣にもう近づくなと頼めばいいんじゃないかと。

 でも、一度出会って突然突き放されたその絶望的な状況にまた狂ってしまうかもと考えてやめた。
 僕も舞衣に微笑み返し、だけどそっとりのに近づく。

「僕はりのしか愛せないから」

 彼女をこんなに狂わせてしまったのは僕なのに、慰めることもできなくてごめんね。

   (海「いつでよっかなあ……」
   ゆり「うーん、そこにれんくんとりのちゃんいるよねえ?」
   海「ついでに世瀬木くんも……」
   ゆり「話はよく聞こえないんだけど……」
   海「いやだからこそ出にくいんだよねえ……」

   いつ別室から出ようか迷うゆりと海(´・ω・`))

64ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/07(金) 17:41:32 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

うわあ、今のところ黒活躍してないやww
ごめんね←

いつか黒の恋愛編でもやるよ!
そして性格悪いのは事実www

65:2011/10/07(金) 18:06:39 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>おお!!!

期待してるぜぃww

超ドSじゃね?

66ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/07(金) 19:59:01 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「そんなに慰めてほしいんなら俺が慰めてやろうか?餓鬼」

 舞衣を馬鹿にするように世瀬木が笑みを浮かべる。
 悪魔が微笑んだような最悪な笑みをね。

「………慰めてくれるの?」

 舞衣がぽそりと呟いて、世瀬木に騙されてしまうんじゃないかと不安になった。
 けどここで舞衣を止めたら世瀬木の言葉が無駄になってしまうと思い黙った。

「ああ、慰めてやるよ。可哀想なお姫様のためにね」

 嘘吐け、と心の中で小さく呟く。
 そして完全に世瀬木の思惑通りになった舞衣に馬鹿だなあと気づかれないようにこそりと溜息を吐いた。

「……慰めて、慰めてよ………舞衣は愛されたいだけなの!愛してくれるのなら誰でもいいわ……」

 僕から見たらただ世瀬木は演技をしているだけ。
 けれど舞衣から見たら自分を愛してくれる王子様なのかつい本音を漏らした。
 でも突き落とされる。世瀬木の王子様というイメージでさえなくなってしまった。

「馬鹿じゃねえの、アンタなんか愛せないしまず好きになるわけない。
 つーかお前は愛してくれんなら誰でもいいんだろ?何でさっきれんにキスしようとしたんだよ?」

 世瀬木の言葉に違和感があると思ったら、初めて僕のことをれんと呼んでくれたからだった。
 少し嬉しさを感じながらも舞衣の答えが気になったからじっと舞衣を見つめる。

「………愛されたい………愛されたいのに、貴方でさえ愛してくれないのね……
 れんにキスしたのはね、れんなら舞衣を愛してくれると思ったから……でもダメだった。人生そんなに甘くはないものね」

 段々落ち着いてきたのか寂しげな涙を流しつつも小さいかすれた声で話す。
 けれど最後、世瀬木が本当の悪魔になりそうなくらい最悪なことを言い放った。

「アンタを愛せる人なんていねえよ」

 きっと世瀬木は今の舞衣は愛せないと言いたいらしいがオブラートに包むということを知らないのかストレートに発言する。
 舞衣はもう気にしてないようで力無く頷いた。

 そのとき、ガタンッと大きめの音のあとに隠し扉があったのかそこが開き、その中からゆりと海が出てきた。

「え、と……今出てきていいタイミングだった?」
「いやタイミングとしては悪かった」

 ゆりの問い掛けに素早く答えると苦笑する。
 とりあえずここから抜け出さないと…と思い舞衣に告げた。

「あの、さ……これからも幼馴染として仲良くしてかないかな……
 彼女にはなれないけどいちばんの女友達にならなれる」

 僕がにこりと微笑むと、舞衣も満面の笑みを浮かべて頷いた。

「よろしく、おねがいします……!」

 よかったと安堵の溜息を吐き別れを告げると懐かしい家の去っていった。

 ―――僕に手を差し伸べたのはだれなんだろう……?―――

   (海「で、でれた……!」
   ゆり「け、けどタイミングよくなかったみたいだね……」
   海「まあおわったことはいいんだよ……いい、んだよ…ね」
   ゆり「た、たぶんね……いいよねきっと……」

   別室から出るタイミングが悪かったと気にする二人)

67ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/07(金) 20:00:29 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

>>66は黒メインっていうか黒のドSっぷりを目立たせてみたよーww
燐の言う通り超ドSですが←

68:2011/10/07(金) 20:04:25 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>ドSなキャラは苦手やなw

うん←殴

いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!


後で読みますw

69ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/08(土) 06:40:28 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

残念、元々ドSキャラとして作ったからねーww
うん(`・ω・´)!←

70ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/08(土) 06:49:41 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

 ▼キャラクター紹介 ※これからの恋愛についてゆりと海のところはネタバレ有かも。

 新キャラが増えたので再び!
 今回は誰が誰を好きとかそういう関係もパパッと書きたいなーと。
 性格等の説明は新キャラのみです。

れん(以前芽衣と付き合っていたが別れ、今はりのと付き合っている)
りの(小さい頃かられんを想いつづけ、その恋が実り今はれんと付き合っている)
芽衣(以前れんと付き合っていたがりのが好きだからと振られる。けれどまだこそりとれんに思いを寄せている)
ゆり(海が好きとかそういう疑惑も流れてる)
海(りのに猛アタックしたがれんと付き合っているので諦める。りのが本気で好きかわからないけれどとにかく今はゆりが好き)
るい(新入部員の黒に猛アタック中。ベタ惚れ)

   〜ここから新キャラ〜

世瀬木黒(せせらぎくろ / 高校三年生 18歳 / かなりのドSでりのが好き。れんとはライバル / 一人称は俺 )
舞衣(まい / 高校一年生 16歳 / 普段は無邪気で明るい性格だけど狂うと積極的な子に。れんと黒が好き / 一人称は舞衣)

 ▲驚きなことに舞衣が黒を好きになったっていうねw
  舞衣編での黒が気になっていたみたいな設定です。


 うあ、わかりにくいかも…
 まあ…キャラクターがわからなくなったら参考にしてくださいなノ

 それではつづきがんばります!

71ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/08(土) 16:59:32 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「皆無事で良かったね!」

 ついさっきまで捕まえられてたというのに何事も無かったかのようににこにこと微笑みゆりが言う。
 まあ、これはゆりの言う通りかもしれないと考え僕も微笑み返し頷いた。

「……ところで今、芽衣部長とるいさんは?」

 二人の様子が突然気になり始めてりのの方を向く―――と、そこには俯いてぼーっとしてるりのの姿があった。
 僕はただ皆助かって安心してるのかなとかそれくらいにしか考えずに苦笑する。

「……りの?聞いてる?りの」

 何度がりのの名前を呼ぶと、パッと顔を上げてあわてて答えた。

「え、あ!ごめんね、何の話しだったっけ?」
「んと、芽衣部長とるいさんはどうしたのかって話し」

 よかった、いつものりのだ。
 そう思ったあとにこりと微笑むと質問の内容を再び繰り返す。

「ん、ああー、学校の校庭で待ってるよ」

 危ない目に遭ってなければいいのだけれど……
 あの二人のことだから大丈夫。……じゃなさそう。

「早く帰ろう!」

 僕がちょっと速めに足を進めると、りのが何か話そうとする。
 けれどふるふると首を左右に振りまた俯いてしまった。

「………っ、なんでも、ない………」

     × 次レスにつづく。
 本文長すぎでエラーがでたので;

