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無題という名の短編集
12
:
「思考」の放棄。
:2010/12/04(土) 22:37:29 HOST:124.77.117.8
とある日の昼下がり。
「先生。」
眼鏡に学ラン、男Verのオカッパ頭をした少年は目の前にある雑誌に目を通しながらも隣に居る人間に声を掛けた。
「んー?」
少年に先生、と呼ばれた長い赤毛を持った男性は、コーヒーを飲みながら間延びした返事を返す。
「どうして人類は月に住めないのでしょうか?」
少年、ようやく雑誌から手を離した青年と向き合うかのようにして話す。
「僕は確かに先生だけど、あくまでジャパニーズの先生だからね。そう言うのはサイエンスの教師に聞けばいいんじゃないのかな?」
そんな少年の質問に苦笑しつつも、青年は答えるなり再びコーヒーを口に含んだ。
「でも月に上陸することが可能なら住む事だって出来る筈ですよね?」
けれども少年、青年の話を聞き入れるつもりはまったく無いらしい。
「それはー…、酸素が無いからじゃないかな?」
この子は、ちゃんと人の話を聞くつもりはあるのか?と内で思いながらも青年は律儀に返事をする。
「酸素、ですか。」
少年、あごに手を当てて考え込む。
「そう、酸素。」
青年、再度コーヒーを自らの口に流し込む。
「酸素を作る為にはやっぱり、植物が必要ですよね?」
暫く考え込んだ後に、少年は再び口を開いた。
「んー、そうなんじゃない?」
最早話を聞く気は無いのか、青年は生返事だ。
だがしかし、この子供の話を聞くのはとても面白い。そう思った青年は言葉の後に再び言葉を繋いだ。
「君は本当に考えるのが好きだね。学者にでもなったらどうだい?」
微笑む青年に少年、無表情ながらもハッキリとそれを拒否するかのように首を横に振る。
「どうせだから学者なんかよりも月に植物を埋めに行くために宇宙飛行士にでもなろうかと思います。」
三秒後、青年の高らかな笑い声と手をたたく音が辺りに静かに鳴り響いた。
――――――――
何も考えずに書くからこうなる。
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