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動哭の巡礼者と嘘つき道化
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神音 桜紗
◆ptZpvaYoVY
:2011/05/03(火) 16:58:53 HOST:i118-17-46-116.s10.a021.ap.plala.or.jp
--プロローグ*自己紹介の代わりである回想・あの日、彼女が最後に願った事、呟いた事--
天才覆面美少女作家。そう呼ばれて引きこもり、高校生になっても過去を引きずる僕を見ても僕を信用し優しく微笑みかけてくれる人はいなかった。けれど、そんな僕を見てやっと、
「神様は人を一人にはさせないものよ」
と、姉のような口調でそう告げた人がいた。
黒髪で長い三つ編みを腰まで伸ばし、見た目は古風な"文学少女"。なのに強引で迷惑で放課後になると部活と時間だと呼びにくる。
そんな先輩が、僕は始め苦手だった。
だけど、どれだけ無視してもそっぽを向いても笑顔で話しかけてくる、嫌みを言っても次の日にはニコニコとした笑顔で向かえにくる。
「部活の時間よ、月葉くん!」
と教室に現れるのであった。
そんな強引迷惑少女の先輩が、木の上に登っている所を発見した。この聖夜学園(セイヤガクエン)には、木の枝に、誰にも見られずリボンを結ぶと願いが叶うと言う乙女チックな伝統を信じ、実践しているようだった。
制服のターコイズブルーのリボンを結ぼうとしたが、滑り落ちかけた瞬間、僕の顔を見て真っ赤になっていた。
「と、友達に頼まれてね、鳥の雛にご飯を上げていたのよ」
そんな子供っぽすぎる言い訳をして。
一体彼女は、あのターコイズブルーのリボンにどんな願いを込めようとしたのだろう。彼女は何者なのだろう。
原稿用紙に向かう僕の隣で、何時も優しく眼差しで微笑みを僕に向けながら、何を思っていたのだろう。
あの日、"文学少女"は何を願ったのだろう。
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