72名無しさん:2011/10/08(土) 16:59:48 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp
「おっそーい、れんくんたち!」

 学校に着いてすぐ、芽衣部長とるいさんがぶんぶん手を振ってきた。
 廃部されるところだったっていうのに芽衣部長たちの態度は明るい。

「あのね!いろいろ部が廃部されなくて済みそうなの!」

 え?済むじゃなくて「済みそう」?
 黒幕は倒したっつうか解決したはずなのに………

「それがねえ、解決したはいいけどアンタらの生活態度が問題だって。
 るいは制服好き勝手着てるしゆりはいいんだけど海といっしょにたまにふざけるし海は手遅れだしれんは授業中寝るしりのは授業中携帯弄るし!黒くんはまあ、かっこよすぎで女子に騒がれるってのがしょうがないけどさあ……」

「芽衣は暴言おおすぎだしね」

 芽衣部長が敢えて自分の悪いところだけ言わずに欠点を述べていくが、最後にさらりとるいさんが微笑んで芽衣部長の欠点を言い放った。
 とにかくそれが問題で廃部しそうってこと?なら……

「それなら直すしかないっしょ」

 全員の意見が一致して、直ぐ様職員室へ向かった。

     ×

「先生、わたし……その、授業中の暴言とか気をつけます!」
「わたしは制服、規則を破らないように確り着るわ」
「わたし、授業中に海なんか相手にするの止めます!」
「僕は手遅れだけどこれから取り戻すためにがんばりますよーだ」
「僕、授業中寝ないように気をつけます」
「俺は女子を黙らせればいいのか?」

 芽衣部長、るいさん、ゆり、海、僕、世瀬木の順番で言う。
 残りはりのだけ。けれどりのはずっと俯いたまま黙り込んでいる。

「おい、りの」

 肘でつんつん、とりのをつつくとりのがパッと顔を上げて小さな声で言う。

「え、えと……りのは授業中携帯弄るのやめます」

 全員の意気込みを聞いたあと、先生がこくりと頷く。
 そして最近でいちばん嬉しいかもしれない言葉を僕らに告げた。

「うむ、それだけ頑張るというのならば信じよう。
 ただしこれからそのような校則に反する行動があった場合は他の生徒より厳しく指導するから覚えているように」

「「「「「やったあああああああああああああ!!!!!」」」」」

 僕と芽衣部長とゆりとるいさんと海が大声で喜ぶ。
 世瀬木は柄じゃないからかそんなに喜びはしなかったがるいさんたちとハイタッチを交わしていた。

 りのはまた、俯いてしまった―――――

     ×

「さあてっ、今日の活動はどうしよっか!……とその前に、りのいなくね?」

 次の日、芽衣部長がいつも以上に明るく部室内で話す。いや、叫ぶ。
 そして部員の顔を見回すと、りのの姿が無いことに気づいたらしくきょとんと首を傾げる。

「そういえば昨日から体調悪そうだったというか何か……とにかく元気では無さそうだった!」

 僕が軽く説明すると、ふうんとつまらなさそうに芽衣部長が呟いた。
 けれどそのあとピンときたのか、また大声で話す。いや、叫ぶ。

「そーだ!今日はりの元気出せよ作戦の準備をしましょーう!」

 ああもう何でこの部長は全部思いつきで行動するんだ!
 全員そう思ったのか世瀬木をのぞく部員が声を揃えて問い掛ける。

「「「「新入部員歓迎会は?!」」」」

「……あ、わすれてた………
 で、でも!黒くんには悪いけどりのが……」

「ああ、俺は別にいいよ」

 ちょっとごだごだしつつも、今日の活動が決まったのであった。

   (ごたごたしすぎだろっていう)

73ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/08(土) 17:00:30 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

うわあ、ごめんなさい!
>>72、名前みすです;

74ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/08(土) 17:29:33 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「……まあ、世瀬木がいいって言うんならいいんじゃね?」

 適当な感じで僕が発言すると、皆もうんうん頷き「りの元気出せよ作戦」(芽衣部長が勝手に決めた)の話し合いが始まった。
 まずは芽衣部長の意見、珍しくまとも。

「んとねー、りのが元気になるようになんだから、りのの好きなことをした方がいいと思いまーす」
「ならさ、パンをプレゼンとしたら「黙れ海!」

 パンが大好物の海は相変わらず馬鹿な発言をしてゆりに怒鳴られる。
 でも食べ物ってのは案外いいかも!

「そういえばさ、前二人で街の方のレストラン行ったとき、そこのデザートで苺とバナナとチョコブラウニーとバニラのアイスが2こあって、その下にコーンフレークがあるパフェ食べたんだけど、あれめっちゃ気に入ってた」

 頭の中でそのパフェを思い浮かべると食べたくなってきた。
 そこでゆりが提案をする。

「あ、じゃあさー!今日の放課後皆で食べに行こうよ!そしてどうやって作ってるかとか調べて今度皆でつくらない?」

「「「「「「さんせーい!!!!!!」」」」」」

 おお、珍しく世瀬木も言った!
 まあ、りののことだもんな………くそう、何か妬ける。

 ん……………妬ける?
 そういえばりの、舞衣と僕がキスしそうになったりしてどう思ったのかな。

 もしかして、そのことが気になって考えすぎて具合悪くしちゃった、とか。
 ありえる…………

   (舞衣「えっ、舞衣のせい?!」
   れん「いや、多分そうだけどまあ多分だし気にしないで……!」)

75ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/09(日) 12:32:53 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「おっいしーいっっっ!!!」

 りの元気出せよ作戦の準備として、放課後の活動をしている。
 活動というか……とにかくレストランで苺バナナパフェ(芽衣部長がつけた)を食べている。
 で、大声でおいしいと言う…いや叫ぶのは芽衣部長。

「おいしいけどメロンパンの方が僕は好「うっせえ黙れ」

 海にツッコミをいれたのはゆりじゃなく今日は僕!
 そしてゆりがにこにこ微笑みながら褒めてくれた。

「おお、えらいえらい!れんくんも馬鹿海の扱い方に慣れてきたね」
「いやいや……ゆりに比べればまだまだだよ」

 お互いのやり取りを見て世瀬木に呆れられたような表情をされたがキニシナイ。
 でも本当にパフェおいしいなー。

「ごちそーさまでしたあっ!」

 全員が早々と食べ終わるとあることに気づいた。

「ざ、材料メモしてなーい!」

 僕の叫びにびくりと肩を揺らす皆。
 でも一人冷静な世瀬木がいて、紙を渡してきた。

「これに全部メモっといたから」

 す、すっごい助かるけどこんなことしたらるいさんが……

「きゃああああっ、世瀬木くんかっこいいわ!」

 ほら、やっぱり……
 唯一まともなるいさんがこんなになったらダメなんだって!
 も、もうとにかく……

「今日は解散っ!明日つくろう!」

 よし、帰ろう。

   (うあ、行動とか表情が全然ない、ごめんなさいorz
    別掲示板で小説書きすぎて頭が回らなくなったんですorz)

76:2011/10/09(日) 16:03:18 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
黒様ぁぁぁぁぁ!!!!


