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MAGIC MASTER
13
:
竜野翔太
◆sz6.BeWto2
:2011/07/02(土) 17:23:31 HOST:p3161-ipbfp3105osakakita.osaka.ocn.ne.jp
第4話「光る原石(ホーリーストーン)」
コウヤの問いかけに黙り込むシルベットと、驚きで固まってしまうカンナとヴラド。
「……カンナ殿。私の記憶が正しければ『光の原石(ホーリーストーン)』って……」
「…うん。あの、幻の石だよ」
『光の原石(ホーリーストーン)』とは透明なのだが、石の中央で核のようなものが光っていることから名前が付けられた石だ。
手にすれば、その者の願いを何でも叶えてくれるという幻の石。故に何処にあるのかも分からず、本当にあるかも分からない代物だ。それなりに危ない奴が手にしたら『世界征服』も夢じゃないし、心優しき人間が手にすれば『苦しみに喘ぐ人々を救う』こともいとも容易く出来てしまうのだ。
そこでカンナはふと、首を傾げてしまう。
(でも、そんなもの手に入れてコウヤはどうするつもりなんだろう……?)
コウヤの実力は充分だから、力を手に入れたいわけでもなさそうだし、ましてや世界征服などという馬鹿げたことを目論んでいるようにも見えない。
コウヤと知り合ったのはつい最近なので、彼のことは何も分からないため、彼が何をするつもりなのかは、わからなくて当然なのだが。
「………」
しばらく黙りこくっていたシルベットは小さく口を開き、言葉を紡ぐ。
「えと……何処にあるかまでは分かりませんが、確実に存在はします。だから、この世界のどこかにあります」
そうか、とコウヤはあまり抑揚の無い声で言った。
シルベットは再び説明を続ける。
「ただ、最近になってその『光の原石(ホーリーストーン)』を探している集団の情報を入手しました」
三人はその言葉に耳を傾ける。
「名前は『ミストスモーク』。強力な魔法使いが揃っている悪党達です。さっきの盗賊『ラース』や、最近壊滅したって言われている『グリード』などとは比べ物にならない盗賊たちです」
あ、やっぱ壊滅したんだ、とカンナは『グリード』という名前を聞くと、顔を引きつらせる。
カンナはその盗賊の名を聞くと、コウヤとの共闘を思い出す。
「そうか、ありがとう」
「いえ」
シルベットはコウヤの礼に短く返して、
「……気をつけてくださいね」
とシルベットは心配そうな声でそう言う。
コウヤはチラッとシルベットに視線を向け、
「……死にはしねぇさ」
コウヤはそう返して小屋を出る。
それにつられるように、カンナとヴラドも外へと出る。
シルベットは彼らが出て行くのを確認すると、隠しておいた刀を持つ。
刀身を少しだけ鞘から抜き、再び鞘に収める。
刀を見て、シルベットは哀愁のある表情をして、
「……『ミストスモーク』……。彼らとつながりが無いのは分かっていますが…、せめて、この刀を抜くときが来なければいいですが……」
シルベットは巫女服を脱ぎ捨て、どこかの軍隊が来ていそうな制服を着て、その上から黒いコートを羽織る。
「さて、そろそろ私も『白の制裁者(ホワイトジャッジメント)』に合流しなくては」
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