[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
|
1-
101-
201-
301-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
剣―TURUGI―
217
:
竜野翔太
◆sz6.BeWto2
:2011/10/23(日) 11:20:34 HOST:p3161-ipbfp3105osakakita.osaka.ocn.ne.jp
授業中、藤崎恋音はいたって普通の生徒だ。
学校に居る時だけは、アイドルという自身の職業も忘れ、周りの人と同じように授業に取り組み、友達と話したり、普通に食堂に行ったりもする。時折、授業中に目が合った時、微笑みかけるというサービス精神も忘れていない。
最近の学校は楽しい、と思えるようになった彼女は、前までアイドルという肩書きだけで寄って来た友達と言えるかどうか分からない人じゃなく、ちゃんとした友達もクラス内にいる。
藤崎が教室内の時計を見て、ポツリと思う。
(……あと十分、か)
ポケットに入っている携帯が授業中に何度かバイブで震えていたため、恐らくマネージャーからの仕事の連絡だろう。後で確認しなければ、などと思っているところに、急に教室の扉が開く。
入ってきたのは、くすんだ金髪に学ランを肩に羽織っている男子の制服を着た女子だ。目つきはかなり悪く、真正面で向き合っていると睨まれている感覚に陥りそうになる。
藤崎はその少女を見つめながら、
(……なーんか、どっかで見たことあるよーな。気のせいかな……?)
そう思いながら、隣の席の女子に小さい声で問いかける。
「……ねぇ、あの娘って誰?」
「ああ、恋音ちゃんは知らないか。國崎梨王(くにさき りおう)さん。恋音ちゃんが来たときに限って休んでた……って言っても通常でも結構休んでるけど」
ふーん、と藤崎は相槌を打つ。
それから、自分の席へ向かう國崎と目が合う。
皆にするのと同じように微笑みかけるが、國崎は鼻で息を吐き、完全に無視した。他の人なら同じように笑みを浮かべていたのに、見た目が不良なのでそういうのは通じないのか、と藤崎は思う。
授業が終わり、休み時間中に藤崎はずかずかと勇み足で國崎の席へと近づいていった。
周りの生徒が驚きの声と止めるような声が聞こえるが、藤崎の耳には届かない。
國崎の席に寄って、國崎が藤崎に視線を向けると、藤崎を唇を動かす。
「國崎さん、でいいよね?私、藤崎恋音っていうんだけど―――」
「だから何だよ」
言葉が終わる前に遮られた。
名乗ったところで別にどうということは無いが、名乗った後に手を差し出して、よろしくの握手でもしようとしてたのだが、真正面から計画が崩された。
それでも、藤崎はめげない。
「えーっとね、その、仲良くしよう!みたいな感じで声かけたんだけど……」
「知るか。俺に関わってんじゃねーよ。ほら、周りも若干引いてるぜ?」
國崎は藤崎に周りを見回してそう告げる。
そんなこと藤崎はとっくに気付いている。だが、何故だか分からないが、藤崎は國崎と友達になりたいと思った。
だからこそ、諦めずに声をかける。
「ねえ、下の名前……梨王ちゃんって呼んで良い?私の事も恋音ちゃんって呼んでいいからさ!」
國崎は重い溜息をついて、席を立つ。
怒ったんじゃ?と思い、クラスの皆が警戒するが、國崎は特に何もしようとせず教室の扉へと向かう。どうやらトイレのようだ。
去り際に、國崎は藤崎に告げる。
「どーぞご勝手に。お前を呼ぶことなんかねーと思うけどな」
藤崎は教室から去っていく國崎の背中を目で追いかけていた。
そんな中で密かに呟く。
「……絶対諦めない!」
その呟きを耳に入れてしまった一部の生徒はほんの一瞬、こんな思考が頭をよぎった。
『藤崎さんって、同性愛者なのかな?』と。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板