私は貴方に一生着いて行きます!!!!!

77ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/09(日) 16:25:13 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

 一人、しいんと静まり返る帰り道。
 いつもならりのがいるけど、今日はいないから……物足りない感じがする。

「(りのの家、寄ってこうかな………)」

 熱でも出してたら心配だし、と考えたあと僕の家のすぐ隣にある家のチャイムを鳴らした。
 ピンポーン、とまるでクイズが正解したような音が流れたあと、りののお母さんが出てくる。

「あられんくん!どうしたの?こんな時間に………」

 いやいやりのに会う以外用事あるわけないですから。
 こんなところで軽く人見知りが発動してしまいちょっとおどおどした感じで問い掛ける。

「その……りの、何で今日学校休んだか、とか……気になって………よければ教えてくれませんか?」

 するとりののお母さんは一瞬どころじゃなく数秒固まった。
 どうやら理解できていないようだったが、首を傾げて答えてきた。

「ええと……今日りのならちゃんと学校へ行ったはずよ……?」
「え、でも学校にはきてませんでしたし、」

 何処へ行ってしまったの?
 りの………!

 突然不安になってりののお母さんが話し出そうとしているというのに何処かへと走り出した。
 勘だけど、街中らへんにいるような気がして。

     ×

 いろいろ部部員を全員集めた。
 人数はおおい方が早く見つかるかなって思って。

 芽衣部長とるいさんチーム、ゆりと海チーム、僕と世瀬木チームで探し始めた。
 見つかった場合は携帯に連絡して解散ということで夜の街中を走り出す。

「りのっ………!!!」

 息切れしながらも懸命にりのの姿を探すがそれは何処にもなく、不安と寂しさが一気に込み上げてくる。
 ふと、瞳からは涙を零した。けれどそれも気にせずにただただ走った。そして突然世瀬木が止まる。

「……見つかった?じゃあ解散しても、」
「待って!……ゆり?!今どこ?!」

 ゆりからの連絡だったようで世瀬木の携帯を奪い取ると焦りつつもゆりの名前を呼んだ。

「れ、れんくん?!よかったあ、あのね、りのちゃんの様子がおかしい…ような気がするから…○×の前まできて!」

 その言葉と同時に電話が切れた。
 世瀬木に携帯を返すと無我夢中で走りつづける。それに世瀬木もついてきた。

     ×

「りのっ!」

 ベンチに座るりのとゆりと海の姿を見つけ名前を呼ぶ。
 するとゆりがよかった、と表情を明るくさせて言った。

「わたしと海は帰るね、りのちゃんをよろしく」

 こくりと頷くとりのの表情を見た。
 無表情だけど何か切なそうな表情、見たことのない表情……

「り、「さわんないで………」

 りの、と名前を呼ぼうとしたらりのの口から驚きの言葉が零れる。
 聞き間違いかと思ったけど、どうやら本気のようだ。

「りの、どうしたの………?」
「だめだよ……りのにさわっちゃだめ………りのみたいなひどいやつにさわったられんまで………」

 れんまで、そのつづきが聞きたかったけれどまるでシャットダウンしてしまうようにりのが眠りに落ちた。
 触るなと言われたけれど無理だ、と思い抱き上げると駅の方まで行った。
 駅は世瀬木と違うから、りのが起きないようにこそりと別れを告げて。

「じゃあね」
「ああ、明日な」

   (海「一発変換★ターイムッ!ねこのあしあとのキャラの名前を全て一発変換するよ!(必ず一発変換しなきゃいけないから平仮名は無理な人もいる)」

   蓮 梨乃 芽衣 るい ゆり 海 舞衣 せせらぎ黒

   ……蓮と梨乃とせせらぎ黒が!←)

78ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/09(日) 16:26:51 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

どうした燐ww

79:2011/10/09(日) 16:29:01 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>黒様がカッコエエと思って・・(p_-)

もうアカンわ・・・

うん←

黒様ぁぁぁぁぁぁぁ\(゜ロ\)(/ロ゜)/

80ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/09(日) 16:48:58 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

そんなにかっこよくないよおおおおおっ゚(゚´Д`゚)゚←
てゆうか相変わらず黒様なんだねww

81:2011/10/09(日) 16:53:46 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>そうなんだよ(^^♪

それしか呼び名がないからさ・・・(p_-)

黒様は断然カッコエエですw

はい^m^

82ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/09(日) 17:28:02 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「りの見つかりました。けどあんま体調良くなさそうなので明日学校これるかどうか……」
「れんくんありがとう。明日の朝一度家に寄ってもらえないかしら?」
「あ、はい……」

 抱きかかえられたりのを見てりののお母さんは吃驚したようだが、いつもの穏やかな調子に戻るとにこにこ微笑み話し始めた。
 それに対しえ、と思いつつもりのの為だからと明日りのの家に寄ることを決めるが、正直りのに追い返されないか不安だった。

     ×

 次の日の朝、りののお母さんと約束した通りりのの家に寄った。
 またクイズに正解するようなピンポーンという音とともにりののお母さんが出てくる。

「あの、あまり体調悪いようでもないし行かせてみることにしたんだけど……何かあったら連絡ちょうだいね」

 連絡ちょうだいね、という言葉に僕はりののお母さんの子供かよと思った。
 けれど体調も悪くなさそうだしよかったと微笑む。

「ほらりの、れんくんよ!学校行きなさい」
「……………っ、れん……?え、えと…先行ってて!後から行く!」

 りのの家の中で乱暴に部屋のドアを閉める音とりのの声が聞こえてどうしたのだろうと不思議に思う。
 けれどまあ昨日より元気そうでよかった。

「じゃあ、学校でね」

 軽く微笑むとりのの家の前を去っていった。

     ×

 部室、朝の部活の時間。
 まあ後から遅れていくと言ったりのも無事学校にきてよかったと思う。けどね?

「りの元気出せよ作戦は中止ーっっっ!」

 芽衣部長が言う。いや、叫ぶ。
 もうりのがいる場で中止とか言ったから本当に中止なんだろうなと思った。
 けどりのは何も反応してこない。今日もぼーっとしてる。

「……り、りの?どうしたの、最近ぼーっとしてるけど……」
「え?!あ、ううん、何も………気にしないで!」

 気にしないでって言われても気になるよ……
 それに触ろうとすると突然避けてきたりするし、何だよもう。

「何か最近りのおかしいって!それに何で僕りのに触っちゃダメなの?!そんなの僕の勝手じゃんか!」

 思いが全部口から出てきて本音が炸裂する中、りのはくすりと冷静に微笑んだ。

「おかしくないよ、れんの勘違い。それに触っちゃダメなんて言ってないよ?」

 やっぱり様子が違うりのに部員皆え?と驚いたような表情をしている。
 そこで僕も冷静さを取り戻すとにこりと笑顔を浮かべて問い掛けた。

「ふうん………あ、じゃあさ、今ここでキスしようよ?」

 きっとりのは断るだろうね。
 まありのの行動は思ったとおりで、苦笑を作りながら断ってきた。

「えー、ここでじゃ恥ずかしいよ。皆いるもん」
「なら違う場所でする?」

 ずっとふるふると首を左右に振るりのに段々苛立ってきた。
 そこでついぎゅっと抱きしめようとしたが、

「いやっ……………!」

 バッチリ断られてりのが寄けてきた。
 もう何でかわかんないよ。

「りの……もう僕のこと好きじゃない?なら別れようよ」
「え、あ………違う!ちがう、の……」

 りのが何かを必死に否定してくる。
 それに対し僕は意地悪っぽく言った。

「何が違うの?」

「…………っ、れんにさわんないでっていったのもっ……きらいだからとかじゃないの………
 でもなんか……りのはれんのまわりのおんなのこにしっとしてばっかりで………じぶんがいやになってきて……」

