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恋敵アリス
5
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ねここ
◆WuiwlRRul.
:2011/05/09(月) 19:53:26 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp
Rino side
「……そう、言えないなら仕方ないよね。でも、もし何かあったら言ってね。後……、」
桜ちゃんが苦笑して言った。私は気が抜けて溜め息を吐いたけど、きっと気づかれてないよね。それより、気になる「後……、」の次は何て言うのかな。なーんて、気にしてたから、そればっかりでよく理解出来なかった。
「私、今から蓮君に告白するから。」
そう言って、蓮君の服の袖をくいっと引っ張って、何やら話して行ってしまった。告白……しちゃうんだ。って、何で私がっかりしてるの! 折角友達の恋が実るかもしれないっていうのに……! またまたはあ、なんて溜め息を吐いていると、優君が私の元へ来た。
「りのちゃん、ちょっといいかな?」
連れていかれた場所は屋上。綺麗なお月様が、今度は黄色に輝いている。今は春だから、周りは全然明るいんだけどね。そんなことを考えながら、優君の話を聞いていた。
「あのさ、桃音さんが蓮のことを連れていったのって、告白だからだよね。」
「……う、うん。」
驚きの内容に、ちょっぴり考えが止まったけど、小さく頷きながら答えた。そして、私も話し出す。
「ごめんね、話を遮っちゃう気もするんだけど、蓮君が私に……そ、その……キス………したときって、桜ちゃん教室にいなかった、よね……?」
恐る恐る聞くこの質問に、優君はぷっと笑って頷き、話を戻す。
「うん、いなかったよ。……でね、俺もりのちゃんに言いたいことがあるんだ。」
「……な、なあに?」
優君、急に真剣な表情になるから吃驚したよ。話って、何だろうなあ……。
Sakura side
「ごめんね、突然こんな所に呼び出しちゃって……。」
此処は誰もいない教室。窓から見える景色が綺麗で、他の人から見たらきっと皆絵になるって言うと思う。
「桜ね、蓮君のことが……中学生の頃から好きだったの。覚えてる? 中学の時、同じ学校だったんだよ。同じクラスにもなって……お似合いコンビって言われてたよね。私、嬉しくて――――。」
「ごめん、覚えてない。」
私と蓮君の声が重なってしまったけど、よく聞こえた。そして、よく理解した。私は振られたんだって。でも、ここまでは分かってるわ。これからよ、これから! ちょっと苦笑して女の子らしさをアピールしつつ、蓮君に近づく。
「でも、お試しで付き合うくらい良いでしょ? ね、蓮君……私、中学生の頃から三年間くらい、ずうっと蓮君だけを思ってきたんだよ。」
一生懸命アピールして、蓮君の答えは「いいよ。」だと思ってた。確信してた。だから、蓮君が口を開いた瞬間、思わずキスをしてしまった。
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