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世界ノ終わり--君を悪だと言うのならば………--

15神音 桜紗 ◆ptZpvaYoVY:2011/05/18(水) 07:10:26 HOST:i118-17-46-116.s10.a021.ap.plala.or.jp
――第二章・月葉蓮が探すもの――

「……で? 結局中途半端に終わっちゃったんだね?」

 蓮がニコリと笑いながら零の言葉に耳を傾けていた。
 今は合同生徒会室にほぼ全員役員が集まっている。麻音が零をフォローするように「ま、仕方ねぇだろ?相手も強かったらしいし、なぁ?零?」といきなり話題を振られた零はビックゥと肩を震わせると「は……い、そう……ですね」と力なく呟くと蓮は呆れたように深くため息をついて「兄様。兄様は無理のし過ぎ、少しは自分の体調、気を着けてね」と微笑する。

「それでは……。中途半端な結果に終わりましたが、報告させて頂きます
四月八日、午後四時過ぎに犠牲(サクリファイス)の人間族である紅蓮桜紗がいきなり暴れだすという異常な行動が見られました。僕と麻音さんで桜紗さんで止めに入りましたが、首謀者(桜紗)が異常なまでの錯乱をしていたと見て一時様子見、の判断をしました」

 零が淡々と告げ、言い終わるとともに小さな手がチョコンと見えた。零がその手の持ち主を見ると、小さな身長で鮮やかな黒髪がサラリと揺れる。黒髪の少女―――紫月はニッコリと微笑む作り笑顔を見せて「零会長と麻音副会長に質問ですが、異常なまでの錯乱をしていたのであれば様子見は危なくはないでしょうか?」と首を傾げて微笑んだ。零は同じく作り笑顔を紫月に見せると「実際様子見の判断を下すことには時間がかなりかかりました。まず一つ目の理由として、精神異常が原因とみたが彼女自身が犠牲(サクリファイス)であると同時に重い病気は有りえません。そして二つ目の理由、彼女は錯乱したと言っても彼女の目にはしっかりとした意識があったこと。それが様子見になった理由です」と告げた。


 生徒会室の窓からは燃えたようなオレンジ色の夕日が傾いている。それに気付いた零はハッとしたように顔を顰め、ホワイトボードに“紅蓮桜紗について”とだけ書き記し「これで生徒会会議を終了します。今の話は明日に持ち込みます」と小さく呟くとそれぞれ帰っていく。蓮は零に笑いかけると零も(笑い蓮は「家で待ってるね」と零の耳元で言った


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