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夢幻都市に吹く風
3
:
月峰 夜凪
◆XkPVI3useA
:2011/08/22(月) 13:36:52 HOST:softbank221085012009.bbtec.net
第一章「夢物語の幕開け」
「っ、げほっ……い、いきなり何すんだよッ!」
水面から顔を出すと、少年改め、流鏑馬 調は年上に対する口調を一変させ、素の口調を出す。しかし、先ほどの渡し守の姿は無い。それどころか景色すら変わっていて、川らしいものはどこにも無く、かわりに広がっているのは緑色の木々。森ではあるが、道路ほどの道があるため、樹海というよりどちらかと言うと田舎道の方が近かった。ふと、調は視線を自分の身体の方へ向けてみると、身体は水溜りの中に――――
「って、深ッ!? 何だこれ!?」
先ほど川に落ちた(というより落とされた)はずだったのだが、彼がいるのは何故か森にある水溜りの中。そもそも何故水溜りがこんなに深いのだろうか、調は考えるのを止め、水溜りから出ようと地面に手を伸ばすと、
「うおー、すっげえ! 何だこれ、水溜りに人間が入ってる!」
突然、背後から男の声が聞こえた。調は驚き振り返ってみると、目の前に鮮やかな金髪を持った中学生〜高校生くらいの少年が目を輝かせている。金髪――ああ、ちょっと校則に反発してみたいお年頃なのか、そんな事を一瞬考えたが、そんな考えはすぐに吹き飛んだ。何故なら、金髪の少年には猫のような耳と尻尾が生えていたからだ。
言葉を詰まらせている調を余所に、金髪の少年は「あー! 新入りかァ! にしても水溜りから出てくるなんて変わってるなー!」などと一人で喋っている。
「………………えっと、誰?」
調がやっと我に返って言えた短い言葉は、「おりばー!」という、やはり短い言葉で返される。
「オリ、バー?」
「そそ、跳虎 織羽(ハネトラ オリバ)! 仲間達はみんなおいらの事『オリバー』って呼んでんだ! お前にも特別にそう呼ぶ事、許可してやってもいーぜっ」
金髪の少年、オリバーこと織羽の言葉は上から目線とも取れるが、彼の明るい笑顔のせいか、あまり嫌味に聞こえなかった。そして、彼は調べの方に手を差し出す。挨拶と水溜りから引き上げてやる、の両方の意味を兼ねたものだろう。調は「サンキュ、俺は流鏑馬 調」と名乗ると、織羽の手を取ろうと手を伸ばす。
その刹那、ドンッ、と森に爆音が響いた。織羽は一瞬ピクリと動かすと、舌打ち交じりに「……風使いか」と呟き、片手で軽々調を引き上げる。調はその怪力に驚き、目を見開く。ああ、何か俺驚いてばっかだなおい、などと彼は考えながら、必死に頭を回転させる事に集中させようと、パン、と自分の頬を両手で軽く叩いた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
オリバーが一作目の某キャラと被ってる気がするz((
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