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MAGIC MASTER
10
:
竜野翔太
◆sz6.BeWto2
:2011/07/01(金) 14:42:46 HOST:p3161-ipbfp3105osakakita.osaka.ocn.ne.jp
「……私の名前?」
カンナのふとした疑問に赤髪の男はそう声を漏らした。
コウヤはというと、興味がないように手を組んだまま地図に従って歩いている。
「そ!君の名前知りたいなぁ〜って」
カンナは笑みを浮かべたまま、赤髪の男を見る。
男は僅かに息を漏らし、
「私はヴラド。君らは?」
男はそう名乗り、同じ質問をカンナとコウヤへと返す。
「私はカンナ。で、こっちは……」
チラッとコウヤを見るが、コウヤは答えようとしない。
それどころか、一人だけ別空間にいるように、カンナ達と協調性を持とうとしない。
「なっ……!アンタね、名前ぐらい名乗りなさいよ!」
コウヤを見て、噛み付きそうに叫ぶカンナだが、コウヤはカンナを見て、
「……『こっちは』とか言うから…名乗ってくれるもんだと思ったぜ」
コウヤのその言葉にカンナは呆れたように肩を落とす。
ガクッとうな垂れているカンナをよそにコウヤはヴラドへと視線を移す。
「俺はコウヤだ。……ヴラドって名前は聞いたことあるな」
コウヤの言葉にヴラドはきょとんとして、フッと笑みをこぼすと、
「ああ。『神剣』などと呼ばれているものでな。そっちの方が馴染みがあるかもしれんな」
やはりな、とコウヤが呟く。
一方で、カンナはヴラドの二つ名を聞いてもぽかん、としている。
ヴラドにも二つ名がある、ということは彼もSかAランクの魔法使いなのだろう。
何気に会話をしていると、前方に人一人が住めそうな小屋を見つける。
「……あれのようだな」
近づこうとするヴラドとカンナをコウヤは、
「待て。人の気配がしねぇ。警戒しろ」
そう言って、二人の後について行く。
カンナがそーっとドアを開けると、そこには誰もいなかった。
小屋の中は荒らされた形跡があり、壊れた窓や、付けられた傷は最近のものだった。
「……こりゃあ…」
「まさか、誘拐!?」
カンナがそう言う。
その言葉に反論する者はいなかった。
それを裏付けるように小屋の外から男の声が聞こえてきた。
「ケケケッ。その通りだ」
三人が小屋の外に視線を向けると、盗賊ような格好をした二人の男がいた。
二人は手に斧を持っており、不気味な笑みを浮かべている。
「アンタ達、誰よ!」
「ケケッ。俺たちはここじゃ有名な盗賊『ラース』だ」
男は自信満々に答えるが、ここ付近に住んでいないカンナ達三人は目を点にして固まっている。
「……聞き覚えはねぇが、シルベットを攫ったのはお前らか?」
コウヤが二人を睨みつけて聞く。
男達は表情を変えずに、
「だったら何だよ」
そうか、とコウヤは僅かに息を吐いて、
「だったら話は簡単だ。シルベットが何処にいるか、教えてもらう」
コウヤはゆっくりと、刀身がない刀を鞘から抜く。
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