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Precious life

42志摩雛菊 ◆h28m2qQSeY:2011/09/16(金) 08:14:00 HOST:PPPbm6194.kanagawa-ip.dti.ne.jp
「ほ…ほら!!
 こっちからなら下界見られるから、見てみよう!」
落ち込み気味な所をなんとか元気づけようとギンは必死だ。
「うん…。」
私はギンに引っ張られて陸のようなところが切れている場所についた。
そこからは下界と呼ばれている私たちの世界が見えた。
私が詩帆とか唯はどうしてるかなぁと思うと自然にそこが見えて少し驚いた。
「リノは見ねーの?」
「私はもう見飽きるほどに見た。もういい。」
リノは切り株のようなところに座って寝始める。
ギンは少し呆れてまた下界を見下ろした。

-下界-
詩帆と唯はどうしてるかな。
今私は、私がいるクラスを見ている。
「あぁ、どうしよう…。最近、陽貴もかっこいいような…。」
詩帆はいつものように恋バナをしている。
陽貴という言葉を聞いて少しびっくりする。
詩帆が大好きだと言っていたのは4組の浦田だ。
「そう?顔微妙じゃん…。」
唯がすかさずそう言う。
唯は面食いなのだろうか。
「でもおもしろいし…。あー、でもひーちゃんも…
 あ、今陽貴こっち見たよ!」
自意識過剰にもほどがある。
この前も浦田が前にバスケットボールをやっていて詩帆が騒いでいると
浦田が迷惑そうな顔で見ていたのに「目があった」と叫んでいた。
今まで知らなかった新事実。
浦田だけじゃない、詩帆は男好きだ。つまり私の苦手なタイプ。
唯が軽く陽貴のほうを見る。
陽貴のほうを見てみると陽貴が少し元気がないように見えた。
でも普通に話しているし良くわからない違いだからか周りは誰ひとり気付いていない。
単なる気のせいだろうか。
「ねぇ、葵…どこに行っちゃったんだろう?」
陽貴のほうを見ているのかと思ったら私の席を見ていた。
「…わかんない。」
詩帆が急に落ち込む。
少し悪い気持ちになった。

-天界-
「そうだ…、この裂け目から落ちたら下界に戻れる!?」
ギンに尋ねると、ギンは驚いたように私の顔を見てそのあと首を横に振る。
「無理だ。
 それがある限りは。」
指をさしたのは私の羽だった。
「天界にいるものは、下界から来たとかは関係なく
 全員に羽が生えている。
 羽の種類は人ぞれぞれなんだけど、それがある限りは裂け目から落ちても天界に飛ばされる。
 羽がない場合で落ちたとしたら死ぬかもしれないけどな。」
説明は少し小難しくて良くわからなかったところもあった。
話を聞いてから2人を見ると確かに羽が生えていた。
ギンは悪魔みたいな羽、リノは天使みたいな羽。
私はなんの羽だろうと見ているとリノが説明してくれた。
「それは…妖精の羽だな。」


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