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消えないリアル...

4切音 ◆Mjk4PcAe16:2010/12/18(土) 14:35:29 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp
     (第二章――…、陽奈目線)

「おはよ、月陽。今日雪降ってたんだよー、冷たかったー!」

私、逃人陽奈はにこりと笑顔で親友の昼間月陽に話す。

「………静かに。」

月陽は本を読んでいたいのか雪より冷たい返事が返って来る。
これが私達の日常、だけど最近ちょっとだけ月陽が暗い。

「………お、おはよ零花。」

そんな暗い中、くるりと後ろを向けば友達の梨否零花がいることに驚き、それでもにこりと笑った。
零花は小さく頷き、静かな返事を返す。

「…おはようございます。」

まさかの敬語に苦笑する私は何となーく零花に近づかない方がいいと思った。
そそくさと離れれば又ぴっとりと、まではいかないが着いてきたりする。

「あ、あの……私に何か用、かな………。」

思い切って問い掛ければ、零花はにこりと笑い呟く。

「いえ、何もないですが…目障りですよね。」

急に落ち込む様に苦笑されればびくびくと反応する私。
泣かれたらどうすればと考え慌てて拒否する。

「ちっ、違うの…!ただ、私と零花ちゃんってあんまり話さないから……急に何でかなあって思っただけなの!…目障りなんてそんなっ……!」

すると零花は又笑顔になり小さな小さな聞こえないような声で呟いたと思う。
何て言ったかなんて聞こえなくてわからなかったけど。

「…………そう、私は陽奈さんが目障りだから死んでもらいたいんだけどね。」

―――死んでもらいたい……?
いやいやいや、聞き間違いだよね。

……違う、よね。


そういえば、月陽と零花…最近やたらと仲が良いっていうか、いつも一緒にいる。
月陽が暗くなったのは、零花が私を死ねって思ってることを聞いたから……?

まさか。それに、零花が私を殺せるはずないってば。
同い年だもん、それにまだ子供だからね。


「あー、ひーちゃん油断はいけないんだー。」

けらけらと笑ったのはきいろ。
よくわからない子。

唯一私のことをひーちゃんという可愛いあだ名で呼んでくれる。

でも、油断はいけない…?
それって零花も私を殺せるってこと?

「子供だからこそ簡単に殺せちゃうもんなんだよねー。今の内に逃げたほーがいーかもよ、とーぼーせーかつってゆーの?あれ、捕まったらたいへーん!だからさー。」


――私は逃げなきゃいけないの?誰から、いつ追い掛けられるの?
謎は深まるばかり。だが、私の中ではもう逃亡生活への心の準備が進んでいた。


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