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心の氷、涙の音色。

5神音 光希 ◆ptZpvaYoVY:2011/06/25(土) 19:13:53 HOST:i118-17-46-116.s10.a021.ap.plala.or.jp
「……、やっと、一人になってくれた」

 私が一人でポツンと立っていると、後ろから音符が付きそうな程嬉しそうな声が聞こえた。私が振り返ると銀髪をリボンで一つにまとめていて、右目赤色、左目青色のオツドアイの瞳をし白いYシャツに黒いマント、黒いズボンをきたとても、とても有名な少年、炎の国の王である、ロイ=イザレーターが、いた。炎の国は吸血鬼の住む国としても恐れられている。ロイ伯爵、伯爵とか呼ばれている王であるが何故、今ここに……。

「ま……さか、ロイ伯爵が………?」

 ロイ伯爵がニッコリと笑う。口元が少し開き、キラリと光る牙が見えその場にペタリと座りこむ。こんな時に限って歩きにくいドレスだ。伯爵はクスリと小さく笑うと「……お姫様を守る騎士(ナイト)は今日に限っていないんだ?」と嘲笑う。伯爵とは一二回話した事はあるが、苦手。

「リリアちゃん!!」

 ギュッと目を瞑っていたのを、ゆっくりと目を開ける。私の名前を読んだのは、カイトだった。カイトは私の目の前に立って、伯爵を睨み付けていた。

「やぁ、リリア姫を守る騎士(ナイト)くん。姫を守るならば、姫から目を離さぬようにすることが君に必要なことだ」

「きみに言われたくない。ボクは君の事が嫌いだし」

「はっはは。俺も同じさ」

バチバチとライバル視線を送っている。私がカイトの服の裾をギュッと握ると「あり……がとう、戻って来てくれて……っ」と呟き、カイトの後ろからロイ伯爵を眺めてみる。カイトは口元をほころばせ「ボクはリリアちゃんのナイトになりたいから」と言い再び手を握り、伯爵の前から走って逃げた。


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