 僕は今まで世瀬木とかに妬いてたけど、りのはそんなんじゃなく本当に僕を大事に思って妬いてくれたんだなって思う。
 けど僕ときたらりのみたいに自分が嫌になるほど妬いてないし、そんな僕と付き合ってるりのが段々可哀想に思えてきた。

「……りの、別れよっか」

   (つづく)

83ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/09(日) 17:29:41 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

うん、まあ書いてる側としては嬉しいです(`・ω・´)!←
いつか本当に黒の恋愛編もやらなきゃいけないっていう。
でも今は出来そうにないっていう……・!((

84:2011/10/09(日) 17:58:02 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>そかそかw

ドSでもエエよw

うんw←

私の本命もドSみたいなもんやしww

黒様の恋愛編頑張れ^m^

85ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/10(月) 09:18:58 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

じゃあまさか燐はMだったr((殴
黒はりののこと好きだしりのはれんが好きだしるいは黒のこと好きだしどうしようっていう←

86ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/10(月) 09:50:00 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

 別れようと告げた瞬間正直すごく後悔した。
 そしてりのの答えを聞いたあと、もっと後悔した。

「………うん」

 別れようなんて言わなければよかった。
 もっとりのを大事にすればよかった。

 頭の中でぐるぐるぐるぐる、ずっと後悔してるところにゆりが口出ししてきた。

「ちょ、ちょっと待ってよ!れんくん何で別れようなんて言ったの?!」

 少しだけ安心した。
 ゆりたちのお陰で別れずに済むかもしれないという希望が見えて。
 ゆりの質問に対し弱気に答える。こういうときに限って強気になれない……

「……僕は、りのみたいに…泣くほど嫉妬とかしてなくて、でも……りのは泣くほど僕のことを思ってくれてて、…何か失礼かなって思ったから……」

 嗚呼、僕って馬鹿だなあ。
 話してるうちに自分が言い訳とか屁理屈しか言ってないように思えてきた。
 まあこれはゆりにもそう聞こえたようでゆりが完全に怒ってる。

「じゃあれんくんはりのちゃんのこと好きじゃないっていうの?!」

 ゆりの目からぽろりと涙がこぼれ落ちた。
 こんなに僕たちのことを心配してくれてるんだなって嬉しくなる。
 けど今はそんなこと考えてる場合じゃなく、さっきよりは強気に言い放った。

「そんなの……好きに決まってるじゃんか!」

 僕の答えを聞いて少し落ち着いたのか、ゆりが微笑む。
 そして僕の別れようって言った考えを取り消してくれた。

「そんなに好きなら別れる必要なんてないじゃない?
 りのちゃんの方はどうなの?れんくんのこと好き?」

 ゆりの質問にりのは俯きながらも頬を赤らめて頷く。

「す、き………」

 ぼそりと好きと呟いたあと、付け足すようにちょっと大きな声で言った。

「………好き、だかられんと別れたくないよ……っ!」

 僕だって、と少し涙ぐむとりのにそっと抱きついた。
 それに対しゆりはにこにこと満足気に微笑みながら告げる。

「いくられんくんが失礼かなー、とか感じててもお互い好きなら別れる必要なんてないでしょ?
 好きなら付き合う、嫌いなら別れる!こういう考えじゃなきゃ二人はお互い大好きなのに別れることになっちゃうよ!」

 ありがとうと心の中で叫ぶとぎゅうっと力強くりのを抱きしめた。
 そしてついでにとでも言うようにゆりが微笑む。

「るいちゃんと芽衣ちゃんと黒くん!片思い中でも好きなら好きで頑張ってね!諦めちゃダメだよ?」

 その話しに対して真っ先に頷いたのは世瀬木だった。
 それで僕も世瀬木にとられないようにとより強くりのを抱きしめる。いい加減苦しそうだったけど。

「ところで、ゆりちゃんと海の方はどうなの?」

 るいさんがにっこにこ悪戯っ子のような笑みを浮かべて聞いた。
 ゆりはぼおっと顔を真っ赤にさせて、海はめずらしくめっちゃ真剣な顔をして告げる。

「僕はゆりのこと、好きだよ」

   (れん「なんかさ、海に真剣な顔って似合わないよね」
   りの「かっこいいんだけどねえー……」
   れん「かっこいい?(む、)」
   りの「え、えと……れんがいちばん好きだから気にしないでね!」
   れん「当たり前、」)

87:2011/10/10(月) 10:58:05 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>うんwここではそやけどねw

リアではSって言われるなw

88ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/10(月) 13:53:03 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

ああ、リアではものすごいSそうな雰囲気w

89:2011/10/10(月) 13:54:38 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>リア友にめっちゃ言われるよw

ドSドSってww

私はそんな自覚ないんだけどなw←

90ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/10(月) 16:23:02 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

いやだってドSっぽいもん←
よかったね、黒とおそろry((殴

91ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/10(月) 16:52:57 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

 ゆりがめずらしく頬どころか顔を赤くさせている。
 正直僕も…っていうかたぶん部員全員ゆりと海の恋の行方は気になってたんじゃないかな。

 るいさんが悪戯っ子のような笑みを浮かべるが相変わらず海はまじめーな顔をしていて、それをわくわく見る僕たち。
 そしてついに、ゆりがぼそりとちいさな声で言い放った。

「………べ、べつにっ……わたしは海のこと好きじゃないし………っ!」

 は………?
 皆めちゃくちゃ固まる。

 そして咄嗟に口を開いたのは海だった。
 寂しそうな切なそうな苦笑を浮かべて呟く。

「そっか……そうだよね。変なこと言ってごめんな」

 きっと後悔して泣いているだろうゆりの頭をぽんぽんと二回ほど叩いて海が部室から去っていった。
 部室のドアが閉まるとるいさんが叫ぶように言った。

「何で好きじゃないなんてっ………!」
「何でだろうね……本当は大好きなのにね」

 ゆりが無理にくすりと笑うと何故か胸がぎゅうっと締めつけられた。
 人のことなのに放っておけない気持ちがちょっとわかった気がする。

「いいよ、言っちゃったものは取り消せないし。
 海じゃない人を好きになれば済むことでしょ?それならわたしがんばるから!」

 何でそんな無茶をするのかと言いたくなる。
 けど今まで散々アドバイスしてもらってきたから言えるに言えなくて、ダメだな僕とか心から思う。

「………め、迷惑掛けてごめんね皆!」

 ゆりが必死に笑顔を作る。けど段々いらついてきたのかるいさんが言い放った。

「迷惑だわ!今まで相談してきた相手が自分のことになるとこんなに弱いだなんて…人の相談受けるより自分のことを頑張ればどう?!」

 キツい言い方だなと思う。
 けどこう言わなきゃゆりの為にならないんだとも思う。
 そしてふにゃ、とゆりが表情を緩めて思いっ切り泣き出す、直前に顔を見せないように去っていってしまった。

「ごめ、頭冷やしてくる………」

 何だよ、もう。

「……泣き顔くらい見せればいーのに」

   (新キャラが登場しそうででも登場させるとごっちゃになるから嫌でどうすればっていう)

92:2011/10/10(月) 17:15:03 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
新キャラか・・w

出しちゃえば?

