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ヤンキー娘とお嬢様講座

1竜野翔太 ◆sz6.BeWto2:2011/04/30(土) 20:22:17 HOST:p3141-ipbfp404osakakita.osaka.ocn.ne.jp
早速タイトル間違えてしまいました。
竜野翔太です。
駄作ですが、読んでいただけたら幸いです。
もしよろしかったら感想などお寄せください。
アドバイスなども是非!
それでは>>2から本編始まります。

2竜野翔太 ◆sz6.BeWto2:2011/05/01(日) 20:49:21 HOST:p3141-ipbfp404osakakita.osaka.ocn.ne.jp
序章
〜相反する二人の出会い〜


かったりぃ一日だ。
学校の帰り道、女子高生である緋条院(ひじょういん)レナは口の中でそう呟いた。茶髪のロングに大き目の瞳の容姿だけは可愛らしい女子だ。
理由は学校である。いつもなら疲れも何もないが、今日だけは疲れた。英文の穴埋めだの、数学の計算だの、古文の教科書の音読だの。とりあえずレナは勉強が出来なかった。彼女は小さい頃からやんちゃで、周りからは不良などと呼ばれている。
今の彼女の格好でさえも、夏のセーラー服に、腰の辺りに木刀を挿しているなど、喧嘩する気マンマンだ。売られた喧嘩は買う主義らしい。最も、嫌がる女の子を無理矢理口説こうとしている男には有無を言わさず殴りかかるのだが。
とりあえず、夏にそんな面倒でややこしい場面には遭遇したくないと切に願うレナであった。
「・・・ちっくしょ・・・帰りにコンビニで飲みモンでも買うか・・・げ。金ねぇし」
財布を開くと58円しかなかった。疲れ気味なうえ、愕然とするレナに不快な声と言葉が厭に大きく飛んでくる。
「オイ、コラァ!ちょっとこっちこいやぁ!」
男の声だった。
高校三年か、もしくはそれよりちょっと上か。レナは声がした方向を、塀の影に隠れて眺める。
一人のドレスに似た服を着た可愛らしい女の子が男四人に囲まれている。女の子の方は今にも泣き出しそうだ。
レナは額に手を当てて溜息をつく。
(・・・・・・ったく、なぁんでこういう時に出てくるかな)
レナは木刀の柄に手を添えつつ、気付かれないように相手に近づいて行く。
木刀の射程距離に届いた瞬間、バシッ!!と一人の男の頭に木刀の打撃を叩き込む。
男は5秒も待たず倒れる。それに気付き、他の三人が振り返り、レナは囲まれてしまう。
「お前らよぉ、複数で女囲んで何が楽しいんだよ。3秒以内に帰らねぇと叩きのめすぞ!」
ギロッと三人を睨みつける。男達はレナに気圧され、シャキッと背筋を伸ばし、倒れた男を抱えて逃げていく。
その光景を見ながら、レナは疲れたような溜息をつく。
「はぁ・・・。大丈夫かアンタ。気を付けろよ、見た目可愛いからすぐああいうのが寄ってくるからな」
レナは優しく声をかけながら、女の子へと近づいて行く。
そこでレナは、女の子の目が光っていることに気付く。涙で潤んでいるからではなく、明らかに自分に羨望の眼差しを向けている。
「・・・お強いんですね」
かなり丁寧な口調だった。女の子はキラキラした瞳でこっちを見ている。相手がレナの両手をガシッと掴む。
「あの、私の・・・お姉様になってくださいませんか?」
「はぁ!?」

緋条院レナ 16歳 高校二年生。
今まで生きてきた時間の中で、彼女の生活が180度様変わりする日だった。

3竜野翔太 ◆sz6.BeWto2:2011/05/03(火) 01:13:42 HOST:p3141-ipbfp404osakakita.osaka.ocn.ne.jp
第一章
〜お嬢様として〜

1

「・・・あ、あのな・・・」
キラキラとした瞳でとんでもないことを懇願してくる相手に、レナは動揺を隠せないでいた。
「お姉様」という柄でもないし、こういう清楚で可憐(に見える)子と関わりを持つなど、今までの人生では考えられなかった。
レナは小さく溜息をついて、
「・・・あのな、何で俺がお前のお姉様とやらにならなきゃいけねぇんだよ?」
丁寧な言葉遣いの相手と比べると、あまりにも粗暴すぎたが、気にしていられない。女の子は面食らったように硬直する。
しばし、沈黙が続いた後に、女の子は口を開く。
「では、お姉様はいったいいくつでございましょう?」
「お姉様確定かよ!えっと・・・今年で16だけど?」
相手の自分に対する呼び名に不快感を抱きながらも、相手の質問に答える。
女の子はさらに瞳を輝かせて、
「ならば私より一つ上なのですね!良かった〜。年上で」
「話聞いてんのか?俺は何でお前の姉にならなきゃいけないんだって訊いてんだよ!」
自分の話を全く聞いていない相手に苛立ち、レナは思わず叫んでしまった。
女の子は肩をビクッ!!と震わせて、顔を俯かせ、口をつぐんでしまう。
その様子に、レナは気まずくなったのか、咳払いして、
「と、とりあえず!俺はお姉様なんて柄じゃねぇし、年上だからってなる義理はねぇ!分かったか?」
一方的に話を終わらせ、レナはその場から帰ろうとするが、女の子がそれを許さない。
相手はレナの服の袖の裾をぎゅっと握って、離さない。しかも、顔に似合わずかなりの力だ。前に進もうと足を動かしても、相手の力でそこから全く前に進めない。
これでは自分だけが体力を消費するだけ、とレナは足を止めて、数度荒々しい呼吸をした後、ぐるん!!と相手の方へ振り返り、
「何なんだよお前は!俺は帰りてぇんだ!何で止めるんだよ!」
「貴女にお姉様になってほしいからです!」
相手の言葉は変わらなかった。ここで変わってもらっては、それはそれで困るが、ここまで譲らないとなると、それもそれで厄介だ。
レナは相手をなだめるように相手の肩に手を置き、それから口を開く。
「・・・俺は、見ての通り俗に言う不良って奴だ。成績も悪けりゃ、要領も良くねぇ。そんな道を踏み外しまくった俺が、お前みたいな奴の姉なんて務まるわけがないんだよ」
普通のレナと比べ、優しい言葉だった。
声も、表情も。普通のレナとは考えにくいほど、優しく、美しかった。
それを見た女の子が止まるハズはない。相手を押す言葉に拍車をかけ始める。
「それでも、貴女は私を助けてくださいました!それだけで判断するには十分なのでございます!」
相手はレナの服を掴み、今にも泣き出しそうな顔で訴える。
レナはここまで相手から必要とされたことがなったため、どうしていいか分からないというのもあってか、動揺が激しくなる。
「・・・お・・・お・・・俺は・・・」
レナの呂律が回らなくなってくる。
女の子は最後にこう告げる。
「私にはお姉様しかいないんです!!」
その言葉に硬直したレナは、相手に半ば強引的に家へと連れて行かれた。


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