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○。やっぱりさ、運命には逆らえないんだよ ○。

4 ◆jZgVcLWus2:2010/12/26(日) 21:19:31 HOST:i114-183-128-120.s04.a011.ap.plala.or.jp
+弟だから…いけないの?+
「有彩(arisa)」



 いつものようにベットの下から声を掛けられる。
 「ねぇ…もう寝ちゃった?」
 あたしはいつものように狸寝入りをして次の秋の言葉を待つ。
 「寝ちゃったか…お休み」


 いつもそうしてきたように今日も変わらず今まで通り…

 だって、あたしたちはキョウダイだから―――…








 








































――翌朝――


 ほんの少しだけ開いているカーテンの隙間から朝日が差し込む。
 眠い目を擦りながら体を起こし欠伸を噛み殺す。

 「もう…朝か…」

 まだ下には規則正しい寝息を立てながら夢の世界で羽を広げているであろう秋が居る。
 秋は朝に弱い。いつも時間ぎりぎりまで寝ていて…

 って、どうでも良いか…そんな事…
 自分で言っときながら自分で話を丸く収めている。
 もし他人に聞かれてたら笑われるなとか内心思いながらベッドを下りで洗面所へと向かう。
 歯磨きを済ませ顔を洗おうとすれば"しまった"と思う。
 洗顔フォームを切らしていた事を忘れていたのだ。
 「お母さん…」
 普通に呼ぶがやはり聞こえる訳もなく
 「お母さんっ」
 少し声のボリュームを上げて呼ぶ。
 「どうしたの? 有彩ー」
 少しして返事が返ってくる。その後何と言えば良いか少し考えた末
 「洗顔フォーム、貸して…」
 だんだん声が小さくなってしまうのは最近の癖。
 昔からだよと友達には言ってるが、昔はこんなんじゃなかった。



 あの現実を知るまでは…










inリビング

 身支度も済み朝食の席へ顔を出せばまだ秋の姿はない。
 いつもの事だ。大体秋がこの場に居る時なんて1年に10回もないのではと思う。
 
 「おい有彩、秋を起こしてきてくれないか?」

 食卓に朝食を並べ始めたお母さんを見たお父さんは新聞をたたみあたしにそう言う。
 あたしも答えはいつも通り
 「分かった…」
 だった。それ以上言う事もないし、別に断る理由もない。




in子供部屋
 
 子供部屋に行けばベッドから足がはみ出し布団はもうかけてるとは言えないような様子の秋の姿があった。
 まだ起きる気配はなく良く寝ている。
 「はぁ…朝…朝だよ、起きな…」
 軽く秋の身体を揺す振ってそう声をかける。
 案の定秋はまだ寝ている。いつも朝はこの程度で起きたりしない。

 「いつもの…いきますか…」

 溜息を漏らしつつそう口にすれば秋の真横へ歩み寄る。
 その場で膝立ちしすぅっと息を吸い込む。
 そして勢いをつけて――――…



 ゴンッ




 いつもに増してすごい音だった。
 「ったいよ!!」
 秋の声もいつもに増して大きかった為か吃驚してその場に座り込んでしまう。
 「あ…朝だって言ったのに…起きないから悪いんでしょ…」
 すると秋はいつもと変わらず
 「そんなの聞こえ無かったよ」
 と返してくる。いつもと変わらない日常…。




 いつも同じ事の繰り返し…そんなの…


 もう飽きちゃったよね、秋?



続く――


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