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鳥籠の中の雪兎は
42
:
雪音
◆mzHXeB1fFY
:2010/11/30(火) 19:36:48 HOST:119-231-169-13f1.shg1.eonet.ne.jp
【君に贈る10のプレゼント――僕】
「はい、僕の愛しき君にプレゼント!」
「……何のつもりだ」
少し開けられたドアの隙間から顔をのぞかせている僕を見るなり、明らかに嫌そうな顔をする。そして、警戒しまくりな声と口調。
まだ何もしてないのに、僕がよからぬ事をしていると予想しているようだ。僕はいつだって君の事を想ってやってるのに。
君はとりあえず、恐る恐るとしたゆっくりした動作でありながらも、マンションの重いドアを開ける。完全に僕の姿が君の視界に入った所で、決めゼリフを言う。
「プレゼントは、ぼ・く!」
言った瞬間、秒単位でドアを閉められた。さっきまではゆっくりした動作だったのに、これだけ早い動作である。ドアが雑に閉められたので、大きな音を立てる。
君に見せた姿は、僕の全裸に桃色のリボンを巻きつけている姿。あ、一応犯罪にはならないように隠す所は隠してあるから。
可愛いかな、と思い、有言実行な僕はそれを考え付くなり君の家にやってきたわけだ。
「なんで閉めるのぉー! 開けてよ、ついでに心のドアも開けてよ!」
「どっちも開けねーよ! なんつー格好してんだ、馬鹿は風邪をひかないとは言うが、流石にその格好は寒いだろ! つーか、ほぼ犯罪だぞ!」
「君と僕との恋の炎が燃えてるから寒くないもん、うふ」
「一切燃えてねぇ! むしろ消火してぇ!」
君はまた少しマンションのドアを開けて、そこから少し顔をのぞかせながら必死に叫ぶ。
僕のセクシーな姿にドキドキしてるのか、顔が真っ赤だ。
「あれ、顔が真っ赤だよ? まさか、僕のナイスバディにどきどきして……!?」
「そんだけ卑猥な恰好されたらなるわ! ていうかお前全然ナイスバディじゃねーし。胸ないし」
「こういう、『プレゼントは私』とか言ってみたかったんだよね、それに君も喜んでくれたみたいで良かった!」
「喜んでねーし、困ってるしね。ていうか、さっきから人の話聞いてる?」
でも、本当に寒いなぁ。
声を挙げながらふきつける冬の風は、僕の体を突き刺すようにふいてくる。少し、身震いをした。
顔はいつもの笑顔でも、首から下は凍えるように震えている僕に、君は気付く。僕の服装……というか、ほぼ全裸に顔を赤らめながらも、僕の体を見つめた。
「ほら」
ふわっと、いい香りがしたかと思えば、顔にほんのり暖かい物が覆いかぶさる。
手にとって見てみると、それは君がたった今まで着ていた、暖かそうな服だった。まだ体温のようなぬくもりがある。
どうやら、僕の為に脱いで渡してくれたようだ。君は上着を脱いで、僕までとはいかないけど、それなりに薄着で寒そうな恰好になっていた。
「そんな寒そうな恰好してねーで、着ろ」
ふいに、胸の内側から叩かれたような音がする。心臓が飛び跳ねた。ほんのりと顔が熱くなる。
何だかんだで、君は優しい。僕は嬉しくて、その服に顔をうずめてから、いそいそと腕を通した。結構サイズが大きいが、その分体の大部分を保護してくれる。
「わぁ、やっぱり君って優しいね、僕の事が好きだから?」
「ちげーよ」
「ああっ! いい匂いがする! 君の匂いがする!」
「キモい! やめろ、匂いを嗅ぐな!」
えへへ、と笑みがこぼれてしまった。
君といると嬉しくて、楽しくて、大好きっていつも思うんだ。
君のそういう優しい所も、可愛い所も、カッコいい所も、大好きなの。
「ねぇねぇ」
「あ?」
「今度は、バレンタインに全裸にチョコ塗って君の家に来るね!」
「二度と来んな!」
もちろん今度も、プレゼントは僕だって言うよ!
いつでも、僕が君を好きでいる限り!
****
お題提供/101年目のキセキ。様
ネタが酷かった。
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