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MAGIC MASTER

30竜野翔太 ◆sz6.BeWto2:2011/09/19(月) 10:56:56 HOST:p3161-ipbfp3105osakakita.osaka.ocn.ne.jp
第10話「初戦」

 ジンは欠伸をする。
 相手と数メートルしか離れていない距離で、悠長にも大きな欠伸だ。
「テメェ、馬鹿にしてんのか」
 鎌を持った男は眉間にしわを寄せてジンに問いかける。
 ジンは声に気付き、
「あ?何言ってんだよ。その通りだ」
 鎌の男のイライラは蓄積していくばかりだ。
 それもそうだ。
 コウヤとジンの仲の悪さの原因の大半はジンにある。
 それは、かなり性格が悪いことだ。
 今のようにふざけることもあれば、他人事のように無視することもある。
「大体、お前相手に本気になれってか。そりゃ無理だぜ。お前は蟻を捕まえるのに100%の力を出すのか」
 鎌男は激昂して、鎌で斬りかかる。
 しかし、その攻撃はジンの二つの刀に防がれる。
 鎌男は距離を取って、再びジンに斬りかかる。
 ジンは身体を横に逸らしてかわす。が、相手が狙っていたのはジンではない。
 彼の数メートル後ろにいた捕らえられた民間人だ。
「……の、野郎!!」
「これで本気になるだろォ!?」
 男の非情の鎌が振り下ろされるが、突如地面から現れた氷の壁によって防がれる。
 見るとカンナが地面に手をつき、氷の壁を出していた。
「冷蔵庫!」
「人質の心配はいらない!私が絶対に守るから」
「恩に着るぜ!」
 だが、カンナもあまり余裕をかましてはいられない。
 カンナはこの四人のリーダーと戦っている。襲われたからといって、カンナに頼ることもそうそう出来ない。
「へへ」
 鎌男はジンを睨みつける。
 男は鎌の刃を不気味に舐めながら、狂気の目を向けている。
「んな薄汚れた目で見んじゃねぇよ。俺の身体が腐ったらどうすんだ」
 ジンの刀の一本に炎が、もう片方に雷が纏う。
 ?と鎌男は眉をひそめている。
「俺だってAランクの端くれだ。見せてやるよ、俺の二つなの由来の象徴をなぁ」


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