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○。やっぱりさ、運命には逆らえないんだよ ○。

23 ◆jZgVcLWus2:2011/12/23(金) 22:23:49 HOST:i58-93-127-151.s04.a011.ap.plala.or.jp
+弟だから…いけないの?+
「有彩(arisa)」



 思った以上に掃除が長引いてしまった。秋は呆れて帰ってしまっただろうか?
 いや、それはない…そんなこと考えてる暇があったら早く待ち合わせ場所に行くべきだ。
 「じゃ、また明日っ」
 クラスの子に挨拶をしながら鞄をぐしゃっと掴み取るとダッシュで教室を飛び出していた。







 …あ、秋!! 秋の後ろ姿が見えると走っていた速度を少し緩めながら飛びついた。
 「うわッ」
 いきなりで吃驚したらしく、秋は大きな声を出す。そして、少し体制を崩したものの上手く立て直すと不機嫌そうにこちらを見る。
 「遅いよ…有彩の馬鹿っ!!」
 今にも泣きそうなくらいの声で少し裏返ってもいた。
 「来ないかと、思った。」
 俯きながら秋は言う。あたしはそっと抱き寄せた。秋は…とても冷たかった。
 「遅くなって、心細くさせてほんとごめん。」
 抱きしめる腕に力が入る。どうして掃除当番を忘れていたんだろう?
 もっとちゃんと覚えてれば秋はこんなに寒い思いをしなくて済んだのに…
 「良いんだ、有彩。掃除当番だったんでしょ?」
 「うん。でも…なんで知ってるの?」
 「制服じゃないのと…髪に埃が付いてるから。」
 秋には何も言ってないのに、こういうことにだけはいつも察しが良かった。
 秋が髪に付いてしまった埃をとる。
 「ありがと。」
 「どういたしまsはっ…クシュンッ!!」
 「ごめん、風邪ひいちゃったかもしれない…あたしのせいだ。」
 秋がくしゃみをする。ぎゅっと抱きしめてあたしはそう言う。
 「俺は大丈夫。それより有彩が冷えちゃうからもう帰ろう?」
 「そうだね。」
 別にあたしが冷えるのなんてどうでもいい。今は早く家に帰って秋にあたたまって欲しかった。
 秋にとって…今学校を休むのはとても辛いこと。風邪なんてひかせてたまるかっ!!
 




 あたしと秋は足早に家へと向かった。
 


続く――


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