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MAGIC MASTER

27竜野翔太 ◆sz6.BeWto2:2011/09/02(金) 23:57:14 HOST:p3161-ipbfp3105osakakita.osaka.ocn.ne.jp

「私さぁ、昨日変な夢見たんだけど」
 カンナが唐突にそんなことを言い出す。
「お、それなら俺も見たぜ」
「そういえば私も」
「奇遇だな。俺もだ」
 ジン、リリィ、コウヤの三人も意見が一致していた。
 おや?と全員思考が硬直すると同時、前へ進む足も止まってしまう。
 カンナは三人を見回して、
「ねーねー、皆見たの?」
 うん、と全員頷く。
 カンナは腰に手を当てて、状況の整理に取り掛かる。
「……私が見たのは金髪の人だったんだけど」
「俺は金髪に眼帯してたぞ」
「あー、してたしてた。確か左目だよね?」
「そういえば銃持ってなかったか?」
 ここまでは奇跡的に全員合っているらしい。
 ということは全員同じ夢を見たのだろうか、不安になったカンナは、
「じゃあさ、夢の中で最後に言われた台詞を一斉に繰り返そう」
 いっせーので、とカンナが皆と呼吸を合わせると四人は同時に、

「「「「近いうちにまた逢いましょう」」」」

 一致した。
 いや、一致してしまった。
 仲がいいからか悪いからか分からないが、全員偶然にも同じ夢を見ていた。
「……皆も見てたんだね……」
「何だよこの気味ワリーシンクロ率」
「参っちゃうなー」
「……」
 そんな時、彼らの耳にドン!!という爆発音が耳に、震動が肌に伝わる。
 カンナ達が見回すと少し離れた所から煙が上がっている。
「あそこだよ!」
「今の震動は焚き火なんかじゃ起こらないな」
 カンナははっとしたように顔を上げる。
「もしかしてどっかの盗賊……もしくは『ミストスモーク』かも!」
「どっちでもないにしろ、行かなきゃ!」
 カンナとリリィは慌しく煙の上がっている方向へと走っていく。
 その背中を眺めていたコウヤとジンはお互いに顔を見合わせる。
 この時ばかりは喧嘩に発展しなかったようだ。
「……何つーか、お前の旅先で会った奴は、忙しい奴だな」
「お前の姉も似たようなモンだ。アレだと毎日お祭り騒ぎだろ」
 二人はお互いに翻弄される女に溜息をついて、彼女達を追いかける。


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