でも、登場人物多すぎてもアカンしな・・・。

うーん。どうしよっかw

おっ!!

ドSっぽいすかw←何照れてるんだw

そやねんw黒様とオソロやし・・\(^o^)/

にゃはははww

93ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/10(月) 17:34:01 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

▼雑談ターイム!((氏
 ×雑談タイム ○考えようタイム

 タイムのタイトルのセンスの無さは気にしたら負けです。
 今回ねこのあしあとで登場人物多過ぎるかなとか思ったので前作のゆうぐれカフェと登場人物を比べてみた。

 <ねこのあしあと>(ねこのあしあとって打つときねこのあちあとと打ってしまった馬鹿ww)
 れん、りの、芽衣、るい、ゆり、海、黒、舞衣

 <ゆうぐれカフェ>(覚えてるかなあww)
 羽花、祐斗、ゆうぐれ、恭汰、幸、Lan、のん、ライア、チョコ、里桜、良

 おお、結構多かった!
 そして羽花とか馬路懐かしいです泣けてくる(´;ω;`)

 できれば消してほしくないけどいつかは消えてしまうものなので今のうちに自分の掲示板とかにゆうぐれカフェ載せておこうかなとか。
 めちゃくちゃ考えてます、だって悲しいorzorz

 そして考えがまとまった、新キャラ登場させますすみませんorz
 ごちゃごちゃになるかもしれませんがそれを承知して見てくれる方は見てくださいm(_ _)m

 よろしくおねがいします。

94ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/10(月) 17:47:25 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × ゆりside) ※途中シリアスかもしれません;

 ごめんね、ごめんなさい。
 わたしはとっても大事な人を傷つけてしまいました。
 嗚呼、神様。できることなら時間を戻してください。

     ×

「…………うわあああああんっ……!!!」

 皆に迷惑掛けないようにって思ってたのにるいちゃんい思いっ切り迷惑って言われちゃった。
 けどそれも仕方無いと思うと何故か心がじんわりしてきて涙が溢れてきた。
 皆に涙を見せたくなくて部室を飛び出して、立ち入り禁止になってたはずの屋上ならバレないかなとか思って誰にも気づかれないようこそりと入る。

 もう秋になりかけた風が枯葉といっしょに流れてきて、それが頬に伝う涙を冷たくさせる。
 できることならこのまま飛び降りたいとも思った。

 ………飛び降りる?それは良い考えなんじゃないかなあ。
 だってわたしが死んでも誰も悲しまないじゃない。

 屋上のフェンスをそっと掴み、軽く力をいれた。
 相変わらず頬には涙が伝って、風が冷たくて、もう何か後ろから誰か刺してくれればいいのに!とか思ったりしちゃう。

 わたしなんかどうせ迷惑な子だった、昔っから。
 人の相談は受けるくせに自分のことは何にもできなくて、ダメな子とか大人子供構わず言われつづけて。
 けどそんな暗い世界を変えてくれたのは海だった。

 いっしょにあそぼーよって、無邪気な馬鹿っぽい笑顔を浮かべて手を差し出してくれた。
 わたしに手を差し出してくれた海がとっても大好きだった。

「かっ、いぃ……………」

 涙で声が震える。
 本当に殺してほしくなってきた。

 早く、早く………
 段々と自分で自分を急かすようになってきて、勢いでフェンスを飛び越えてしまった。

 そう、あとここから飛び降りればわたしは死ねるんだよ?
 ほらほら早く、急がなきゃ誰かきちゃうよ!

「ば、い……ばいっ!」

 ガシャンッッ!!!!!

 さようなら、皆。

   (うわあ、シリアスごめんなさいorzorz
   そしてゆりの気持ちを書くために目線を変えてしまいましたがごっちゃになりませんでしたか?
   いちばん気をつけなきゃいけないところだったのですがどうしても…と思って勢いで書いてしまいました。)

95ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/10(月) 18:07:58 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

黒とおそろいおめでとう←
キャラ増やすことになりましたえへへ!((殴

96ライナー:2011/10/10(月) 18:24:00 HOST:222-151-086-003.jp.fiberbit.net
コメント失礼します、ライナーです^^

新キャラですか、おめでとうございます!
ちなみに……こんな事言ってしまってはいけないとは思うんですが、新キャラって主要メンバーですか?
主要メンバーとして入れるなら、今のメンバーの誰か一人を抜いた方が無難だと思います^^;
何故かというと、長編小説での一般限界人数が8人だからです。
ねここさんの小説は面白いと思うので、キャラクターを沢山覚えてくれる人は多いと思うのですが、8人を超えるとどうしてもキャラの個性が深く掘り下げられず、どれも薄いキャラクターになってしまうのです。
ですので、漫画などでも出で来る「たまに出たり、必要とされたときだけに登場するキャラクター」を分けると良いです。
これを俗に言う「サブキャラ」という奴ですね。
参考にして貰えると有り難いです。
それと、こういうときに頼って下さいよ!僕の出来ることなら何でもお教えするので!(^w^)>
ではではwww

97ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/10(月) 18:53:54 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>ライナーさま

主要メンバーというかちょこちょここ登場する予定なのでどっちかというとサブキャラに入るかもしれません(´・ω・)
でもいろいろ考えるとキャラが増えるたびまずねここの頭が大変になったり問題点があるので今回はやめようかなとかそういうことも考えてます←

うあ、何か考えてるうちにキャラいれない方がいいなとか思えてきました(´・ω・)
すっごくわかりやすい説明ありがとうございます^^!

なるほどこういうときに…!←
次キャラ増やそうか迷ったときは真っ先にライナーさまの元へ駆けつけます(笑)

二回目になりますがありがとうございました!

98ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/10(月) 18:57:24 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

 ▼ということで、←

 えと、新キャラは後に回すか出さないかどちらかになりそうです(´・ω・)
 一度出したら結構ストーリーに関わってきそうなキャラになりそうなのでそこらへんはネタバレになりますが黒に任せようかなと!
 ぐだぐだですが生暖かい目で見てくれると嬉しいです、泣いて喜ぶ(´;ω;`)

99ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/10(月) 19:33:11 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × ゆりside)

「きゃああああああっっっ!!!!!」

 体がふわりと宙に舞い、ジェットコースターで落ちるようなそんな速度で落下していった。
 思わず声を漏らし嗚呼、わたし死ぬんだと思ったそのとき!

