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一人と二人

36雛菊 ◆h28m2qQSeY:2011/09/06(火) 18:09:48 HOST:PPPbm6194.kanagawa-ip.dti.ne.jp
そして片付けが終わった。
なんとか先生がくる前に片付けられたのでよかった。
「本当にありがとう…。」
「これからも何かあったら言って?」
未来が微笑んで言う。
「そうそう、なんでもするからさ!」
空も未来に乗っかって言う。
でも…これからも4人に迷惑をかけるかもしれないと思うと
少し嫌な気持ちになった。
「何しょげた顔してるの?
 別に私は迷惑だなんて思ってないってば。
 自分で決めて行動したことなんだから。」
双葉が私の肩を叩いて言う。
双葉「ね?」と空と時雨と未来にも言うと3人ともうなずいた。
でも…やっぱり巻き込めないよ…。
「双葉の言うとおりだって。
 俺らが決めて行動したことなんだから真城が悪いと思うんじゃねーよ。」
双葉の言ったことにまだうなずきながら時雨が言う。
「最初のあたり私のパクっただろ時雨!!」
「パクってねーよ!!」
「はいはいはい。」
喧嘩に入る時雨と双葉を慌てて止める空。
なんだか漫才コントみたいにも見えてきた。
笑うところじゃないかもしれないけど私は少し笑った。


次の日も、その次の日も。
同じようにいじめは続いた。
でもそれ以上にエスカレートすることはなかった。
ずっと同じようなこと。朝だけいじめられる。
その繰り返しだった。
そんなある日。私のクラスに転校生が来た。
「坂田蓮って言います。
 よろしく。」
席は窓際の後ろの角、私の左の左。
つまり時雨の左隣だ。
フレンドリーな性格なのか、時雨とはすぐに仲良くなって、
そのうち私や未来、空に双葉とも仲良くなった。
「今日も大変やなぁ…、大丈夫??」
朝も一緒に片付けを手伝ってくれた。
蓮はよく親が転勤するらしく今回が3回目だそうだ。
最初はこの近く、次に大阪、その次に京都に住んでいたらしくて
京都弁や関西弁で話していることが多い。
最初のところへ戻ってきたし、もう転勤はないだろうとのことだ。
「わぁ〜、じゃあ…お好み焼きとかたこ焼きとか食べ放題だったの?」
空が目を輝かせて蓮に聞く。
双葉も少し目を輝かせている。
「あと水道からたこ焼きが流れてきたり?」
双葉の頭の中はもうたこ焼きワールド。
水道からたこ焼きが出るなんてないし、
たこ焼きの生地を食べたらおなかを壊すに決まっている。
「そんなのあるわけないやろ〜?」
笑いながら答える蓮。
なんだか前まででも明るかったところがもっと明るくなった。
毎朝のようにあるいじめもだんだん気にならなくなっていた。


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