したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

*・゜゜・*:.。..。.:*リリカの日々*・゜゜・*:.。..。.:*

8ビアンカ:2011/04/04(月) 20:05:57 HOST:nar4-p106.flets.hi-ho.ne.jp

第3話 『リリカお助け大作戦』!!

憤慨した、二人はアイス・レモンティーで頭を冷やしていた。
 「ふぅ〜っ!!」
フローラルは大きな、ため息をつくともう一口レモンティーを啜った。
セリヌはティー・カップをガタンッと乱暴にテーブルに置く。
 「さ、は〜や〜く〜!!!!!」
手をジタバタと振って退屈そうにしている、ルルー。
 「……黙れ。」
赤紫の瞳でルルーを思いっきり睨む、セリヌ。
 「あのさ…、あの……。仲良くしよ? ね?」
いつもはキュッと引き締まっている口が、ブルブルとしてダランとした
口になっていた。
 「……………。」
黙って頷く、セリヌ。
 「分かりました…ですわ。」
フローラルも神妙な顔つきで頷く。
 「じゃっ、実行しましょ!」
ルルーは、リリカ達の方を見て微笑んだ。
―― 三人は『ミッシュ☆スウィート』から去った。

 「なかなかですわね。」
そう言ったのは、フローラル。
 「…生クリーム合戦……!」
セリヌはそう言うと、片手に生クリームをたっぷりとのせた。
 「え?いいの…?じゃ、私も……。」
セリヌにつられてルルーも同じように、片手にたっぷり生クリームをの
せる。
 「…そ、そ、そこのお二人さん!!ここは…、わ、私のす、素敵な家で
 すわよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」
そう、実をいうとここは、フローラルの家である。フローラルの家はど
ちらかというと、とても豪華だ。
今は、リリカ達のためにお菓子を作っている途中――。
 「はいはーい。それより、お菓子作りだよ〜。」
ルルーはそういうと、おふざけをやめる。と、その時、
 「お嬢様〜、お嬢様のご親友方〜。お菓子はいかがでしょうか?」
と、背後から済んだ美しい女性の声がした。
我に返る、ルルーとセリヌ。だがフローラルは別である。
振り向くと、そこに白いカチューシャをした、メイドがいた。
 「え?え?メイド?」
 「…………!?」
驚く二人の顔を見て、クスッと笑うメイド。
 「初めまして。お嬢さん方、私は…シシュールです。」
シシュールという名のメイドは、二人に優雅に礼をした。
 (か…、かっこい〜。)
ルルーは思わずシシュールに見惚れた。
 「……………………。」
ルルーと違って、セリヌはシシュールに全く興味は無さそうだ。
フローラルはそんな二人を顎をクイッと上げて見た。フローラルは不
機嫌になると、顎を上げる癖があるのだ。
 「お嬢様、どうなされました?」
シシュールは暗い顔をしている、フローラルの顔を覘き込んだ。
 「別に……。何でもないわっっ!!!顔を覘かないで!?」
フローラルはそう吐き捨てると顔を伏せた。
 「………フローラル?」
セリヌは心配そうに呟く。
フローラルの反応はない。
――― 長い沈黙 ――――。
 「あのさ。この時のことをリリカに言っても微笑んでくれるの?『
 へぇ〜。』って、嬉しそうな顔で言ってくれると思う?こんなこと
 言ったって、少し暗い顔で頷くだけだと思うよ?私はね。」
ルルーが沈黙から、優しく口を開く。フローラルに励ますような口調
だった。
 「………同感…。」
 「その意見は正しいですね。」
ルルーの意見に同感する、セリヌとシシュール。
 「……ごめ………ん…なさ……い。」
フローラルは次々に流れ落ちていく涙を薔薇模様の豪華なハンカチで
押えた。
 「それでいいんだよ。分かってくれば。」
ルルーはフローラルに微笑みかけた。
後ろには、セリヌとシシュールが微笑んでいる。
 (私って……、ほんっとバカ?勝手にキレて…。)
フローラルの頬は恥ずかしさで真っ赤に染まる。
そして、手をぎゅっと握り締めて立ち上がった――――。
               
                ――続く――


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板