「ゆ、りっ………!!!」

 黒くんの声が聞こえて、その声といっしょに手首が掴まれた。
 宙ぶらりんの状態になるけどそれを引っ張ってくれて、何とか屋上に戻れた。

 安心したのか恐いと感じたのかぶわあっと涙が溢れ出す。

「う、わあああああああああんっっ、」

 それを黒くんがそっと抱きしめながら見守っててくれて、死のうとか考えてたわたしが馬鹿みたいに思えた。
 しばらくわたしが泣きつづけて、落ち着いたかなってときに黒くんが問い掛ける。

「………どうして飛び降りようとした?」

 答えようと思ったけど答えたら嫌われるかもしれないとかまた迷惑って思われるかもしれないって心配になってきた。
 くすんと半泣きになりながら黙っていると黒くんがわたしの頭を撫でながら軽く微笑んだ。

「大丈夫だから、嫌いになんかならないし迷惑でもないから言ってみな?」
 
 この黒くんの言葉に不安さとかが一気に吹っ飛んでいった。
 そして本音を全部話すと黒くんがそっかとちいさく頷いてくれて、その一つ一つの行為にどきどきしてるわたしがいた。

「……少なくとも俺はゆりにいてほしいと思ってるし迷惑とか感じたこともないから死ぬなよ……な」

 一瞬嘘だと思った。
 黒くんの口からこんな甘い言葉出てくるはずないと。
 だけど本当だと知って嬉しくなった。

「ありがと!」

 ねえるいちゃん、わたしは反省しました。
 海を振ってしまってごめんなさい。
 でもわたしの好きな人は変わってしまったかもしれない。

 黒くん、に………。

「授業とか面倒臭いから俺抜け出すけど、ゆりは?」

 相変わらず冷静な態度に戻るとわたしに問い掛けてきた。
 何かさっきからどきどきして、だけどいっしょにいたくて黒くんもサボるなら、と思って悪戯っぽく微笑むと頷いた。

「わたしもいっしょに行く!」

   (一方その頃れんたち。
   れん「どうすれば、」
   りの「どうしようね、」
   芽衣「……知らない、」
   るい「知らないわよ、あんな子……」

   沈黙がつづくばかりでした)

100ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/10(月) 19:41:39 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

 ▼100記念レス!

 1カ月も経たないうちに>>100までいくとは…(`・ω・´)!
 そして1カ月も経たないうちにゆうぐれカフェのレス数を半分以上超えてるっていう!

 あれもこれも皆さんの応援のお陰だなあと思います^^
 お礼といっていいのかわかりませんが番外編を書きたいなあとか。
 番外編といっても文章つらつら書くとメインの小説の方とごちゃごちゃになっちゃうので、いつも下の()内で書いてる台本みたいな(れん「どうすれば、」りの「どうしようね、」など)感じで書こうと考えています。

 まあ暇なときにパパッと書きますねv

 これからもよろしくおねがいします!

101:2011/10/10(月) 19:45:08 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>100レスおめでとん!!!!(^。^)y-.。o○

これからも読者として居させていただきます!!!!

102ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/11(火) 08:07:07 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

ありがとー!
これからも頑張りますヽ(*´∀`)ノ

103明優:2011/10/11(火) 11:34:25 HOST:i114-185-33-87.s41.a005.ap.plala.or.jp
100突破おめでとー♪
ってか早いねw
これからも更新頼みます♪

104ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/11(火) 18:00:31 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>明優

ありがとー!
前作とか前前作とかで鍛えられたんだなーって思うww
がんばりますノ

105ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/12(水) 09:10:19 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × ゆりside)

「……………ねえ黒くん」

 恥ずかしくて照れくさくて黒くんが話してるときにずっとにこにこしつつも緊張してた。
 でもふと思い浮かんだことがあってくい、と黒くんの袖をつまんで問い掛ける。

「その、るいちゃんたち怒ってた、よね……?」

 あんな直球に迷惑って言うほどだもん、怒ってるに決まってる。
 少しマイナス思考に考えると黒くんがぽん、とわたしの頭を手で何度か叩くように撫でた。

「……怒ってないって言ったら嘘になる。けど心配してる気持ちが強いかもな」

 遠回しに発言してくれたけど時間が経てば怒ってるんだと理解してしまう。
 けど心配してるって聞いて罪悪感が渦巻いてきた。

「……………ごめんね」

 何故か謝ってしまった。
 こんなこと突然言われても困るに決まってるのに……。
 でも、黒くんはそれでもわたしに微笑んでくれた。

「大丈夫、気にしなくていいから」

 そんな甘い声で言われたら気にしたくても気にせないじゃない、馬鹿。
 このときわたしは気づいた。

 ―――わたしってもしかして海のこと好きじゃないかも……?―――

 そうだよ、わたしは黒くんが好きなんだよ。
 ……海を振ってよかったと今思う。

 そうじゃなきゃ、黒くんを好きになって本当の「好き」を理解できてなかった。

   (つづく)

106スズラン:2011/10/12(水) 18:54:57 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
久しぶりに顔出しました!

100突破おめでとうデス!

これからも頑張ってください!

107ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/12(水) 19:09:19 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

 一方その頃れんたち。

「………もう放課後、かあ」
「そうだねえ……結局あのあと海もゆりちゃんも黒くんもこなかったしねえ」

 まだ誰もきていない部室で僕がぽつりと呟くと、りのがこくりと数回頷き反応した。
 暫く溜息を吐きながら待つと、勢いよく部室のドアが開き走ってきたのか息切れしつつも海が登場する。

「う、わあ、海。吃驚し「これ見て!」

 りのが吃驚したと発言しかけたところで海が自分の携帯をずいっと差し出してきた。
 え?!と思って二人で争うように覗き込むとそこにはゆりからのメールの本文が書かれていた。

 ―――――

 朝はごめんね、海。

 気持ちの整理がついたので放課後そちらへ向かいます。

 ―――――

 気持ちの整理がついた………?
 好きか嫌いかはっきりしたってことだよな。
 
 ついに付き合うか、とすごくわくわくした様子を見せる。
 りのも海も何処か嬉しそうな雰囲気を漂わせていた。

 海につづいて芽衣部長とるいさんもくる。
 そしてさっきのメールを見せた。

「………は?馬路で言ってんの?ゆり」
「何よ今更……嫌いだわ、あんな子」

 芽衣部長もるいさんももうゆりのことをよく思っていないようで驚いてはいたが関係無いという表情を浮かべる。
 けどタイミングがいいのか悪いのか、ゆりが何故か世瀬木といっしょにきた。

「………こんに、ちは」

 明らかに緊張している様子のゆりの頭を落ち着けというように撫でたのは―――世瀬木だった。
 ちょい待ち、二人できたことも何か気になるし何なの?
 ………まあ、きっと偶然だよな。

   (つづく)

108:2011/10/12(水) 19:11:04 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
やっぱ黒様・・・タイプじゃねーわw

めっちゃドSだし・・・。

私にはあの人が居てくれればいいんだw

109ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/12(水) 19:34:07 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「……あの、ね。朝は迷惑、掛けちゃったけど……わたし、よく考えてみて本当の気持ちを理解しました」

 僕とりのと海はわくわくしつつも何処か緊張気味に、芽衣部長とるい部長はふん、と顔を逸らし、だけどちょっと気にしてる。世瀬木は無表情。
 誰もがゆりの話しのつづきを気にして期待する中、ゆりは笑顔で最悪なことを言い放った。

