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○。やっぱりさ、運命には逆らえないんだよ ○。
11
:
櫻
◆jZgVcLWus2
:2011/12/16(金) 22:33:39 HOST:i118-19-53-151.s04.a011.ap.plala.or.jp
+弟だから…いけないの?+
「秋(aki)」
ずっと心配だった。有彩がもしも辛いことを溜めこんで…一人で抱え込んでしまっているのではないかと。
だから今、こうして泣いている有彩を感じてほっと安心した。暫く俺は有彩に胸を貸し、その間に自分の気持ちの整理を付けていた。
ずっとずっと、避けられていると感じて…嫌われてしまったと思い続けてきた。
そうしないと自分が壊れてしまうんじゃないかと思ったんだ。でも、有彩は俺のことを嫌いになったんじゃなかった。
「ぁ、秋…」
まだ少し震える声で有彩は俺の名前を呼んだ。何を言われるのか、有彩の一言一言に神経を集中させる。
「今までごめん。お節介ってくらいに世話焼いて…なのに急に突き離した。」
有彩の言葉を真正面から受け止めたかった。だから絶対に目は逸らさない。
「今更言うんじゃ言い訳にしかならない。でも、言わないよりかは良い、そう思うから言うね?」
俺はコクリと頷く。でも、本当は聞きたくないとも思った。有彩が悲しいことを言うような気がしたから…
「秋の為と思ってあたしは秋を遠ざけたんだ。秋には秋の恋があるから…あたしはきっと邪魔しちゃうから。」
やっぱりと思った。有彩の不器用な優しさが身に浸みる。自分よりも人を思うあまり自分のことを…
有彩のことは誰よりも分かってるつもりでいたはずなのに、俺は全然分かってなかった。
俺のことを遠ざける時、有彩は一体どんな気持ちでいたんだろう? 分からない、それは本人だけにしか分からない気持ち…。
「だけどそれは間違いだった。だってあたしは…秋じゃないと駄目なんだ。いつも目で追ってるのは秋で、考えないようにって思えば思うほど秋のことが気になる。」
有彩の言葉に嘘はない。何故だか理由までは言えないけれど分かるんだ。俺も――同じだから。
「あたしはね…秋のことが好きだよ。ずっと前から、今も。きっと明日だって明後日だって…変わらずに好き。」
有彩の本当の気持ち…思った以上に素直で真っ直ぐな言葉。同じ事を思っていたからこそ零れる笑み。
この告白に俺はなんと言えば良い? 別に特別なことを言う必要なんて無い。俺らしい言葉でこのままの気持ちを素直に伝えればいい。
「今度は、俺の番だね」
俺は有彩ほど頭も良くない。運動も出来ない。でも、有彩と一緒になら――…
続く――
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