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時を刻む音−新たなる犠牲(サクリファイス)−

8時雨 ◆y/0mih5ccU:2011/02/06(日) 20:05:24 HOST:i125-202-128-142.s10.a021.ap.plala.or.jp
−第三章・途中経過と圧倒的な差−

「葉刃(リーフ・カッター)!!」

梨羽が投げたナイフは桜梨の頬をかすった。桜梨の頬からはツーゥッと真っ赤な血が流れる。梨羽が低く舌打ちをしなから「主人(マスター)、次は?」と問いかけた瞬間であった。桜梨は別人のように手加減をしなくなった。桜梨が葉刃(リーフ・カッター)と呟けば梨羽の周りに尖った葉っぱが集まり、梨羽を攻撃する。梨羽は頬、額、腕などから赤い血が流れ出す。來人は心配そうに梨羽を見つつ、「情けないですね、來人さん。ねぇ、輪廻さん?」來人の後ろから冷ややかな声。羽鳥琉花と小鳥遊輪廻、そして水城自由までいた。來人は「お前には関係無い事や。俺自身の戦いや」と宣言。「そうですか、まあ僕には関係無いので、見ているだけにします」と冷ややかに言う。

しかし、そんな中、梨羽と桜梨の戦いは続いている。

「氷魔法(アイス・マジック)!」

そう桜梨が叫ぶと、梨羽は氷に包まれ、梨羽は氷の中。琉花は驚いたように「圧倒的、ですね」と呟く。

「お前のマスターが、お前をゴミにする。どれだけ良いサクリファイスでもゴミになるんだ」

そう言うと、氷はピキピキと音を立てながら割れる。桜梨はフッと笑いながら「今回は僕の勝ち、だな?」と勝ち誇った顔をする。

來人は悔しそうに「あぁ、そうやな」と冷たく、残念そうに言う。





「……來人、來人は頑張ったわ、ね?輪廻ちゃん、琉花くん?」

桜梨がサッサと屋上から逃げるように去っていくと梨羽と來人は頭を抱える。

「いいえ。僕はそうは思いません」

琉花が素っ気なくそう言うと、輪廻と自由は焦るように押さえようとする。しかし來人は「何故そう思ったんや?」と小さく呟く。梨羽は「私の主人(マスター)を……馬鹿に、しないで、あれは私が悪かっただけ……」とフラフラと立ち上がり言うが、來人は梨羽を自分の隣に座らせ、「俺は大丈夫や。梨羽は座っとり?」と優しく言う。

「貴方は……手加減したでしょう?」

琉花が複雑そうな顔をしながら打ち明ける。來人は、小さくコクリと力無く頷く。 

「どんな人間でも……殺す訳にはいかない……からな…」


そう寂しそうに告げると、自由が「來人は梨羽は私が送っていくわ。家が隣だもの」と告げ屋上から去って行った。


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