「わたしの好きな人は海じゃないみたい」

 この言葉にるかさんと芽衣部長の怒りが爆発した。
 海も固まって、世瀬木以外皆有り得ないといった表情を浮かべる。あれ、でも世瀬木も驚いてはいるようだ。

「ゆり…アンタまだ自分の気持ちに嘘吐く気?!」
「………見損なったわ。朝からこれだけの長い時間考えた結論がこれ?ふざけないで頂戴」

 芽衣部長とるいさんは今にも手を出しそうで、少し怯えながらゆりが対抗する。
 僕とりのは何も口出しすることないし、海はまだ現実を理解できていない。

「……だ、だってわたし、本当に他に好きな人がっ………!!
 それにわたしにもいろいろあって!」

「アンタの事情なんて知らないわ!
 無理矢理別の男作ったんでしょ?さいってー!!!」

 めずらしくるいさんの怒りが頂点に達し、ついにゆりに近づき手を振りかざした。
 そのとき、僕も止めに入ろうとしたけどそれより先に世瀬木の手がるいさんの手を掴む。

「………ふざけてんのはお前らじゃねえの?人の話しも聞かないでうだうだうだうだ、うるせえんだよ」

 世瀬木に恋するるいさんが世瀬木にこんなこと言われてショックだったと思う。
 けどゆりのことが許せない気持ちが強いのか掴まれた手を振り払って言い放った。

「わたし、ふざけてなんかないわ!それに貴方に何の関係があるの?!」

 この質問はなかったことにしてほしいと後悔した。
 だって、世瀬木の答えが最悪だったから。

「お前らが人殺ししようとしたのを防いだ」

 最初は何の関係があるのかも何の意味かもわからなかった。
 世瀬木の詳しい説明を聞くまでは、ね。

「朝のことがあってショックだったのかゆりが自殺しようとしたんだよ、屋上から飛び降りて、な。そこを俺がちょうど良くサボりにきたもんだから止めたってわけ。

 危なかったよなあ、お前ら。俺がゆりを止めてなきゃお前らがゆりを精神的に追い詰めて自殺させたことになってたよな?」

 ……あのゆりが?


 ―――自殺?―――

   (つづく)

110ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/12(水) 19:36:35 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>スズランさん

ありがとうございます^^
お互いがんばりましょうね(`・ω・´)!

>燐

そっすかw
元々ドSの設定だったから燐に合わなかったのかもね

111スズラン:2011/10/12(水) 20:12:27 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
はい!
あと、よびタメOKですよw

112ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/13(木) 16:00:31 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>スズランさん

急にタメに変えるのって大変ですよね(∀)
といいつつもタメ口にさせていただきます…!

呼び方はスズランって呼び捨てで大丈夫かな?

そしてスズランさんもタメ口でどうぞノ
気軽にねここって呼んでね(・ω・`*)ネー

113:2011/10/13(木) 16:07:29 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>そか・・w

ま、そうだよな・・。

てかスズランは私の妹やw

仲良くしてあげてなw

114ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/13(木) 17:21:05 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

そうですね(∀)

うは、一生大事にします!((ryry
じゃなくいいなあ可愛い妹さん…(´・ω・)ジトー

115ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/13(木) 17:34:11 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「……で、でも!自殺してしまうような原因を作ったのはわたしたちじゃないもの!」

 るいさんが大好き大好きとうるさく言っていた世瀬木に対して反抗しているのを見ると何だか凄い違和感がある。
 けどるいさんの言っていることが間違っているような…とは感じられる。

「………確かに、自殺しちゃうような原因を作ったのはわたしだよね、海を振ったんだもん。
 でも、わたしの人生なんだからわたしが好き勝手決めていいじゃない。別に海と付き合わなくたって迷惑にはならないでしょ?ていうか後々考えてみたらるいちゃんはわたしを迷惑って言ってたけど何が迷惑なのかなあ?海を振っただけで。
 間違ったことを当たり前のように言って人を自殺させようとする……何かかっこ悪いね、るいちゃん。間違ったこと言ってるのに、あーあ、自殺しようとしたわたしも馬鹿みたいだったなあ」

 ゆりが本音をぶちまける。
 世瀬木がよく言ったという表情で見ていたから仕組んでるっていうかアドバイスしたことはわかるけど…

 ここまで変わるものなのか?

 ゆりと世瀬木の仲は疑問だらけだ。
 ぜったい自殺を助けただけじゃないはず―――……

 と、そこで、またるいさんが反論する。

「………っま、間違ったことなんて言ってないわよ!
 それに……迷惑なのよ!ゆりの存在自体が!!!」

 嗚呼、嵐の予感がする。

   (つづく)

116:2011/10/13(木) 17:49:22 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
ねここ>>にゃはははww

うんww

可愛い?

にゃははww

めっちゃ頑固な妹やでw

117ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/13(木) 18:50:48 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「……なら、それならわたしが自殺して死んでればよかったねっ………!!」

 ついにゆりの瞳からは涙がこぼれ落ちる。
 これにはるいも焦ったようで少しおどおどするが、すぐに世瀬木がゆりを慰めるいさんに反抗した。

「ゆり……俺がついてるから、な?
 ………あとそこの三年女子さ、間違ったことだらけ言ってて聞いてて餓鬼くせえわ。ゆりの正論に間違いまくりの意見出したって聞いてる側は不愉快なだけなんだけど?」

 確かに僕も、これは世瀬木とゆりが正論だな、と思った。
 そこできりがないと判断した芽衣部長が厳しい表情で言い放つ。


「部長命令。いろいろ部を消す」


 ………消すって、廃部ってこと?
 遠回しに表現したんだろうけど下手だな芽衣部長。

 ……それより廃部ってどうすれば、
 突然の事態にどうしようと考えるが、芽衣部長から他にも部長命令があるようだ。

「それと、三年生の言うことは聞くこと。でも部長命令が最優先ね。
 いろいろ部は廃部することになるけど、わたしたちはまだ部長と部員関係になってるから困ったときはまた部活のときみたいに助け合おうね!
 ばいばい………っ!」

 やだ、嫌だよそんなの絶対。
 なあ、誰か嫌だって言ってよ!

「嫌だ………」

 思いが通じたのか突然りのが口を開く。
 そして半泣きになりつつも告げた。

「やだよっ……廃部なんて寂しいよおっ………それに正直言って今回のことはるいさんが悪いんじゃないの……?認めようよっ、ゆりちゃんが自殺しそうになるほど追い詰めるのはいくらなんでもやりすぎだよっ……」

「り、りの………」

 りのの名前を聞いて軽く動揺したのはるいさん。
 それにつづけて僕も言った。

「そうだよ……るいさんさえ認めてくれればこんな大事にならなくてすんだんじゃないのかな……」
「れんまでっ………」

 りのと僕につづいたように突然海が発言しだした。

「るい!もうゆりを傷つけるのはやめてよ……
 僕、ゆりのこと大好きだけど無理に付き合ったりしたくないよ!」

 ゆりが驚いた表情をし、るいさんが有り得ないといった表情をした。
 そしてふるふると首を左右に振るとるいさんが話し出す。

「うそ……うそよ、うそよね?わたしが間違うはずないじゃない……
 うそだああああああああっっっ!!!」

 るいさんが絶叫する。
 何とか、何とかならないの?

   (つづく)

118:2011/10/14(金) 16:45:25 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
何かよく分からない展開なんだが・・・。

てか、鈍感で理解不能な私の意見やから気にせんといてなw

119ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/15(土) 19:27:47 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

>燐

うわあああ、ごめんね(´;ω;`)!
気にするなと言われても気にするよorz

正直今書いてるところ苦手です(´・ω・)
……早く抜け出さねば!

120ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/15(土) 20:06:28 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「今お前の目の前で起こっていることは嘘なんかじゃなく現実。お前のせいでこんな状況になっていると言っても間違いではない。
 ―――そしてもう一つ、わかっていることがある。それはお前が心からの謝罪を述べればそれで済むということ。」

 いろいろ部を消すという言葉を聞いても冷静な世瀬木が冷たく言い放った。
 けれど言葉はまるでるいさんに救いの手を差し伸べているようで、これじゃあますまするいさんは世瀬木の虜になってしまうではないかと思った。

 世瀬木の言葉を聞いて数秒黙ったが、決心がついたのかるいさんが涙でぐしゃぐしゃな顔を隠して小さい声で告げる。

「ごめんなさい………っ!」

 小さくても周りがしいんとしている為綺麗に響き渡るるいさんの言葉には確りと気持ちがこもっていて心から謝っているんだと理解できた。
 ゆりがるいさんに驚きの目線を向けたが、すぐにふっと微笑み泣き崩れていたるいさんにしゃがんで手を差し伸べた。

「………うん、わたしこそごめんね。」

 るいさんがパッと顔を上げると、相変わらず涙でぐしゃりとしているが驚いて有り得ないというような表情だった。
 けどまだ疑っているのかゆりの手にるいさんが自分の手を重ね、握らずにそっと問い掛けた。

「そ、の……本当に、許してくれる、の………?」

 僕らは皆にっこりと笑顔を浮かべていた。
 海はちょっと切なそうな表情もしていたし、りのは心配で半泣きだったけど、それでも笑顔を浮かべる。

「当たり前じゃん!」

 ゆりが満面の笑みを浮かべると、るいさんの顔にも笑顔が浮かんだ。
 これで一件落着、かな。

「よかったあ!」

     ×

「……で、ね?るいとかの問題とは別に、ゆりは何でまた海を振ったのかなあ?その理由を聞かせて?
 ね、今男子いないんだし…………れんくんはいるけど。」

 いろいろ部の部室内、放課後のこっそりガールズ(+男子一名)トーク。
 ゆりと海の問題について情報聴取だそう。

「……い、いいよ。全部教えるよ………れんくんならいてもいいしね。」

 僕は女子の中に一人混じっていても気づかれないというか問題ないのか、と嬉しく、でも少し寂しく思うと苦笑を浮かべる。
 そしてついにゆりが本当のことを話し始めた。

「あのね、わたしが自殺しようとしたとき、屋上から落ちかけたところを黒くんが助けてくれたの。それですっごく優しくって…何かね、そのときからドキドキしてたのかも。授業中は二人で遊んでて……わかったの、わたし黒くんが好きなんだなあって。」

 ほんのりと頬を赤らめて話すゆりに一瞬どきんとした。
 そのあとりのを見たら、楽しそうに無邪気な笑顔を浮かべてて更にズッキュンときた。
 芽衣部長とるいさんも楽しげに聞いてて、まあ女子は皆こうなんだろうけど……餓鬼だなあとか思った。

 でもゆりが世瀬木のことを好きになっていたのは予想外。
 ちょくちょく目で合図したり仲悪くないのはわかってたけどまさかそんな出来事があったとはね……
 たまには放課後残ってみるものだよ、と少し楽しそうな笑みを浮かべてみた。

 そして本物のガールズトークが始まる。

「馬路で?!世瀬木くん……良いとこあんじゃない!」
「ゆりまで世瀬木くんを?!……まあ、ライバルだけど仲良くしましょうね。」
「な、なんか……そんなことがあったらゆりちゃんが海のこと好きにはなれないよねえ……」

 芽衣部長、るいさん、りのが一気に騒ぎ出す。
 そしてついに僕に話しは振られた。

「ねえねえ、れんくんはどう?!最近モテ期きてるっぽいけどもしれんくんが世瀬木くんだとしてこの状況でゆりに告られたら付き合っちゃう?」

 め、芽衣部長め………!
 なんて思いながら戸惑った表情を浮かべて首を傾げる。

「わ、わからない、か「えええっ、つまんない!じゃあ実践してみよーよ、れん!」

 まあ女子っていうのは楽しくなると話しを遮るもんで。
 りのが座っていたソファから立ち上がると勢いよく言い放った。

 と、いうことで、しぶしぶと屋上へ向かう。

     @ 本文長すぎエラーが出たので次レスにつづく!

121ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/10/15(土) 20:06:44 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp

「はいはーい、台本作ったからそのとーりにお願いね!」

 こういう時だけ思考回路が働き出すんだもんな、芽衣部長は。
 そして台本作りとか行動早いし……

 まあ、女子の為っていうかりのの為だと思い台本を片手に実践しようとする。が、

「……っえ、えええええええぇぇぇえぇえっ?!
 しょ、初っ端から抱きしめるとか無理だよ!!!!!」

 屋上から落ちるシーンは危ないからカットということで…台本の先の方に目を遣るとはっきりと大きな字で「世瀬木がゆりを抱きしめる」と書いてあった。
 片手に台本を持ったまま両手をぶんぶん振ると断固拒否しようと必死に無理だと叫ぶ。
 けれどもりのは可愛かった。

「えー……、れんりののこと抱きしめられない?りの寂しいなあ……黒くんはできるのにれんができないって、れん黒くんに負けてることになっちゃうのになあ……」

 わかってる、僕を陥れる罠だと!
 だけど可愛いものには弱いもので、デレデレしつつも首を縦に振る。

「や、やるやるやるってば!!!抱きしめるくらい余裕だよ!」

 さあ、もう一度。
 恥ずかしさ紛れにそっとりのを抱きしめる。
 りのはノリノリだから随分と上手くて、僕も釣られて自然と手がりのの頭に動いていた。

「大丈夫、だから………」

 台本通りに小声で言うと、りのが僕の腕にしがみつくようにくっつき泣いて可愛い。
 泣き真似上手いなあと心の中で思いつつもそっとりのの頭を撫でた。

「ううん、ラブラブね………ゆり、こんな感じだった?」
「う、ん。たぶん……何か自分がこういうことしてたって思うとすっごい恥ずかしいかも……」

 こそこそと話す芽衣部長とゆりの声。
 そしてそれにるいさんも加わった。

「ちょっとゆり……先輩のわたしを差し置いて世瀬木くんとこんなことするなんていけない子……」

 ふざけ半分のるいさんの言葉に内心驚いた。
 るいさんもこんなふざけるんだなーって。

 そしてトントン、と腕を叩かれたので下を向いてみた。
 するとりのが顔をあげて微笑んでいて、ちょっと嬉しくなる。

 「こういうのもいいよね」なんて呟かないでほしい。
 キスしたくなっちゃうじゃん。

 ガールズトーク中の芽衣部長たちに気づかれないようにこそっと唇と重ねた。

「りの、今幸せ。」

 こそりとりのが告げる。
 それにつづいて僕も告げた。

「うん、僕も幸せ。」

 学校のチャイムが街いっぱいに響き渡る。
 それはまるで僕らを祝福しているように思えた。

   (芽衣、るい、海「リア充め、爆発しろ……」
   れん、りの、ゆり「え?!」

   世瀬木「……………哀れだな。」)


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