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リレー小説

5雪見:2011/03/01(火) 23:02:40 HOST:219-105-96-38.adachi.ne.jp
「えっと、転校生の悠里さんと悠斗さんだよな?」

話しかけてきたのは悠斗の席から斜めの席に座っている湯沢だった

「ん、そうだけど何」

悠斗が答えている間、悠里は横目でチラっと見ただけで後は黙って窓の外を眺めていた

「俺湯沢って言うんだけど、二人共転校して来てからずっとクラスの奴らと話さないしまだ学校に慣れてないんじゃないかと思ってさ」

そこで一旦区切った後湯沢は数秒二人を見る。悠里はまだ外を眺めたままだ

「学校を案内しようと思って話しかけたんだけど」

そう言うと湯沢は少し笑って悠斗の反応を窺う。悠斗は悠里を横目で見て反応を窺うが黙ったままだ

「……別にいいです、案内とか」

そう言った後湯沢は断れると思ってもみなかったらしく吃驚した表情をした

「え、案内しなくて良いの……? 悠里さんはどう?」

湯沢は窓の外を見つめている悠里に話しかけてる

「……誰も居ない場所で静かな所があるなら教えて」

ずっと黙っていると思っていた悠里の反応に驚いた悠斗は呆然と悠里を見るしかなかった。湯沢は嬉しかったのか昼休みに案内すると言って嬉しそうに他の友達の所に走って行った

「……良いの? 悠里、あんなこと言って」

悠斗は心配そうに悠里を見ると悠里は少し微笑んで

「だってこんな騒がしい教室より静かな所があるなら教えて欲しいじゃない?」

クス、と悠里は笑ってそう言うと悠斗は納得したのか頷いた

「じゃあ、昼休みが楽しみだね」

悠斗がそう言った後授業が始まるチャイムが鳴った。悠斗は早足で自分の席に着いた

「……早く仕事したい」

窓の外を眺めていた悠里は小さく呟いた。その言葉は騒がしい生徒達によって周りには聞こえることはなかった


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