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Purincess*
9
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ねここ
◆WuiwlRRul.
:2011/04/25(月) 17:47:16 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp
* ゆり *
保健の先生が丁寧に手当てしてくれたお陰で、暫くすればもう歩けるようになっていた。だけど、たまによろよろと倒れそうになることがある為学校の登下校は那月が付き添ってくれることになってしまった。
ことの始まりは今から三十分前―――
「はいっ、ゆりちゃん。手当て出来たわよ! けど吃驚したわー! いつも授業のサボり以外で保健室に来ないゆりちゃんがこんなに大怪我をするなんて!」
保健の先生はふふ、と女性らしく微笑み、わたしの黒歴史(歴史といってもあまり昔のことではないけれど。)を語り始めた。那月達の前で言わなくてもーって思ってたけれど、きっと先生はわたしが那月に恋してるのは分かってると思う。だから、これは先生の意地悪というか、お遊びというか。とにかく、態とだと思う。
「あ! それよりね、ゆりちゃん暫く登下校がキツイと思うの。ほら、歩けるけど、ふらふらしちゃうでしょ? だから、誰かに送り迎え、手伝ってもらった方がいいわ。」
お喋り先生はペラペラと話し出す。けど、送り迎えかあ……。誰に頼もうかな。なんて考えていると、那月が間に入ってきた。
「俺がやる。」
「え、えええぇぇぇぇぇえええぇぇえぇえぇぇっっ!」
あまりにもサラリと答える那月に対しわたしは思いっ切り叫んだ。リリーちゃんと羽月ちゃんに真顔で耳を塞がれたのが見えてちょっと恥ずかしかったな。でも! 今はそんな場合じゃなくて、とにかく那月よね。焦った表情でわたしは那月に問い掛ける。
「で、でもさ、那月は学校違うでしょ? ていうか何処から来たの、皆して! ぱっと消えてぱっと現れ………?!」
わたしの一生懸命な質問を途中に、那月は自分の指をわたしの唇に伸ばし、軽く触れて黙らせた。わたしの顔がぼっと赤く染まったのがよく分かる。そしてその後はひょいっとお姫様抱っこをされ廊下に連れ出される。那月の表情はとってもイライラしていた。
「わたし、何かしたっ?!」
「した! 人前で俺達が消えたり出てきたりすることバラしちゃ駄目だろ?! 馬鹿だね、お前。」
そ、即答……。でも、何か納得だなあ。消えたり出てきたりなんて、普通の人じゃできないもん。わたしはちょっとだけ気になって、更に質問してみた。
「ねえ、那月達のこと、もっと知りたい。」
那月もリリーちゃん達と同じく姫候補なの? あれ、那月は男か……。じゃあ、王子候補?! ……なら、わたしも姫になりたい。
* 那月 *
姫候補探しに此処に来ただなんて、ゆりに言えない。けど、本人がどうしても知りたいって言うんなら教えてやってもいいかな。……これじゃあまるで、ゆりだけ特別扱いしてるみたいだけど、別にいいよな。
「「(だって、気になってるんだから。)」」
* つづく *
最後の言葉はゆりちゃんと那月くんの想いです。
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